推したい会社。伊那食品工業。小さい頃からずっと大好きかんてんぱぱ。
都会のスーパーマーケットでも、たまに見かけるかんてんぱぱ。
主力は粉状の寒天で、さまざまな味のゼリーやババロア、プリンなんかを販売している。
と言っても、お菓子のレパートリーも、パウンドケーキ、レアチーズケーキ、水饅頭やクリームブリュレや外国の変わったお菓子などと幅広く、ドリンクやドレッシング、スープや麺などお菓子以外の取り扱いも充実している。
かんてん、はきっと寒天のことだ。
なんでパパなんだろう?
そんな素朴な疑問を抱いていた幼少期。
ぱぱでも、お菓子作りが簡単にできるよ!というアピールかな?と勝手に思っている。
いつか、お客様係へのお問合せでもしてみようか。
確か、かんてんぱぱを知ったのはテレビCM。
地元にしか流れない数分の番組で「かんてんぱぱクッキング」というのがあった。
小さな子どもがパパだかママだかと、お菓子作りをするという内容のものだ。
自分でもこんなお菓子が作れるのかな!と胸を膨らませた覚えがある。
実際には、私はあまりキッチンには立たなくて、母親がかんてんぱぱの色とりどりのゼリーやババロアを作ってくれた。
ゼリーが特別好きなわけではなかったけど、いつも、かんてんぱぱは周囲にあった気がする。法事や祭りで親戚や近所の人が集まる場面で、各家庭が大きなお重箱にお漬物や煮物を詰めて持ち寄る場面なんかでは、栗やあんこや不思議な色がついた甘い寒天寄せの入ったお重もよく見かけた。
大学進学とともに家を出てからも、私はなぜかかんてんぱぱが気になっていた。
ろくにお菓子作りができなくても、かんてんぱぱにかかれば私でも何かしら作ることができたからだ。かんてんぱぱのショップが地元にあれば、帰省のたびに何かしら買い求めた。とんでもない量のおまけをつけてくれる。
社会人になり、なお私はしつこくかんてんぱぱを追い求めてネットショップを愛用した。ヘルシー志向の職場の先輩と、配送料無料になる金額まで一緒に購入したりしていた。ネットショップを利用すると、素敵なお手紙や季節の写真ハガキなんかが同梱されてくる。私はますますファンになっていた。
赤ちゃんがお腹の中にいるとわかって最初に買ったのも、かんてんぱぱのゼリーとババロアだ。理由は、妊婦は便秘になりやすく寒天はお通じを良くしてくれると信じていたから。そして、妊婦友達にせっせとお裾分けをした。
このかんてんぱばは、伊那食品工業という会社のブランドだ。伊那食品工業という社名は、テレビや書籍でも度々目にすることがあった。かなり独特な会社だと思う。
本社の敷地には、自社製品を使った料理を提供するレストランや、各地の名産を集めたショップがあって観光がてらショッピングに訪れる人も多い。私も以前親と一緒に訪れたことがあるが、付近に特に何もなさそうな場所にも関わらず車が行列していて驚いた記憶がある。工場の一部を見られたり、試食があったり、たくさんの見所がある。
都内にもレストランが併設されたショップがある。息子を連れて行って帰りに付近の公園で遊んだりした、ささやかな思い出の場所でもある。自由な時間があれば1人でぶらっと遊びに行きたいと思っている。
これまで訪れたショップも、どこも、居心地がよかった。店員さんは親切だし、お店はお掃除や陳列の工夫が行き届いている感じがするし、いつもまた来たい、と思える。ネットショップでも似たような感覚だ。
どうしてか、感じがよくて、また来たくなる。
それでいて、離れていても別に追われる感じもない。私は、ずっとかんてんぱぱのファンで、きっとこれからもファンなんだと思う。
だから、伊那食品工業という会社にいる人たちを、きっと私は好きなんだと思う。
推したい会社、というテーマで伊那食品工業が真っ先に思い浮かんで会社のホームページを改めて見てみた。
すると、書いてあることは、いい会社であることを大切にしている、ということ。
売上も大事だけど、いい会社だと言ってもらえること、それはなかなか容易ではない。
よい商品を作るだけでもだめだし、よい宣伝をするだけでもだめ。
だけど、伊那食品工業が大切にしたいものは「これだよ」と伝えられなくてもなんとなく感じ取れる。商品に触れていれば、安心と楽しさとワクワクとほんわかがそこにはあるから。お店に行けば元気になれる。
そんな体験がしたくてまた私はふと思い立ってかんてんぱぱを手に取ると思う。今後は子どもたちとクッキングを楽しみたい、そんな野望もある。
いつか、夫と息子たちと本社のあるかんてんぱぱガーデンにも行ってみたい。そして、いい会社の秘密に迫ってみたい。
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