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愛猫と書いて「あいびょう」と読む

『Welcome To My Baverse | ep.02 I.M』がきのう公開されました。

見た当時の所感を残しておこうと思ってめちゃくちゃひさびさにブログを書いています。やる気の問題で書かない可能性が75%ぐらいあったけど、無事着手してます。やり始めたら半分達成したようなもんって言うもんね。

みなさんも、これを読み始めてるのでもう半分まできました。あと半分、お付き合いください。

00. Let's Talk about your inside

Baverseといえば、アーティストやアイドルたちがシチュエーションに沿っていろんな楽曲をセレクトしてくれる動画を出してるイメージ。テレビ局でもないのに何者なんだ・・・とは薄々感じてたけど、新しく大々的に打ち出した企画のテーマが「musician brain-digging documentary(脳内深堀りドキュメンタリー)」なの、変態すぎる。。
音楽とアーティストが好きすぎていくとこまでいききったみたいな人たちが作ってんだろうな。学生時代、音楽雑誌の"2万字インタビュー"とかを端から端まで舐めるように読んでた私と同類の匂いがプンプンする。そんな大事な企画の2番手にアイエム君を呼んでくれてありがとう。

01.Turning Point

ゲームのコマンドみたいにわかりやすく横に選択肢が出てくればいいんだけど、人生なかなかそうはいかない。分岐っぽい分岐は案外ただの迂回路だったりするし、分岐と気づかずに通り過ぎてから、あ、あれ分岐だったのか、と思うときもある。そして二度と戻ることはできない。ムズ。

アイエム君の分岐点は

・中学を退学したとき
・初恋の人と別れたとき・・・(笑)
・デビューしたとき

だそうです。まあ失恋のことは知らんけど、退学したときのことは後に語っている通り、帰国子女ゆえの文化の違いに苦しんだという背景があるようなので、彼にとって何か大きな選択をしなければならない場面では、必ず苦しみや寂しさをはらんでいる状況であることが多いらしい。まあターニングポイントってそういうもんか。
でも、幼いころからそういう難しい選択や大きな変化の繰り返しの中で生きてきたということが、あの妙に達観した性格をつくりあげるのには十分な条件だったんだなきっと。

02.eagerness

「初期衝動」という言葉がある。アーティストのインタビューでよく見てきたけど、どんな芸術家にも必ずあって、それは「自分の中からほとばしる情熱が溢れてとまらない状態」なのかなと思う。

環境に馴染めなくて学校に行かない選択をしてもまとわりついてくる寂しさを、人生で初めて没頭できる情熱に変えてくれた音楽。その夢を抱えてオーディションに向かうために立つソウル駅で、アイエム君の波打つ心臓の音はきっと初期衝動そのものだったと思う。これが"エモい"というやつです。辞書に載せよう、夢見る少年イムチャンギュンを。

ちなみにアイエムくんがMXL990(録音用マイク)で宅録?していたのは2011年とかそれぐらいの時期だろうか。正確には不明だけど、たしかその前後ぐらいにSoundCloudとかmyspace(海外とかインディーズ系のアーティストがやってたmixiみたいなやつ)とかが流行ってて、宅録系ミュージシャンがフィーチャーされ始めたみたいな時期だったと思う。
K-POPの練習生たちって基本的に創作活動において早熟な子が多いけど、アイエム君もそういうムーブメントの中の一員だったのかと思うとまた感慨深い。布で仕切られただけの簡素なブースで、初期衝動が爆発してたのかと思うと、溜息出るね。

03.Friends and whiskey get better with age

再生と一時停止を繰り返しながら「ちょっと待って」しか言えない映像だった。ジュホンくんという人は、どうしてそうなのか。どうしてなんですか。

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かわいいものばっかり買い与える飼い主

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ここにはかわいいものしかないね、チャンギュンもかわいいから

・・・なあに言ってんの?

さて。このパートにモンベベとのセッションが入ってくるのは、アイエム君という人間を"愛を持って俯瞰してみる"という構図なのかと思う。実際、ジュホンくんのジョーク(ジョーク・・・)に照れ笑いする姿は自分を回顧しているときとは全く違うし、「素性の知れない女性」が「モンベベ」と名乗っただけで、びっくりするくらい一瞬で表情も声色も優しく甘くなった。

関係ないけど英語圏オタクがアイドルに言う「He's so soft..」という表現がすごく好きだ。そう、愛に触れているときのアイエム君って"soft"だよね。。

04.Everything needs Money 

アイドルの金銭感覚。しがないOLのわたしには想像もできないが、自分で稼いだ金で友達と飲む酒がうまいということは非常によく分かる。そしてその"数字"は、ある意味人生の足跡のようなもので、シビアではありながらも正確に自分たちの現在地を示してくれるものだという実感があるんだろう。
あと、不安定で先の見えない仕事だからこそ、わかりやすいモチベーションとして自分の持ち物を増やしたい、立派にしたいというのはあるかもしれない。しらんけど。

