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ショパン9月号の見本が今週ようやく届きました。テーマは、アメリカ合衆国の教本🇺🇸

いつも読んでくださり、ありがとうございます。
連載9回目でようやく辿り着いたアメリカ合衆国。
今月号では、米国で1936年に書かれ、最も早く日本に紹介された米国の教本、トンプソンを取り上げています。きっとピアノ指導者の多くの皆様がご存じですね。

私の教本研究の長い旅路は、実は米国から始まりました。米国の教本を色々見ていると、まだ、20代だった頃に、初めて参加したコロンビア大学の短期スクールで学んだ時のexciting な記憶が蘇ってきます。
今回は、日本では2008年に翻訳出版された「はじめてのピアノ教本」をクローズアップ。
原著は私がまだ生まれていない(笑)1955年に書かれました。
赤い本と同様に丁寧な説明が多くつけられているのが特徴です。
楽譜の導入は大譜表でミドルC position から上下に音域を少しずつ広げていく手法。
右手、左手と片手ずつ交互に弾く学習からスタートします。
この手法は、現代の幼児向け教本では一般的ですが、当時としては画期的だったはず。
理解をチェックするためのワークシートページもあり、オールインワン的な発想で構成されています。
この写真は、トンプソン大人向け教本の原著。1943年出版です。
この時代から、子供向けと大人向けに分けて教本が書かれていたのには驚き。
写真による手の使い方の解説が随所に掲載されています。
内容は、時代の変遷を感じさせないシンプルさと丁寧さが特徴です。
これが、長く愛用される理由なのでしょう。
連載は残すところ、3回。
取り上げたかった全ての教本に焦点を当てることができず。。
限られた文字数でまとめることに、四苦八苦しながら今月号まで来ました。
ようやくアメリカの教本に辿り着き、教本の勉強に興味を持ったきっかけを懐かしく思い出しています。
当時のコロンビア大学の授業と、そこで出会った先生や仲間の方達から
頂いた沢山の刺激は、年月を経ても、私の好奇心と探究心を鼓舞してくれます。
まだ20代の私。コロンビア大学、teachers college のDormitory にて

初めてのニューヨークはまだとても危険な街でした。
見るもの聞くもの、全てが驚きと感動の連続。
Dormitory の各部屋とキッチンは広くて綺麗。
授業の中で、一番Excitingだったのは、実はJazzの授業でした。
何と大きなコーラの缶を片手に入ってらしたBert Konowitz先生の
J.S.Bach 平均律の演奏とその即興変奏で授業が始まったのです。

今回はちょっと懐かしい思い出で締めくくり。

最後まで読んでくださりありがとうございます。
まだまだ暑い日々、皆様どうぞお元気でお過ごしくださいませ。




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