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母のこと。

わたしは今、母を引越しさせようとしている。
45年住んだ市営住宅が取り壊しになるからだ。
ギリギリまで粘れば
市から補助金が出るらしい。
でも、エアコンのない団地。
今までは夜、窓を開けて寝ると
風邪ひくくらいに涼しかったが
年々暑くなる気候にそろそろ限界を感じる。

愛知に住むわたしと神戸に住む母。
何度も連絡を取り合い
なんとか内覧までたどり着いた。
だが、母は1回目の内覧で熱中症気味になり
もう何もかも嫌になってしまった。
機嫌を損ねると長い。
頑固だから言うことを聞かなくなる。
でも後回しに出来ない。
母が動けるうちに。わたしが動けるうちに。
なんたって今日が1番若いのだ。

なだめてすかして、なんとかもう一度
内覧に行ってもらった。
そして気に入った部屋が見つかり
ただいま審査中。
この契約、
わたしが契約者に。
そして夫が保証人になってくれた。 
保証人をお願いした時
申し訳なくて謝るわたしに
「当たり前じゃないか。」と言ってくれた夫。
隠してたけど、涙が出そうなくらい有難かった。

その夜、夫に
「ほんとにいい人。結婚しよ?」
って言ったら
「うーん、考えさせて!」って返事されたから
やっぱり0点でーーーす。




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