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夏の思い出。ギラファノコギリゴライアスヘラクレスオウゴンオニ…あつ森に夜勤状態のアラフォー夫婦
夏の思い出について書いたこちらの記事が、たくさんのスキを集めたとnoteからお知らせがあった。拙い文章を…誠にありがとうございます!
ちょっと泣ける思い出だ(自分で言うんかい)。しかしこちらが現実。涙も枯れる。
お弁当作りつらい(毎日レシピ検索)
風呂上がりにプリントやらせると自分の髪を乾かす時間がないよ
小学校受験が課金ゲームと気付き愕然(世間知らずで悲しみ)
なんで保育園こんなコロナ流行ってんだろ
夫仕事遅い日0歳児あやしつつプリントやらせるの無理ゲー
下の子離乳食次なんだっけ、えっ、軟飯!?もう?
学校説明会と塾の予定がパズルで頭パンク。明日何するんだっけ?つか今日何するんだっけ。
追い討ちをかけたのは、人気ゲーム、あつまれどうぶつの森だ。夏しか現れない虫やら魚やらを捕まえて図鑑をコンプリートすることに息子はお熱をあげていた。男のロマンというやつか。
聞けば、寝ている間にしか採れない虫がいると言う。
されば。親の出番だ。
まず、YouTubeで攻略法を見る。
そして忠実に実践していく。
子どもが寝たらスタート。
コングが鳴り響く。
マイル券を仕入れて離島に行く。
昆虫を仕留めるのに良い条件の島か確認する。
フライトを何度か繰り返し、ここで良いと思えば準備だ。
木を切り、丸太を抜き、花を摘み、椰子の木を抜き、椰子の木を虫を採りやすい場所に移動し、ポケットの中を整理して…
なんやらかんやらすでに眠気が襲う。
ちなみにまだ何も始まっちゃいない。
荒れ果てた地と化した離島。
それは、レア虫以外の虫の出現確率を最小限に抑えた捕獲会場だ!!
さあ、こい!!!
湧いてくるフナムシを蹴散らしながら(お目当ての出現確率を上げながら)椰子の木をパトロールする。
ふつうのカブトムシとか、そこそこレアだけどもう持っている虫を採ったり追い払ったりしつつ…ね、ねむい。
眠すぎて目がしょぼしょぼすると、ギラファノコギリクワガタと普通のクワガタの区別つかない。
そうこうしているうちに聞こえてくる。
ふえっふえっ、ふぇーーん!!
やべ。赤子(弟)が泣いた!
レア虫対戦は休戦して寝かしつけにいく。
一回寝たら朝まで寝てくれるまでの期間は個人差がでかい。
上の子は10ヶ月頃だったが下の子はまだまだ。
ふたたび戦う気持ちも萎えた。
翌日に持ち越しだ。
とまあ、そんな夜を過ごしていた。
夫と私、気力がある方がレア虫捕獲に勤しんだ。夜勤の如く。
(あれれ、魚もいろいろやったが記憶がない)
息子のヒーローになりたい。
ただその一心で。
夜な夜な、小学校に出す前に塾に添削に出す願書の原稿を書いたり消したりする横で、せっせとコントローラーを操っていた🎮
お目当ての虫が採れたらポケットにいれて島に帰る。ポケットから出して博物館に寄贈するのは息子が自分でやる。図鑑も触らない。新たな昆虫獲得を知らせる新規のマークが消えてしまうからだ。
朝起きて、息子に言う。
「今日、ポケットみてごらん」
みるみる息子の目がキラキラして心が躍るのが分かる。
「昨日パパががんばったんだよ」
パパが捕獲したらパパの功績を讃える。
夫への尊敬の念も深くなり、夫婦の絆も強くなっていった。
見事に昆虫をコンプリートし金の網をゲットした。魚もコンプリートし金の竿もゲットした。
もう少し待てばホタルイカがでてきて海の幸もコンプリートできる。ホタルイカはきっと自分で取れるだろう。
そうか。
夫婦で必死に昆虫採りに励んだ夏。
ただただ息子の喜ぶ顔が見たくて。
弾けような笑顔でゲームに向かう姿が見たくて。
あれが最初で最後だったんだ。
眠かったし、なかなか出現しない虫にヤキモキして、採り逃した自分にイライラもしたけど。捕獲したら報告する楽しみでほくほくしながら眠りについた。
またあんな気持ちを味わうことはあるのかな?
小学校受験の面接練習でこんな質問があった。
「あなたの宝物はなんですか?」
家ではしたことがない質問だった。
授業のレポートに息子の答えが記されていた。
「どうぶつの森のずかんです。お父さんお母さんとがんばったからです。」
受験では人気ゲームソフトの名前をあけっぴろげに言っちゃうのはまずいんだろうなぁと苦笑いしながら、私は心の中で思いっきり息子を抱きしめた。
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