eMBAの準備と在学中クラスや修論にかかった期間の全貌

以前こちらの記事に第一子が2歳でイギリスの大学のオンラインMBAを開始し、第二子妊娠中に卒業した経験についてまとめました。


MBAといってもさまざまで、夜間や土日に通学、あるいはオンライン環境で勉強できるコースも増えているようです。仕事と家事育児をしながらMBAが取得できる選択肢があるのは有り難かったです。

準備と2年間の勉強がどんな内容だったか振り返ってみました。同じように仕事と家庭に上乗せで何かを学ぶ方の参考になれば嬉しいです。大変ありがたいことに、どうやってMBAを取ったのか詳しく知りたいという方にコンタクトをいただきました。最初誰も読まないかもと思っていましたがnoteに書いてみてよかったです。

準備でやったこと。学校選び。


学校は自分でネットで調べました。完全にオンラインを希望していたのでかなり選択肢は絞られました。募集要項を見てスペックから無理、または果てしなく時間がかかりそうなところも外しました。初回のTOEFL受験をしてから検討を始め、そして最後の受験と共に決め終わった形です。

海外名門校や日本の大学院を検討される方は、ビジネスとして相談に応じてくれる場所があると思うので、そちらの情報をまずは参考にすることをお勧めします。

準備でやったこと。TOEFL(1年)


多くの大学でTOEFLを採用しているのでまずTOEFLを受け、点数を見て学校を絞ろうと考えました。特に準備せず受けたら悲惨なことになってしまいました。以前受けたTOEICは920点ほどあったものの(これもまだまだだけど)全然歯が立ちません。イギリスの大学はIELTSが基本でTOEFLも代わりに受付けてくれる、というパターンをよく見ました。アメリカ大学も検討していたのでIELTSは受けませんでした。

TOEFLはYouTubeの解説動画を見て、過去問やオーソドックスな対策本などをやって3回受けたが大して点数は伸びず、多くの学校が求める100点にはまるで到達せず。この時点で出願できる学校はグンと減りました。

仕事も忙しいと言い訳してはいけないものの、一日30分程度、多くて1時間程の勉強では足りなかったと思います。初回受けてから勉強しては受け、勉強しては受け、また勉強して受けて一年が経過していました。時間が永遠に使えれば粘りたい所ですがそうもいかないのでここは見切りをつけ(点数はそう上がらないと思い4回目の予約をキャンセル)、TOEFLの足切りが80の学校に、そしてコースの内容が受けてみたいと思える一校をピックアップしました。

準備したこと。出願。(3ヶ月)


学校が絞れたらあとは比較的事務的な作業です。オンライン出願でもいくつか紙の準備も必要でした。学校によって提出物は異なります。私の場合は下の通り。婚姻証明書と英訳証明書は、大学発行の名前が旧姓なので同一人物であることを証明するものとのこと。結婚して姓が変わるのは煩わしいと思った出来事でした。

1. 顔写真データ
2. 卒業した大学の成績証明書と卒業証明書(大学が英語版を発行)
3. エッセイ(設問が5個あり、各3000words)
4. 推薦状2通。オンラインで推薦者に記入フォームが送られてオンラインで提出し5. てもらう形式。
6. TOEFLのスコアレポート
7. パスポートコピー
8. 婚姻証明書
9. 婚姻証明書の英訳
10. 英訳証明書(翻訳業者にて発行)
成績証明書も婚姻証明書もコピーすると「複写無効」と浮き出てしまうので写真にとって画像で提出するといった面倒なことも含めて、大学側とメールでやりとりをしながら準備することになりました。

エッセイの内容は、研究計画、学んだ事の仕事への応用、学士で学んだ事とのつながり、学校に貢献できることはなにか、キャリアの展望でした。一通り作文したら校正に出して整えてから提出しました。

推薦状は、当時所属の上司(肩書きはシニアディレクター)のアイルランド人と、前職で同僚で同じ会社に同時期に転職したシンガポール在住のインド人にお願いしました。上司の立場から見た推薦理由と、同僚の立場から見た推薦理由をそれぞれ想像して書いてお願いし、承諾をもらいました。最終的に、2人が提出した内容は知らされないシステムです。外国ではこういった推薦状はよくあるのか、すんなりやってもらえました。