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でもこれまでの事があったから強くなれた気がする。

これまで、進もうとするたびに避けようのない障害物にぶつかって、それでも立ち上がってきたモンスタエックスを何度も見てきた。きっとファンには見えないところで戦う瞬間もあるだろう、というか、そっちのほうが圧倒的に多いのかもしれない。
ショヌくんは「ファンの方は知らなくてもいい」と言うけれど、やっぱりこうして垣間見えるその苦しみや頑張りに対して、たったの1ミクロンであってもファンとしてその背中を支えることができるのなら、これからもそうしたい。もうこれ以上いらん!!ってほど、死ぬほど稼いでください、モンベベのヒーローたち。

05.Money isn't everything

「DUALITY」というタイトルを見たとき、「:):」のタトゥーを思い出した。特に「God Damn」が好きで、リリースされてからもう半年以上経つけど未だに毎日聴くプレイリストに入ってる。トラックが好きだからもあるけど、今までのどの曲よりもアイエム君の哲学が凝縮されているから。

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肯定的不安感。

前のブログで「DUALITY」について書いたとき「自己矛盾と自己完結」と書いたけど、「肯定的な不安感」という表現はまさにそれ。(と思ったら流れ出すGod Damnのイントロ。さすがに鳥肌立った)

これまで稼いだお金が「足跡」だとするならば、これから進む道を教えてくれる「道しるべ」は、自分はこれから何をするべきなのか?という疑問と"不安"なんだと思う。でもそれは必ずしも悪ではなくて、むしろ向かうべき方向を示してくれる指針だから"肯定"されている。
自分に対しての迷いを自分の中で完結するアイエム君の頭の中の広大な宇宙をのぞくたび、わたしの元にそれを解き明かす「DUALITY」という教典のような、辞書のようなものを授けてくれたことをありがたく思う。全部が「DUALITY」に集約されていくアイエム君の哲学は面白い。これからもずっとそういうところが好きだと思う。

06.Nobody understands me

育ってきた環境というのは、やっぱり自分ではどうしようもない部分が大きい。人格形成の段階でどんな環境に置かれるかで将来どんな人間になるかが大きく左右されてしまうから、そこに対する摩擦は多かれ少なかれ全ての人にあると思う。共感と呼ぶには規模が違いすぎるけど、個人的に「誰もわたしの気持ちなんかわかるわけないし、わからなくていい」という感覚はなんとなく分かる。ひとりでできないことはあんまりないし、誰とも話さないでずーっと明るくない考え事してる時間も大事だなと思う。(憂鬱を楽しいと思ったことはないけど。。)

ちなみに「孤独に守られる」っていう表現は、高校生ぐらいのときにある曲を聴いてすごくしっくりきた。たしか飛行機のラジオで流れてて、泣きそうになりながら、降りたら真っ先に調べようと思ったのを覚えてる。

Salyuちゃんの声を聴くだけで割と泣ける。サブスクにないのが非常に残念。でも音源持ってなくても定期的に思い出すくらいには、自分の人生で衝撃的な一曲なんだよなあ。。

孤独のバリアを張っている人は特に、自分の気持ちを素直に口に出すのが苦手な気がする。アイエム君はそういう感情を楽曲制作にぶつけるんだろうが、対人においてそのバリアを剥がすことはすごく難しいことだと思う。そういう彼の人生に現れたのが、考え方も接し方もぜんぜん違うジュホンくんなの、ドラマチックだと思いませんか。言うなればバンプでいうアルエなんです。ハートに巻いた包帯をゆっくり解いてくれるんです。「笑えばいいと思うよ」って言ってくれるシンジくんなんです。わかるでしょ??????

アイエム君を例えだしたらキリがない。わたしの本棚をひっくり返してケミカルX混ぜてできたみたいな人なので、出典が多すぎて間に合わない。

07.Purple in my head

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「アイドルになること自体がトラウマだった」

アイエム君のシグニチャー”I.M WHAT I.M”は、わたしが彼を好きになった理由のひとつでもある。どんだけ我が強い子なんだと思ったけど、それが(ラップ以外の部分では)外側に向かってではなく内側に向かって、自分を肯定してあげるお守りのような信念なんだと思ったから。

心の傷はかさぶたになって治ったりしない。永遠に忘れることのできないものだから、きっとこの先何年経っても彼がターニングポイントに立ち帰るときは苦しい気持ちになるかもしれない。ウィスキーよりもずっと効きそうなほど。それでもここまでやってきたのは、イムチャンギュンがI.Mになったときから、傷の深さよりももっと大きな「夢」を抱いて生きてきたからだと知った。

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僕は今も夢だけ見ているから。

かわいいんだか難しいんだかかっこいいんだか、色んなパーツをコラージュしたみたいにちぐはぐな面があって、矛盾しているようにも思える。

でも、必ずしもすべてのものが一直線ではないことを知った上で、変わること自体を恐れず、変わらない頑固さをもって自由に生きていくアイエム君の姿が好きです。

これからもアイエム君の見る夢を、少しでも長く一緒に追いかけ続けられたら幸せです。やっぱりこんなに文字数書ける推し、アイエムしかいないや。