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漫画感想:蜘蛛ですが、なにか?

まず、お写真お借りしました。<(_ _)>

それから、蜘蛛ですが、なにか?は なろう系ライトノベルです。つまり、原作は小説なのですが、私は小説を読んでいません。2021年のアニメを見て初めて蜘蛛を知り、先週末はふと思い立って漫画を大人買いして読んでいました。アニメも漫画もまだ完結していないので、私はこの作品の全体像をまだ知りません。

そして、本日、ネット検索して、小説が完結しているのを知った。これは、いよいよ小説を読むかとちょっと考え中。

お前、毎日、活字綴っておいて、自分でも本好きと言っておいて、なぜ小説から読まんねんって話なんですが、

うーん

理由を一旦書いたが、どうでもいいと思い、割愛!理由はある。ここに書くこともできる、書きたくないわけでもない、しかし、これを読んでる人にとって私が自称小説家のくせに漫画ばっか読んでる理由なんて、どーでもいいということに今気がついたので、割愛することにした。

カット、カット!!

アニメと漫画では、アニメの方がもっと面白いです。
それがなぜかといえば、構成が見直されもっと伏線が交差し、どうしてなんだろう?というミステリ要素が強くなるからです。
だから、原作がダメなのかというとそうではない。

ここで、昭和的に熱く語ろう!
わたしゃこれでもいろいろなフィクションに「ケッ!」っとケチつける重箱の隅をマシンガンで破壊するようなゴリゴリの、

オタクである。そう、わたし、オタクなんです。なんでも褒めるわけではない。書き手としての海妹ちゃんは可愛い子供でも、オタクとしての海妹は全然可愛くありません。おっさんです。ゴルゴ13ぐらいのおっさんです。

しかし、この蜘蛛ちゃんはかなり好きなんです。だから、ワタクシのオタク精神とこの客観性と論理性で持って、何かを蜘蛛に捧げようと今、ここに誓う。
ちなみにそこまで好きなら原作読めよって話で、さーせん。完結してるということなので、大人買いして読みます。自分の書きかけの小説も相変わらず書いてませんが。

なろう小説だとのことで、おそらく作家さんは1話を書き始めた時に、全体のプロットは立てていなかったと思うんですね。ここからネタバレします。






だから、書きながらだんだん話が膨らんでいって、後半にはかなりの広がりが見えるんです。その面白いポイントをゼロから創造したのは原作者の方なので、アニメのスタッフがその面白ポイントを理解して整理して、構成を見直したのでアニメが面白かった。だから、やはり原作が頑張った。こっちに8割くらいの評価で、アニメスタッフも頑張った。こっちに3割だ。110点になるじゃねえか、この野郎という話だが、大体こんな感じだ。この蜘蛛ちゃんは

日本のとある高校の1クラスの学生が、一気に異世界転生してしまう話で、転生後の同級生はバラバラな場所に人間だったり、動物その他の生物だったりしながら転生するのです。

転生先はいわゆるRPGの世界。ここら辺は転スラと似てます。主人公の女の子はゲームで言うなら、ラスボスがいるかもしれないようなハイレベルなエリア、地下の洞窟なのですが、そこに蜘蛛として転生しちゃいます。転スラも蜘蛛ちゃんも面白いのは、ゲーム設定が非常に丁寧で、主人公のスキル設定とかレベルアップの様子が非常に細かい。RPGのスキル設定が激ヤバすぎると、コアなRPGファンしか遊べない、一般人から見たらクソゲーになるのですが、どっちもクソゲーなくらいマニアックで緻密なレベルアップとスキル設定です。これが、ガチガチのゲーマーには入り込みやすい、素敵な世界だと思うのよ。

で、ちなみに海妹さんも昔はゲームが好きでした。社会人になってからは、とにかく仕事に体力と知力と時間を割かれるので、自然にフェードアウトし、最近のゲームの複雑さには目が回り、そんな私みたいに疲れた大人向けスマホアプリのゲーム(学習せずにできるシンプルゲーム)に時々アホみたいに課金している、非常に残念な大人です。(ゲーム運営会社からみたらネギ背負った鴨です)ちなみに第二弾、先週地下鉄に乗りながらふと老後に何をしたいかを考えたのですが、老後の夢、中年にとって大切なテーマです。①家庭菜園(自分で作って自分で食べる)②ゲーム③漫画、アニメ④読書⑤お料理教室で魚を3枚に下ろせるようになる⑥高齢者お絵描き教室に通う……、終わらないので最後まで書かないでいいですか?とにかく、金持ちになって、なんか、ゲーム用のスゲー高いパソコンとか、最新のゲーム機器を揃え、昼間っからビール飲みながら、時々、家庭菜園のトマトの世話をしながら、できなかったゲームを本気でしたい!脳みそはその頃、まだ、認知症とかなってなくて、ゲームできるだろうか?

