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「クーポンが届いています。」エッセイ好きのきっかけと、念願の?出産体験とは。

イントロ。益田ミリさん。


先日益田ミリさんについてnoteで書いて、やっぱり益田ミリさんのエッセイはいいなと思い返していた。というのも、スナックキズツキというドラマをAmazonプライムで観てこれまたハマってしまったのだ。傷つきやすい人、傷をやり過ごしがちな人にみてほしい。


エッセイについて考えた時どうしても頭にチラつくことがあり、今日のnoteはその話題にしたいと思う。

エッセイとの出会い

エッセイというものを知ったきっかけはさくらももこさんの「もものかんづめ」。

それはもう、おもしろくて身を捩って笑った。
「さるのこしかけ」「たいのおかしら」「あのころ」「そういうふうにできている」と立て続けに読んだ。

どうしてこの人の人生にはこんなにおもしろい出来事ばかり起こるんだろう?

幼心にそう思ったし、普通の日常もこの人が語るとドラマチックにときにセンチメンタルにときにトキメキいっぱいになるんだなあと慄いた。

海外への憧れ、妊娠中の過ごし方、仕事の打ち込み方…。大袈裟だけど当時エッセイで見た世界観がそのまま私の人生の礎になっている気もする。エッセイってすごい。

そしてその当時、つまり小学校の頃、私の妊娠出産もこんなに壮絶になるんだろうか、そうであればせっかく女に産まれたのだから経験してみたいものだなあ、と思った。

さくらももこさんのエッセイを読んだことで、自分の人生は自分が主人公なんだという意識を持つことができたのかもしれない。

さくらももこさんのエッセイから出産に憧れて

出産を経験してみたいと思ってみてから時は流れ、30歳の私は待てど暮せど妊娠出産の兆しもない。それどころか結婚までの道のりも全くみえない状況だった。結婚願望がなかった。結婚せずに子どもを産むのは現代日本では難しさがある。

しかし人生なにがあるかわからない。34歳と39歳で出産した。さくらももこのエッセイの世界には到底及ばないが、それなりにドラマチックだ。

そうそう、出産について私は一つ発見したことがある。

どうやら私の人生には「安産クーポン」が発行されていたようだ。

安産クーポンの内容

本格的な陣痛が来てから長男は2時間ほど、次男は1時間弱でオギャーと産まれてきてくれた。痛いには痛いが、長男はオキシトシンが出ていわゆる、気持ちの良いお産だった。次男は早すぎて痛いと思う時には産まれていた。

しかも2人とも夜に破水し、落ち着いてのんびり入院という経過もありがたかった。

私は自分のみっともない姿を誰かに見られるのが嫌で夫には自宅待機をお願いした(コロナのため次男は立ち会い不可)。長男次男どちらの場合も、「まだまだ産まれないよ」と夫に知らせて、その後の通信が「産まれたよ」だった。

特にこれといった訓練もケアもしていなければ(安産のために妊娠中にできることは多々あるようだった)、実母は出産には苦労した様子だったので安産家系ではなさそうだった。

もちろん痛くなくはなかったし、美しい産みざまではなかったけど、出産に関して親子ともども神様の恵みを受けたと思う。親ガチャなる単語が世間を賑わせているが、本人の努力と関係ないところで何かが決まるシチュエーションは確かにあるんだなとは思う。

助産師さんの言うことには、「お産」が得意と発言するママは一定数いるとのことだ。私は得意と言う域には達していないが、安産クーポンのおかげで人生最大のピンチをそこそこ無難に乗り越えられて感謝しきりだった。

子どもたちに出会えただけでもありがたいのに、安産になるクーポンまでありがとう、神様仏様ご先祖様。ありがたく使わせていただきました。

おわり。

人にはそれぞれの物語がある。
人にはそれぞれの歴史がある。

エッセイを読むと、特別な人と普通の人がいるわけではなく、誰もがユニークな人生を歩んでいると思わされる。だからエッセイが好きなのかと思う。

さくらももこ、久しぶりに読んでみようかな。


アップデートされた自分が読めば本の中にも、自分の中にも新しい発見があるかもしれない。

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