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引越し先に持っていく漫画紹介


⇧これの一環です。

引越し先に持っていく漫画を決めなきゃいけないです。
狭いお家なので全部は持っていけないのです。
嫌だけど決めなくちゃ。
持っていく漫画を決めるということはとりもなおさずおいていく漫画も決めるということです。

あーや。



持っていけるのは段ボール一箱分だけです。それ以上は駄目だと親に言われました。親の言うことは絶対です。
仕方ない。
持って行く漫画を決めながら都度、紹介・感想を書くみたいな趣旨にしようと思います。


◯確定枠

基本的には未完漫画を中心に持っていくつもりですが、完結未完結かかわらず、「これだけは譲れない」ってくらいに好きな漫画がいくつかあるので、それは確定枠として持っていきます。


1、海獣の子供

五十嵐大介先生の作品です。

「一番大切な約束は、言葉ではかわさない。」

今まで読んできた漫画で一番好きな作品です。
潮風の匂いも、海の神秘も、深海の冷たさも、生命のグロテスクさも、恐怖も、すべてが、モノクロの線で表現されてる。
何もかもがひたすらに綺麗。
ストーリーは難解だし、(言葉では)多くを語らない作品だけど、無理に解読しようとする必要はないと思います。むしろそれは無粋。
読んで絵で感じる作品ですね。

五十嵐先生カラー絵も美麗

ちなみにSTUDIO4℃さんによってアニメ映画化もされてます。
五十嵐大介先生の絵柄をそのまま動的な作画に落とし込んでいてさすが4℃って感じでした。
予告貼っているので見てみると良いと思います。




2、進撃の巨人

諫山創先生の作品です。もう言わずと知れた。

私にとっては、小遣いで初めて買った漫画です。
青春のすべて、なんて言うのはおこがましい気がしますが、進撃の巨人という作品と一緒に成長してきたような自覚があります。
あとよく考えたら私には、およそ世間一般で青春と呼ばれている類の体験はなかったです。

地ならし発動辺りからは気になりすぎて毎月別マガを買って読んでました。

一番好きなセリフは、ケニーの「寿命が尽きるまで息してろって?それが生きてると言えるのか?」です。
この価値観だと死んでる方に分類される人間なのでドキッとしました。


スピンオフとかも買っちゃうよね
ライナーのサウナ缶バッチ。
意味わかんなくて好き


3、ルックバック

藤本タツキ先生の作品です。

今まで読んできた中で一番好きな読み切り作品です。
愛してる。
藤野が卒業式のあと雨の中をスキップするシーン、あれがもう大好きなんですよ。一番好きな見開きです。
やっぱ漫画っていいですよね。

何度も読み返している、とても大切な作品です。

これ公開されたときあまりに突然過ぎて
頭回んなかった

ちなみにルックバックはアニメ映画化することが決まっています。
今年の6月公開です。
2024年の大きな楽しみの一つです。



4、マイ・ブロークン・マリコ

平庫ワカ先生の作品です。

台詞回しが最高。
一冊の単行本に4話完結の「マイ・ブロークン・マリコ」と、読み切り作品「YISKAーイーサカー」が収録されています。
息を呑むほど美しくて切ない話です。
自傷とかもあるんですが、描写以上にマリコの救われなさが痛々しい。辛いのに読むのが止まらない。
とにかく描写が最高にうまいです。
一時期、鬱漫画ばっかり読んでいた時期があったんで「救われない人間」への耐性は十分だと思っていたんですけど、ああいう、直接的じゃないのに心に訴えかけてくる台詞回しと描き方をされると駄目でした。刺さった。

「イーサカ」は儚くも力強い作品。すごく残酷でやるせないんですけど、やっぱり前向いてくんですよ。強く心に残る作品です。


最終話のタイトル最高に好き


確定枠はこんな感じです。
しかし、これだけですでに段ボール箱が半分ほど埋まりそうです。
まずい。


◯選出枠


あとは私の漫画を一つ一つ見ながら持っていくか、いかないかを決めていきます。

1、チェンソーマン

藤本タツキ先生の作品です。
ファイアパンチの作者さんだったので読みたいなと思いつつも、なかなか手が出なかったのですが、友達に何冊か貸してもらって読んでみたら衝撃的に面白かったので必死に金をためて買いました。
進撃同様、最終話付近は本誌で追ってんですがあの時期もすごく楽しかったですね。


なんかミスって10巻2冊買ってる

ファイアパンチも死ぬほど持っていきたかったんですけど完結しているので我慢しました。


2、超人X

石田スイ先生の作品です。
いまめちゃくちゃ面白い作品です。

不定期連載という形式で連載していますが、実際にはそこらへんの週刊連載よりもハイペースで連載しています。
しかもアシスタントなしという噂なのでもはやスイ先生が人間なのか疑わしくなってきます。

なんかミスって5巻2冊買ってる


3、ガチアクタ

裏那圭先生の作品です。

個人的にはマガジンで今一番面白い作品。
絵が個性的で格好いい。
線が力強くて迫力ある演出が特徴です。
この作品も今後どんどん流行っていくと思います。おすすめ。

あまりに俺得の絵柄


4、幼稚園WARS

千葉侑生先生の作品です。

8巻まで持っているのですが、色々あって、8巻合計した金額中の2割か3割くらいは友達に負担してもらっています。
ハナちゃんが一番好きです。
デジタル連載だからというのもあるのでしょうが、見開きやコマの使い方がとても贅沢で読んでいて嬉しいです。
バトルラブコメなんですが、真面目なシーンのコマや背景の表現がすごく好き。


