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I.M -「DUALITY」大自己満ライナーノーツ

大変なことになっている。

DREAMCATCHERが新曲「ODD EYE」の後続曲(「Wind Blows」マジいい曲だから世界中のオタク聴け)で活動してるし、チョンハのスタジオアルバムがとんでもない傑作だ。ソンミ様のカムバックティザーも、わたしの脳内見たのか?というレベルで性癖すぎて困っている。そして前から噂だったGOT7ユギョムさんのJYPからAOMGへの移籍。K-POPアイドル界にとって革命的出来事なのでは???もっと騒げよマスコミ???と思っていたら、GOT7として何かプロジェクトが動いているらしい。移籍してもグループは残します!と言ってフェードアウト状態のアイドルが少なくない状況で、マジでやることやってのけるんだ、GOT7は。そんなかっこいいグループおる。。????

でも待って、わたしいまそれどころじゃないんだ・・・・・・・・・・・・

前置きという名のつまらんTMI

序盤も序盤ですが、マジでここは読み飛ばしていい。この話置く位置がわかんなかった。

MVの中のアイエムの気持ちが、微かにでもわかるような気がする。

昔、友だちのつながりで、周りに知らない人だらけのクラブで一晩過ごしたことがある。そういう場での社交性ゼロのわたしは「ソワソワ」の辞書に素材として提供したいぐらい、ただ文字通りソワソワしてるだけ。ズンズン響く低音と激しい光の点滅から逃げるように通路やトイレにいっても、そこには際限なく紫煙が渦巻いていて、どこまでも身に合わない場だなと思った。

ただ見栄を張りたいだけのチップ、ただその場の熱を上げたいだけのアルコール、ただ重なりたいだけの欲求も、次の日の朝にはたぶんもう意味なんてなくて、またいつも通り社会に揉まれる自分に回帰していくのに(だからこそこういうところで羽目を外したいのだろうけど)その瞬間だけの麻薬みたいな快楽って、なんだかすごく虚しくないか、と。

〜〜〜ここまで書いて、これってわたしで言う「オタ活」大ブーメランじゃない??と気づいた。まあ、幸せは人それぞれだよね。。。。〜〜〜

それでも、どんな幸せの中にも空虚はいつも潜んでいる気がする。
推しに会えたって自分の人生を推しが一生支えてくれるわけではないし、結局自分の払った対価の代償で、それが他人にとってどう映るかは自分には無関係で、つまり自分以外の存在である限り、そこには絶対に超えられないボーダーラインがある。そうなるとなんかもうわたしを幸せにしてくれる人やモノってこの世のどこにあるの・・・・??みたいな。

周りがにぎやかでキラキラしている空間だから、余計に自分の孤独に拍車をかけていって、自分の心が音を立ててこぼれ落ちていく感じ。体からすっと血が抜けていく感じ。MVを見たときにその感覚を思い出した。

こんなに人がいても、倒れていることに誰も気付かない。誰も誰かに関心がない。
このシーンの後に"I DON'T NEED NOBODY"って出てくるのが印象的。

しかし、こういう気持ちはきっと共感するひととそうでない人、極端に分かれる気がする。(推しの気持ち分かりますドヤしたいのではく、本当にそう思うのです。。)居酒屋で隣に座ってる知らない人が注文したメニューを躊躇なく頼めるか否か、みたいなことです。そういうの気にしない人ってそんなこと考えついたこともないって思うでしょう、たぶん。

アイエムさんから感じる、彼の"ぼんやりとした不安"(by芥川龍之介)みたいなものは、わたしが常に漠然と抱く世界や他人に対する抵抗感というか、そういうものとなんだか重なって見えた。だから、他の誰とも比べがたいほどに、わたしは彼のことが好きなんだろうなあ。

二十億光年の孤独

アイエムという人に出会ってからずっと、彼から連想する音楽や言葉や作品のイメージみたいなものがいくつかある。(そしてまさにその集合体みたいなアルバムが「DUALITY」なんだなとタイトルを見たときに思った。)

その中の一つが谷川俊太郎の「二十億光年の孤独」という詩。

マジ何言ってん????って思ったよね。わたしは思ったよ。詩ってそもそもそういうものじゃん??

