メスのカマキリは交尾中にオスを食べるんだよ

教え子たちとボランティアでキャンプ場に来た。
小さい子どもたちが「虫を捕まえたい」やら言うので、バッタやカマキリ、てんとう虫を捕まえ、虫かごに入れていく。
カマキリとてんとう虫を一緒に入れ、「一緒に入れたら食べられるやん」という意見と、「食べるとこ見たい」「エサあげなあかんやん」という意見がぶつかっていた。「食物連鎖を理解できている子どもなんだ」となんだか時代がアップデートされてるなー、と思う。
虫カゴに入ったカマキリを見ながら、「メスのカマキリは交尾中にオスを食べるんだよ」と教えてあげようかな、と思ったが、この子どもたちはまだ知らなくていいのかな、と思った。
メスのカマキリはなぜオスを食べてしまうのか。子孫を残すために交尾をする必要があり、必要がなくなれば、食糧としてしか活用手段がない、ということだろうか。
少し興味があり調べると、カマキリの交尾の約25%でオスは死に至るらしい。75%は生き延びたんだ、とホッとする反面、25%というリアルな数字を見、「やっぱり食べられるんだなー」とも思う。
転職活動をして、実際に転職をした40代は75%にものぼる。彼らは会社に食べられる前に逃げ切れたのだろうか。
必要がなくなると食糧としてしか見られなくなるオスのカマキリのように、会社から必要とされることに限界が来たのか、嫌になったのか、、
オスのカマキリもコオロギ等エサを取ってくれば、食べられずに済むのではないのか。
メスのカマキリもオスの有能性を活用すればいいのではないのか。
私たちの世界はカマキリの世界でもない。お互いの必要な部分を交換し、新たに社会からの必要性や他者からの必要性をつくりだしていければいいのではないだろうか。
会社も人も誰も食べなくたってやっていける、つくっていける、そんな気がした。
そう思いつつ、子どもが見てない隙に、虫かごから、カマキリ、てんとう虫、バッタをこっそり逃してみた。

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