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世界観

 結局、人は皆、自分が望んだ世界を現実として引き寄せ、本人が望んだ通りの世界に生きている。人々と争わねば生き抜くことが出来ないと信じる人は、争い多き世界に生きるし、優しく穏やかな世界に生きたいと願う人は、実際、そういう人々により多く囲まれて生きる。同じ空間にいても、人それぞれに、世界の見え方、在り方は、違うのである。
 
 そこに善悪や優劣はなく、全ては、各人の選択の問題である。人は皆、自らが選んだ世界に生きているのだ。

 そんな風に、人によって世界観は様々である中で、自分に近い世界観の人もいれば、全く異なる世界観の人もいるわけであるが、自分との世界観の親和性の高い人との付き合いを深めていけば、より心地よく日々を過ごすことが出来、自分が目指している理想にも、より近づきやすくなる。
 
 自分と世界観のベクトルが異なる人と交わると、その逆のことが起こる。そういう人との関りを出来るだけ少なくすることで、より幸せに生きていくことが出来るかもしれない。
 
 仕事等で、或いは家族かもしれないが、世界観が異なるにも関わらず、その人と関わり合うことを避けられないケースもある。

 その場合は、その人との関係性上、どうしても必要なやりとりだけを、相手への敬意を保持しつつ粛々と履行するにとどめ、お互いが相手の世界観を理解し合えないことについて、いちいち腹を立てたり、落胆したりしないよう、心掛けることが肝要である。相手には相手の正義があるのだ。
 
 厄介なのは、こちらは相手の世界観を否定する気は全くないのに、相手の方が、執拗に自分の世界観に因縁をつけてきたり、相手側の世界観に服従するよう強要してくるパターンだが、まずは、そういう種類の人がこの世に存在すること自体に何ら不思議はないという、客観的な事実認識を持つことが大事である。
 
 そういう相手は、“人それぞれに世界観が異なるという考え方など認めない”という世界観を持っているのであり、たとえそれが自分にとって不愉快であったとしても、そういう人が、何らかの学びの題材として自分の世界に存在しているのであり、それが、自分が属する世界の在り方の一つの局面だという認識を持つことが、肝要である。
 

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