国語的にざっくり解説すると「身近な人たちと何不自由なく生活をしていても、心のどこかはいつも寂しい。でも、二十億光年離れた火星人も、もしかして自分と同じことを考えてるのかもしれないな、と遠い宇宙への思いにふける」みたいなことです。たぶんね。

"万有引力とは ひき合う孤独の力である"

孤独とは、「"自分がひとりである"と感じる心理状態」のこというらしい。
"ひき合う孤独の力"とは、きっと漠然とした寂しさのことだと思う。
万有引力というまだ科学で解明できない宇宙の謎を、そう表現するところがとってもロマンチックでしょう。

しかし、この詩の主人公は誰かに救いを求めてるようで求めてない。自分の孤独を癒やせるのも、感受性豊かな心を真っ暗な宇宙に閉じ込めているのも、世界にたったひとり、自分だけ。自己矛盾と自己完結。そしてスパイスのようにピリッとくるユーモア。アイエムみたいじゃないですか?

そしてこの"自己矛盾と自己完結"という、わたしがアイエムに対して数年抱いていたテーマ性が、「DUALITY」っていうタイトルによって説得力が増してしまったのでした。いつか彼に教えてあげたい詩です。

DUALITY=自己矛盾

God Damnの"Kiss me down till I'm naked"という歌詞は個人的にジュホンくんのソロ曲「SMOKY」の”somebody come help me now”と同じ意味だと思う。
✗を○と言い、周囲の人とか自らの心を騙す自分自身に対して"本当の気持ちを吐露できる裸の心になるまで僕に触れていてほしい(そんなあなたが必要、いやでもやっぱいいや、ショットくれ(薬打ってくれ?))"みたいなことなんじゃないかなあ。
"I don't need you/I just need you"の自己矛盾(この2つは後先が分かれてなくて、同時存在する感情だから。)=DUALITYなのかなと。

あと、"you"は特定の個人ではなく漠然と誰か"somebody"だけど、苦しみもがき彷徨い続けながら、いつかそんな"you"が手を差し伸べてくれるのをどこかで待ってる、みたいなとこが非常に可愛いよね。

〜〜まあここまでもここからも全部わたしの妄想なんだけどね。アイエム語専用パパゴ作ってくれ。〜〜

SMOKYの話に戻るけども、ジュホンくんって究極的に人とのつながりの中で生きてるなあというのが本当に感じられる曲だったなとおもう。
精神的に閉塞的になったり、弱音を吐いたり怒ったりムカついて誰かを傷つけたりしても、やっぱり最終的にその先にある【希望】に向かって霧の中を手を伸ばしてがむしゃらに進み続ける人なんですよジュホンくんって。すごくない????どんな精神力???

翼の折れたエンジェル状態の自分に向けて「またいつか大空が見たいなら、飛べなくてもその脚で走ってみたら良い」って自分自身に手を差し伸べるようなもんですよ。情熱的すぎませんか?松岡しゅう。。。。。いや、暑苦しいって言いたいわけじゃなくて、ストイックすぎるスポーツ選手みたいな精神力で生きてんだなこの人、って思った。マジで。

その点アイエムって、イムチャンギュンという宇宙の帝王ザーグだから、外的な刺激も自分の中で消化していこうとするというか、エネルギーが内向きなんだよね。
でも本人の心はブラックホールじゃない(むしろ超繊細)から感情は溜まっていく一方だし、だからいつもどこか寂しくて、誰かにそばにいてほしいけど、この広大な宇宙から出られる気もしなくて、そんな気持ちを音楽だけが救ってくれる。みたいなタイプじゃないですか。
まあなんて内気な…あんたそんなんで新学期から友達できるの…?みたいなね。

大丈夫だよ父さん!!!!!!!

