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ぴよぴよプロデューサーの話(2024.3/24の日記)

 アイドルのプロデューサーになって(ゲームの話)、早くも2週間が経った。この間に担当のアイドルと、その方が所属するユニットの5人全員を優勝させることができた。嬉しすぎる。

 できた。が、これで本当にいいのかと思っている。ゲームの進め方が分からない。もっと担当につきっきりの突き詰めっきりになった方がいいですか?それともこの調子で事務所所属アイドル全員をプロデュースするべきですか?インターネットにプロデューサーは山ほどいるのに、それぞれがどうプロデュースしているのかはよく分からない。企業秘密ってやつですか?

 優勝までにかなり苦労したアイドルもいて、今日やっと勝ったときには「やったね」と「ごめんね」の嗚咽が出てしまった。「私が下手くそなプロデューサーだから、苦労をかけてごめんね」の「ごめんね」だ。自分の口から出たときにびっくりした。ここまで気持ちが入り込んでいるとは思わなかった。さらなる高みを目指すと言ったアイドルにくらっときた。一生支えます。

 最近小説やその登場人物に向けていた大きな感情に似たものが、ゲームの中のアイドルに向いていることに気がついた。これはゲームがテキストを読んで進行するものだということが大きいと思う。ゲームは私自身も参加して進行するものだから、より没入感がすごくてアイドルへの「ありがとう」や「ごめん」の気持ちがこぼれてしまうのだと思う。小説と比べるのはちょっと変かもしれないけど、これまでの読書体験と重ねてそう感じた。最近は心がジェットコースターだ。どうしよう。

 夕食に、姉のアルバイト先の飲食店に行った。姉は社会人になるのでここでアルバイトを終える。大学生の間中、同じアルバイトを続けた姉を尊敬する。そして4年間一度も姉のアルバイト先に行かなかった両親も尊敬する。
 姉は来てほしいとも来るなとも一度も言わなかった。両親も茶化しに行ってやろうという気を一度も起こさなかった。みんな偉い。

 多分これが最初で最後の訪問だと思う。姉が辞めた後もきっと行かない。食事が不味いとかそういうことではなく、ただそこにある飲食店として、姉のアルバイトを仕事として、両親が捉えているだけなのだと思う。良くも悪くもさっぱりしている。それでも次はあれが食べたいね、と話して帰った。特に他の店員への挨拶もせずに帰った。偉いと思います。

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