あまりに興奮して考えていたので、最寄駅で降りるのを忘れそうになった。ちなみに老後の夢はどうでもいい。ゲームに対する愛はあるということを書きたかった。

転スラが火付け役なのかなんなのか、猫も杓子も転生ものを書く時代ですが、ほとんどの転生物がつまらないと思ってます。私のストライクに入ってくる転生ものは転スラしかり、蜘蛛ちゃんしかり、ゲームシステムがまるで本当のゲームをしているのと同じようにちゃんと設定されてるものです。

そして、蜘蛛ちゃんの次にいいところが、主人公の性格です。この子、結構かわいそうな子なんですが、そのかわいそうな自分を受け入れて、自己哲学ができているというか、芯がしっかりしてるのね。で、蜘蛛なんかに転生しちゃって非常に苦労するのですが、めっちゃ前向きにその運命に挑んでいくわけです。ここがいいです。冷静に割り切っているようでいて、時々泣いている、泣いている時だけ10代の女の子の弱さが出てきて、なんつうか、わしゃ蟹座なので親心が出てくるねぇ。

そして、これは、漫画ではなくアニメで良かった構成ですが、アニメが良かったのは、漫画では物語の前半は蜘蛛ちゃん視点でのみ進むのですが、後半で、蜘蛛ちゃん、魔王、管理者、他の同級生、岡ちゃん(教師)と視点が広がっていくのです。この蜘蛛ちゃんと別視点を前半から取り入れて、時間と場所が入れ替わりながら進む。

この世界がなんなのか、どうしてこの世界にいきなりきたのか、他の人はどうなったのか、どうすればいいのか、

転生したばかりの時点で蜘蛛ちゃんと一緒に読者も、はてなはてなはてなな世界に落とされ、少しずつパズルのピースを拾い集めるようにしながら世界や置かれた状況を認識しながら進む形になりますが、ここでアニメは序盤から蜘蛛ちゃんと魔王を同時並行させたり、管理者、他の同級生、岡ちゃんも同時並行させているので、いわば、あっち向いてもこっち向いても気になる謎の伏線を感じ、先をはやく見たいと思う構成になってます。ここがアニメの方がうまい。

私と息子の中でアニメを見てて一番に気になっていたのが、

魔王は蜘蛛ちゃんの未来の姿なのか、という部分で、これが、今回漫画を見ていて解消されました。

もう一つ面白いのが、ひとクラス全部消えてしまった後、転生後のクラス担任岡ちゃんが、みんなを保護するために探し回っているという設定です。この時のこの、見た目は子供のエルフでも、中身は教師である岡ちゃんの思考と行動が、大人で一方的であるところも面白い。さらに、転生したすべての子どもたちが生きているわけではなくむしろ多数が死亡しているという事実。これもシビアですが良い。

こっからちょっと作品を離れて自分よりの話になりますが、蜘蛛ちゃんが魅力的だなと思っていて、ではこの構成を真似するとしたら、自分なら何を書き込みたいかと言ったら、これでした。

学校での生活(過去)と転生後の生活(現在)これが交差するような物語で、いわば、過去、皆が表面化させなかった心理的内面が、転生後の緊急的な状況で追い込まれて発露していくような構成。

自分は多分、人間の細かい心理に着目して生きている人間ですので、現実を舞台にすればなかなか発露することのない、内面性を仮想世界を舞台にすることで発露させ、想像上の中でどこまでそれをリアルに書けるかということに興味があると思う。

なんかよくわかんないけどすごそうだからやってくださいよ!って話なんだけど、これなー、いうのは簡単だけど、実際にやるのはそんな簡単なことじゃないよねぇ。

過去に、十五少年漂流記あり、蠅の王様あり、楳図かずおの漂流教室あり、子供たちの生き残りを描いた作品は色々ありますが、生き残りなんてそんなグロテスクなものを私が書けるでしょうか?

自分に書けるグロテスクの限界が一体どのくらいなのかについては、全くもって真っ白。未知の世界です。

ま、書けないなら書かなければいいじゃないってだけの話ですよ。

うーん

そういうことについては、ゆっくり時間をかけて考えればいいです。生きている間に。

蜘蛛ちゃんについてはまだ、完結までをわたしが読んでいませんので、読み終わった時にもう一度書くこととして、なろう小説について最後に書きたい。

ちなみにここからものすごく長くなりました。<(_ _)>
感想文とは少しズレた内容ですので、長すぎる、と思われる方、すみません。スキップしていただけたら。ごめんなさいね。

小説家になろうには自分も投稿をしていて、ここからライトノベル作家になった人たちが結構います。羨ましいなぁと思いながら、ライトノベルについて考える。

ライトノベルというのは、活字を読まなくなり漫画やアニメ、映像により傾いてゆく人たちに近寄ろうとする文学のように思います。文章の流麗さとかよりも、筋立てや世界観。若い子達が親しみを持てる雰囲気。とっつきやすさ。