2月にTOEFLの点数が出てから学校を決め出願したのは5月、結果が出て学費を支払ったのが6月、7月からコースに入りました。一番時間がかかったのはエッセイ。よなよなパソコンに向かいました。写真や役所は平日早退して済ませました。

合格準備物に書き物が多いのは、在学中も書き物が多いと言う事だと思います。実際3000wordsという単位は各モジュールの中の単元毎の最終課題文の量でした。

3か月毎に開講しており手続きはスピーディーです。余談ですが、3月遅れ次のコースから入ってしまったら出産のタイミングに修論が丸かぶりで危なかったです。やはり、縁とタイミングは大事だと思いました。

在学中の2年間のうちの最初の1年半


1年半で6つのモジュールを取り、残り半年は修論でした。

6つのうち4つは必須で、マーケティング、財務会計、オペレーション、戦略的経営とリーダーシップ。残り2つは自分で選ぶものでした(私は、プロジェクトマネジメントとグローバルマーケティングでした)。

ひとつのモジュールを終えるのに3ヶ月かかります。その3ヶ月12週で2週間毎に5つの単元があります。単元毎に1500から3000wordsほどの課題とそれについてのディスカッションを行います(計10週間)。最後の2週間でそれまでの単元のまとめとなるエッセイ、だいたい3000から5000words(単元により異なる)を提出します。6回これを繰り返すことになります。

在学中の最後の半年。修論。


6つのモジュールを取り終えたら修論に進むことができます。モジュールを落としたら3ヶ月後に同じものを取ることもできるし、モジュールを取らずに休みを取って3ヶ月毎始まるどこかに合流も可能のようでした。

修論は、これまた3ヶ月ごとの2パートに分けられます。最初のパートは研究方法の理論やデータ処理の基本を学びながら、執筆する修論のテーマや目次、研究の概要を提出していきます。これをもとに、担当の教官が決まります。ここまでは、過去6モジュールを取った時と似たような作業量作業時間で乗り越えることができました。

最初のパートで合格基準に達したら、次のパートで執筆が可能になります。修論は参考文献の文字数を除いて20000wordsでした。

執筆をしたのは4月から6月。花粉症とつわりで最悪な体調でありながら、仏様のような優しい上司が産休前の引継ぎを早めに組んでくれて仕事の負担はかなり軽くすんでいました。それをいいことに、また、在宅勤務と裁量労働制という身の上を最大限活用し、日中も時間を割きました。提出前1ヶ月は子供が寝てからもパソコンに向かう日が多かったです。

盗作検知ソフトにファイルをアップロードすると、他の文献との類似性を%で出してくれます。これが一定以下でないと出せません。私の場合、引用に日本語文献を使ったり自分でとったデータの説明が長く、逆に類似性が低すぎました。低すぎても逆にダメとのことであれこれ書き換えました。執筆自体は締切1週間前には終わっていたはずが最後の1週間が一番疲労しました。

結果は1ヶ月半後くらいに届きました。卒業証明書はさらに半年後に郵送で届きました。取ったのはオンラインのコースでしたが通学生もいる学校なので、ロンドンで卒業式がありました。これはごく最近のこと。もちろん不参加。

まとめ

まとめるとこのようなことが言えそうです。

TOEFLに1年かけた。ほしい点数があれば出るまで受けることになる。まず一回受けてみて感触を掴んだ。

海外大学な選べる学校はTOEFLスコアによる。(イギリス大学はIELTSも多い)

提出するTOEFLスコアを入手してから出願校を決めその学校指定の提出物を準備した。これに3ヶ月程かかった。

在学期間は2年間。2週間毎に何らかの課題を出し続ける生活が続いた。

最後の半年は修論に明け暮れた。後半3ヶ月は長いことパソコンに向かった。最後の1週間は疲労。結果が出るまでも心配でソワソワした。

⭐︎

始まってしまうと、もう無理!となる瞬間も多々ありました。しかし、一度止めたら終われなくなると思ったのでとにかく終えることに専念しました。そのために、成績は及第点ギリギリ、というモジュールもありました。今の仕事で詳しく知っている必要はないものは優良な成績は望まなくてよいと考えて乗り切りました。

あくまで一例に過ぎませんが、参考になるととても嬉しいです。今回はここまでにして、これらの内容をどう仕事と家庭の間にやっていったのかを次の記事にまとめたいと思います。もしご興味がありましたらまた遊びにいらしてもらえたら嬉しい限りです。

お付き合いいただきありがとうございました。

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