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たくさん読んだ本の話(2024.4/30の日記)

 最近書き溜めていた本を読んだ感想をまとめて書いた。4月は結構な冊数を読んでいたけどあまりnoteに書いていないなと思った。人に見られる可能生を考えて読んだ感想を言語化するのが面倒だったから。だと思う。

1冊目
 翻訳のSFを読んだ。めちゃめちゃ有名なやつ。本を禁止された世界で本を燃やす仕事をする主人公の話。その前に翻訳の小説を読み終えられたからいけるかな~と思って読んだ。最初は翻訳の文体に慣れず、世界観がなかなか掴めなかったけど、段々加速がかかってストーリーにのめり込んだ。面白かった。他にもこの作者の短編を買っているので読むのが楽しみ。

2冊目
 芥川賞を取っている小説で、SNSでも話題になったやつを読んだ。推しがファンを殴って炎上するやつ。賞を取ったばかりのときにどうして読まなかったのだろうと思った。めちゃめちゃ面白かった。推しを推す立場や態度って、どういうのがふさわしいのだろうと考えた。全部を捧げてしまえると思うほど頼りにしてしまうと、推せなくなったときの気持ちの負担がでかくなりそう。でも生きていく意味や頑張る理由を推しにしたくなるんだよな~と思った。「推しは推せるときに推せ」というのは重い言葉に感じる。

3冊目
 現代歌人のエッセイのような本を読んだ。この人のエッセイを「不器用系」と言っている小説家がいる。前にも他のを読んだ。確かに不器用で、自意識の悩みとか動作のぎこちなさとか、想像したり共感したりできる話がいっぱいある。だけどこの歌人は綺麗な短歌を書くし、不器用を面白おかしく言語化できるし、女性との付き合いがいっぱいあるし、結婚して奥さんがいるのだ。私と違う。畜生、憎たらしいな!と思いながらゲラゲラ笑って読み終わった。

4冊目
 これも有名なやつで、金閣寺の美しさに魅了された青年が最終的に金閣寺を燃やす話。ちょっと前に読んだ小説にこの小説が引用されている部分があって読もうと思った。本自体は、伯母が「難しくてわかんなかったからあげる」とくれたものだった。私も難しかった。仏教用語が多かったのと、情景の想像がつきにくかったのがあると思う。あとは主人公の内省というか自己覚知というか、考えていることの中身が膨大で受け止めるのが大変だった気がする。厨二病だね~、で片付けることもできそうだけど、そういうのじゃないのはよく分かっている。他者の中にある理論が文章で鮮明になって、じっとりだけどめまぐるしかった印象だ。感想が難しい。

5冊目
 昨日読み終わったのがSFのアンソロジー小説。しかも百合という題材の設定がある。最近こういう小説が好みだなと思い、本屋さんで見かけたときに買った。大当たりだった。SFも関係性にフォーカスした小説も大好きだから。サイエンスに寄った話もフィクションに寄った話も色々で、全然ハッピーエンドじゃない話も、これからの二人がすごく気になるのもあった。それぞれの話にその世界のエネルギーに触れられているのだけど、どれも実現したら面白そうだと思ってわくわくした。

6冊目
 そして今日読み終わったのが小説家の父の遺作を探す話。これは衝撃がすごかった。感想は言いたくないほど。夕方から読み始めて一気読みし、その日のうちに読み終わった。しばらくこの本について考えたくなり、寝られそうになかった。夜中にコンビニに行き、肉まんを買ってきて、色々考察したり余韻に浸ったりする時間にした。すごい話を読んだ。SNSで紹介されて話題になっているうちはなんとなく読まなかった。色々後悔した。

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