ところが、ところがですよ
自分が余計なお世話だろうなぁと思いつつ心配しているのは、
現代のライトノベルとかそれを読む子供たちのことではなくて、
ライトノベルや漫画やアニメしかしらない世代が大人になり、
クリエイターになる未来のことなんです。

わたしなんかが心配しなくても、いくら活字を読む人が減ってきているとはいえ、学校という教育の世界や受験では文章は出てくるだろうし、杞憂かもしれませんが、ね。

私が思うのはこういうことなんです。

自分は自分でも絵を描くし、漫画を見る時には筋立てや言葉遣いだけじゃなく絵の良し悪しにも文句を言う人間です。自分が良いと思う漫画は絵のレイアウトも筋立てもよく、そして、言葉の美しいものです。漫画だって立派な総合芸術です。しかし、漫画ばっかり読んで育った人は、言葉がやはり足りなくなるでしょう。絵もいいし、筋立てもいいけど、言葉遣いは二流、三流だなと思う作品が増えてきました。

もう一つ、どんなに時代がくだっても、人間の心の問題は減りません。むしろ増えてきているようにも思う。絵を見て自分の心の悩みは解消されるか?思考力や分析力は絵を見て育つのか?

漫画が十代ならではの悩みを解決したっていい。
だけど、それは絵だけでは完成しないんです。漫画は絵だけでは完成しない。そこに言葉がないと。だけど、絵も筋立ても言葉も超一流で提供できるクリエイターはちゃんと未来にもいるでしょうか?こんだけ本を読まず、思考力を鍛えずに生きる人々がどんどん増えてきてるのに?

こほん、ちょっと言いすぎたかな?

活字が好きだろうが嫌いだろうが関係なく、未来もきっと生き方に悩む人はい続ける。ゲームや漫画の話を私がし続けるのは、それは自分がそれを好きだからと言うのもあるけど、それがゲートだからなんですよ。

夏目漱石の話を突然振っても、若い子との会話は成り立ちません。
だから、漱石の話ではなく転スラの話をするわけで、会話のための手段にすぎません。

幸い、自分はストライクゾーンが良くも悪くも広い人間で、漱石や太宰を読む傍らで、大人になった今でもアニメを見て漫画を読んでいる。それがいいのか悪いのかということではなくて、自分が過去に経験したようなことや似たようなことで悩んでいる人に何か届けたいと思って物語を書くとき、手に取ってもらえる確率が高い転スラを真似できないかと思うのは、あり得ることだということです。

もう一つ突っ込んで書くと、自分は小説を書くのが好きです。どんな小説を書きたいかと言われると、みんなにたくさん読んでもらえる小説を書きたいです。読んでもらうためには、美しい文章や形式にこだわって書くのではなく、自分が持っている技術で一番読んでもらえそうな何か、だと思ってる。

自分の知識や技術で書きうる最高傑作を望んではおりません。人生のとある時点ではっきり悟ることができた。私が小説という道具を使ってやりたいのは、人助けなのです。ここでいきなり桃太郎のような古臭い話になっちゃうのだけど。

自分が、自分を惨めな人間だと思って、非常に辛い思いをしていた時、本当にひとりぼっちだったし、苦しかった。誰にも頼れなかったから、自分で自分を立ち直らせました。それは全部、精神の中での戦いでした。心というものは非常に複雑で、自分を立ち直らせるために山のように本を読みました。そして、考えました。

人は変わることができる。なりたい自分になることができる。でも、それは自分でとことん悩み、考え、立ち上がり歩んでいった先にしかない。孤独な戦いです。自分を変えたいのなら、もっと考えなければならない。誰も助けてくれない。自分を助けるのはいつだって自分しかいません。

自分が立ち直ってきた経験を軸に、手を変え品を変え、何か届くものが書けないか、それが私の創作の原点です。それ以上でも以下でもない。

私の読者ターゲットは決まっていて、昔の自分と似たような人です。だから、その人たちに届くのなら、それが夏目漱石っぽかろうが、転スラっぽかろうがどっちでもいい。手に取って開いてもらえなければ意味がないのですから。

そして、こんな立派なことを言ったり書いたりしてしまうせいで、後から自分で自分の首を絞めてしまいます。

やれやれ

死ぬまでにこれと思うものが書けるでしょうか?書けないかもしれません。でも、多分、悩むよりも、手を動かす方がきっといい。考えるよりも、余計なことを考えるのをやめて、なんでもいいから書いていればいい。今はそう思います。

や、今日はお笑い芸人が出てきませんでしたね。お笑い芸人もいいのだけれど、いつもいつも奴が出てきてばかりいると、それはそれで、何がなんでもやらねばというそういう気持ちにもなれないのですよ。

自分を奮い立たせるには、今日のは、誰だったのだろう?
まぁいいか。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
現在絶賛不調中で、相変わらず新作の小説が進んでおりませんが、ちょっとずつでもいいから書こうと思います。

汪海妹
2024.07.21

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