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【名盤伝説】“Frankie Bleu / Who’s Foolin’ Who?” 潮風に吹かれて熱く乗り切るサマーソング。

MASTER PIECE USシアトル出身のSSWフランキー・ブリューの唯一のアルバム『フーズ・フーリン・フー (邦題: 潮風のバラード)』(1981)です。

夏が来れば思い出すアルバムシリーズw。フランキーは70年代半ばに地元シアトルのゲイブリエルというバンドの中心メンバーとして活動していました。このゲイブリエルはポップスありハードなロックあり、爽やか系のウェスト・コースト・サウンドありと、バラエティ豊かなアルバムを何枚か残しています(多分3枚)。

デビューアルバムに収録されている名バラード「You Never Told Me You Loved Me」が人気のようです。時代の割には古臭さは否めませんが、どこか懐かしさを感じさせる名曲と評されるのも分かりますね。

しかしこのバンドは商業的にはバッとせず、フランキーは地元で親交のあったジョー・シャーメイとコンタクトを取ってソロデビューのきっかけ探ります。

ジョーについてはこちらの記事をご覧ください

そしてジョーのプロデュースでソロアルバムが制作されました。

日本盤のジャケット

当時の私は、日本盤を最初に目にしたので、このアルバムといえばこのジャケットという印象です。この作品も実は日本盤AORお得意の差替え作戦で、夕闇の海辺のドライブBGMにどうぞということでしょうか。

USオリジナル盤ジャケット

収録曲
M1 Baby Don't Stop
M2 Who's Foolin' Who?
M3 Just For You (Suzanne's Song)
M4 Where Would I Be Now?
M5 Get Away
M6 I’m Waiting For Your Love
M7 Take Your Time (Vanessa's Song)
M8 You Never Ever Call Me Baby
M9 Baby We're Alive

改めて聞き直すと案外ハードな作品が多い印象です。個人的に好きだったM2も、当時のものとはかなり違って聞こえました。ただサビ部分ののどことなくふわ〜っとした浮遊感は何度聴いても良いですね。

続くM3も当時からのお気に入り。マイケル・マクドナルド風味のメロディが好きです。よく聴くといずれもベースラインが印象的です。当時はベーシストのジョーがプロデュースしたなんてあまり気にしませんでしたが、この辺りの事情を意識すると、聞こえ方がかなり変わるものです。

M7のバラードも、ちょいハネのリズムがいい感じです。


その後のフランキーについてはソングライターとして活動していたようですが、詳細はよく分かりません。ただこうしてアルバムをリリースできただけでも幸運なのかもしれません。どんなに良い曲を作っていても、日の目を見ない作品など、それこそ星の数ほどある訳で、遠く離れた異国でリリースから40年以上経っても「このアルバ好き」なんて言ってる人がいるのですから。出した甲斐があったといえませんかね・・・。

このアルバムのCDは既に幻となっているようです。密林の中古盤の値段に驚いてしまいました。このアルバムもサブスクで聴けるようになって欲しいものです。


AOR系の記事をこちらでまとめています。宜しければどうぞお立ち寄りください。


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