登録支援機関って何をするの?
外国人の困ったをサポートする
登録支援機関は、在留資格特定技能の外国人が困ったときにサポートする機関です。例えば、日本で生活するために役所に届出を出さないといけませんが、来日したばかりだと言葉や字が難しくて大変な思いをします。
それだけでなく、日本の慣習、常識、地域のルール、アパートのルールなど初めてのものばかりで、混乱することもありますし、間違いを犯すこともあります。
そんな日常のサポートをするのも登録支援機関の仕事です。詳しくは、義務的支援と任意の支援内容があります。その辺はちょっと調べてもらえばすぐに出てくると思います。
何でもかんでも助けられない
登録支援機関の人たちもスーパーマンではないので、どんな困りごとでも助けられるわけではありません。当たり前ですが、法律がベースですので犯罪に巻き込まれれば警察機関が介入するしかありませんし、在留資格の更新手続きを忘れて不法滞在になれば、いろいろと手を尽くすかもしれませんが、基本的には入管法に則っていくしかありません。
こういう場合には、登録支援機関ができるのは行政機関につないであげることくらいしかないでしょう。
何もしないよりは相談してもらいたい
問題を解決できるほどの大きな力はありませんが、必要な行政機関に繋げたり、連携していくことはできます。
技能実習生への不当な扱いや暴力などはよく耳にしたことがあると思います。特定技能の外国人も同様に不当な扱いを受けることがあります。不当に安い給料にされたり、セクハラを受けたり、差別的なことをされたりと様々です。そんな時にどこに訴えればいいのかわからず、苦悩や恐怖に耐える外国人もいます。
そんな時に登録支援機関を頼りましょう。彼らは、施設の改革を迫ることはできませんし、調査に入ることもできませんが、外国人の訴えを聞いて各関係機関に働きかけることはできます(あくまで外国人本人が訴えるのは原則です。そのサポートをするだけです)。
そのために、3ヶ月に1回の定期面談をしています。形式的な面談だけを行っている登録支援機関もありますが、うちの施設に来ている登録支援機関は状況によるそうですが1月に1回来ています。来日したばかりだと顔見知りも少ないので、信頼できる人が1人でも多くいるに越したことはありません。信頼関係があれば、いろいろな相談もできるでしょう。
また、外国人の一方的なはなしだけでなく、施設職員とのコミュニケーションも大事にしてくれるので、誤解を減らしたり、双方の話の内容の食い違いが見えてきたりすることがあります。問題の小さいうちに解決に向けて支援ができるので、とても良いと思います。
登録支援機関選びのポイント
これは、受け入れ施設側から見たこうならいいなぁ的なポイントなんで偏った見方かも知れませんのでご了承くださいね。
●施設職員から聞き取りをしっかりとしてくれる
施設側も日本語をもっと上手になって欲しいとか、この技術がまだ不得手で理解されないなど指導に試行錯誤しながら困っていることがあります。以前書いたような人間関係の問題もあったりします。そのようなことを聞き出して外国人に改善を求めることも必要な事と思います。
●外国人の気持ちをしっかりと汲んでくれる
もちろん、支援のメインは外国人なので彼らの気持ちを引き出し、施設に改善して欲しいことを聞き出してくれることが大事です。
●外国人のやる気を出す
こう書くとやる気がないように聞こえますが、来日1年目は仕事を覚えるのに忙しく、日本語の勉強がおろそかになってしまうこともあります。しかし、慣れてくると遊ぶことに夢中になる外国人も多いようです。
施設と相談して査定と連動させることで日本語の上達を促したり、資格取得を促すなどの仕組みを考えたり、もともとそういった仕組みを持っている施設なんかだと頑張れば給料が上がるし、遊びにも使えるお金が増えるよなど意欲を掻き立てるようにしてくれるとWIN-WINになると思います。
●どんなトラブルが起こるのか察知できる
これは経験になってくるのかもしれませんが、1年目、2年目などで外国人が遭遇するトラブルもパターン化されてくると思います。そうした知識があると早いうちに問題を解決することができるし、未然に回避することもできます。
●母国語を話せるスタッフがいる
これは一番強いです。どれだけ言葉を尽くしても文化、価値観が違うとなかなか伝わらないこともあります。相手国にない考えや言葉もあるのでやはり母国語を話せるスタッフがいるとトラブルの際には大変に助かると思います。
こうれは、本当に施設側の視点でしかないのでもっと日常生活の中の支援が充実していることもポイントになるのかもしれませんが、この辺はどの機関も同じように感じます。ただ、信頼関係がしっかりと作れている登録支援機関なら手厚いサポートがされているのではないかと思います。
特定技能介護に偏った話ではありましたが、我々のイメージとこうだったらいいなぁという話でした。
近々、新しい外国人の介護職員が当施設に入職する予定です。今まで受け入れたことのない国なので不安なことはいっぱいあります。その不安や失敗談、成功事例などをnoteで共有していきたいと思います。
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