ハナちゃんがいちばんかわいいので
ハナちゃん以外なら誰が死んでも気にしない


5、平和の国の島崎へ

濱田轟天先生原作、瀬下猛先生作画の作品です。

主人公島崎は幼少期に拉致されて武装テロ組織の戦闘員として生きてきました。しかし、あるきっかけで日本に帰国し、自分と同じ工作員・戦闘員であった人々とともに、一般的な日本人として生活を始める話です。
「平和の国」の日常の中にうまく溶け込ませて、殺しや罪の遺恨を描くのがとても上手いと思います。
何気なく読み勧めていたら突然島崎の闇の部分がまったく不自然なくたち現れます。そのギャップがすごく不気味でいいんですよね。


島崎と友だちになりたい。めっちゃいいやつ。


6、海が走るエンドロール

たらちねジョン先生の作品です。

この漫画がすごい2022のオンナ編一位になったので、それをきっかけに知って読み始めました。
夫に先立たれた65歳のおばあちゃんが美大映像科に入って映画を作る話です。
こういうクリエイターについて描いた作品は、主人公たちが情熱的な芸術衝動に駆られて、いろんなものを擲ちながら作品を作っていく、みたいな、一見するとスポ根に似たような展開が多い気がするんですが(左利きのエレンの影響かも知らん)、いかんせん主人公がおばあちゃんです。
ゆっくりと物語は進行していきます。内側で押しては返す確かな情熱と、冷静で俯瞰した老人の価値観がなんだかうまく合致して面白い。
あと、作中に度々出てくる、創作を航海に例える表現がとても好きです。


3巻表紙のsoraがなんか米津さんに見える


7、フールナイト

安田佳澄先生の作品です。

この方の黒の使い方好き。
最高に美しい夜の作画。

今読んでいる漫画では一番おすすめな漫画です。

気候変動によって太陽の光が届かなくなり、植物が死滅、酸欠状態になった地球の話です。
資源・酸素の枯渇で窮地に陥った人類は、人間の肉体に種を埋め込むことで体を植物に変えながら成長する植物「霊花」を開発し、花に変わることを選んだ人々に多額の報奨金を与えることで、人を肥料に地球を存続させる道を見出しました。
貧困や格差社会にあえぐ鬱屈とした社会をありありと描いています。
わりと鬱漫画の部類に入る気がします。


辛いけど面白いから読んじゃうの。
絵ぇ綺麗だし


8、宝石の国

市川春子先生の作品です。

どこまでも壮大で静的なのだけれど、同時に繊細で感情表現がとんでもなく優れている作品。

もう間もなく終わるらしいです。
悲しすぎ。
しかし展開から見てももう終わるとしか思えない。
終わるのは悲しいですがめちゃくちゃ面白いです。

ここ最近読んだ中で一番世界観が独創的な漫画です。

はるか昔に人類が滅亡し、無機生命体が主役として台頭する時代。
全身が宝石で出来た岩石生命たちが織りなす物語。
悠久の寿命を過ごす、牧歌的な宝石たちが物理的にスローライフする話に最初3話くらいは擬態しているんですが、途中からひたすらに宝石たちを不幸な目に遭わせる物語に姿を変えます。
あんまり言うとネタバレになるので濁しますが、現在12巻まで単行本が単行されている中で、物語は大きく二つに大別できます。
主人公のある行動がきっかけとなり、宝石の国の世界設定が突然いくつも解き明かされる出来事があるのですが、それ以前と以後です。
それ以前は、主人公のためにほかの宝石たちが酷い目にあっていく展開で、それ以後は、主人公だけが苦しむことで他の全員が救われる展開になっていきます。
その中で主人公や、彼らの周りの様々な立場のキャラクターの感情の機微をセリフや描写、表情で表すのがとんでもなくうまい。
人間が一人も出てこないのにこんなに心理描写豊かな物語になるものなのか。
しかもそれでいて、老いない死なない格差もないという無機生命体特有の性質・設定とはなんら矛盾がないんです。

壮大さと繊細さ、静と動が作品の中で互いに対立することなく両立している、って感じです。


アニメ2期は必ず来る。
必ず。




とりあえずは以上です。
段ボール箱いっぱいいっぱいに詰めました。
ただ、魔々勇々とかタワーダンジョンみたいな、最近始まったばかりで、まだ一二巻ほどしか単行本が出ていない未完作品は、リュックサックにこっそり詰めて持っていこうと思っています。
手荷物につめこめば、荷造りカウントされないんじゃないかという可能性に賭け、親にバレないように密輸します。

とはいえ、未完作品さえ半分くらいしか持っていけなくて泣きそうです。
DEATH NOTEもヴィンランド・サガも金カムもノラガミも左ききのエレンも聖☆おにいさんもクジ砂もタコピーもしばらく読めない、、、辛すぎる。

聖☆おにいさんとかなんの前触れもなく突発的に読みたくなるときあるじゃん。
どうすりゃいいんだよ。

ねぇ。

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