​だから要は、そういう苦しい精神状態のとき「助けて」とストレートに言えるのがジュホンで、直接的な言葉は言わ(え)ず、比喩で三重ぐらいに包み隠した言葉になるのがアイエムなんじゃないかな。ここでも美しいクルクンの左右対称構図。ケミの概念として素晴らしすぎますね。

Cry Me A River

アイエムの所作の美しさは、彼の人生そのものの豊かさを物語っていると思う。内向きなエネルギーと繊細なハートの持ち主で、心労は絶えないだろうけど、見た目にも内側にも窮屈そうなところはあんまり感じない。(情緒は不安定そうだけど。)育ちの良さというのか、価値観としての美的感覚はすごく優れていると思う。あくまで価値観ね。人生のね。私服のじゃないよ。

「ジャズに手を出そうと思ったけどやめました」

昔、わたしよりもずっと音楽が好きな友人がそう言ってた。奥深すぎて、今から知るにはもったいないと。もっと年齢を重ねて、人生に余裕が出てきてからじっくり掘り下げたいのだと。
それから、ジャズは音楽オタクの墓場だと思うようになった。

その奥深さ、多様さ、自由さ、敷居とレベルの高さ。
オタクというのは壁が高いほどに燃えてしまう生き物なので、まさに、こじらせた音楽オタクがいきつく最後の砦だとおもう。

人生が流れ流れ、自分のやりたいことや表現を際限なく求めた結果たどり着く音楽。そんなジャズを聞きながら育ったら、そりゃあ仕草もゆったりになるし、脳の使い方もセクシーになるわ、と思いませんか。
だからこそ、わたしはアイエムがジャズを好きなところが本当に本当に大好きだ。

もう一度やり直したいと言うのなら、
今度は裏切らないと誓うというのなら、
わたしがあなたを思って泣いたように、川のように泣きなさい。

自分を裏切った恋人に、もう一度やり直したいと告げられた女性の心を歌った曲です。今更そんなこと言ってきたって遅いんじゃボケ、という気持ちと、それでもこうして帰ってきた元恋人を無下にできない愛おしさの切れ端というか、情のかけらみたいなものが見え隠れしているような、、大人の恋愛、、。渋い、、、。

GOD DAMNのMVは、FOLLOW/FIND YOUからのMV(ソロではHORIZONも)を手掛けている方(インスタより。間違ってたらごめんなさい)が今回も担当しているようで、特にLOVE KILLAが死ぬほど好きなわたしはもう死ぬほど興奮したんですが。

〜〜〜K-POPのMVって映画オマージュよくしてるけど、LOVE KILLAほど性癖映画ばかりを集めたMVもなかなかないのではと思うぐらい良かった。MONSTA Xというアーティストの性質や、そのファンが好きそうなもの、制作陣の得意分野がガッチリはまった完璧なミュージックビデオだと思う。過去MVだとALL INが一番好きだったけど、LOVE KILLA勝ったわ。。サイコパスモンスタエックス、何度見てもおいしいよお。。。〜〜〜〜〜〜

そんな方々が、アイエムのMVをつくるに当たって、彼の体にいろんなメッセージやオマージュをのせるということがもう堪らなかったし、顔の次によく見える首の位置に、この曲と同じ言葉を描くということが、わたしの好きなアイエムを存分に詰め込んでくれたという意味で、とにかく嬉しかった。(本当にジャズの「Cry Me A River」を指していたわけじゃないかもしれないし、アイエムが提案したかどうかもわからんけど。)

ごめんなさい。神様よりもすきです。

「DUALITY」は、アイエムをアイエムとして成り立たせてきたその哲学、その美しい思考の歴史のすべてがつまった作品であり、やっぱりこれは教典だと思う。

わたしは多くの日本人と同様に無宗教なので、「本当の信仰」を知らない。毎朝誰かに祈らないし、失敗したとき神に許しを請うたりもしない。

だからこそこう言えると思う。この”(形骸化した)多様性”と”誰も傷つけない”ことを重要視する風潮の時代に、こう言うことによってどんな影響があるか、だれがどう思うかとかマジでどうでもいい。そもそもそんな影響力ないし。

素晴らしい作品をこの世界に残してくれて、本当にありがとう。
神様よりもただ、きみが好きだよ。

(追伸)

アイエムをどうしても語りたくなってしまって、ここまで思ってきたことを書いてみたけど、アイエムがこれを読むことはまあないし、これを読んで「アイエムに沼落ちしよう!」という人もいないでしょう。

こんなの解釈違い。ここはそういう意味じゃありませ〜ん。ハイ情弱オタクおつ。などと言われるかもしれない。(そんなモンベベは多分いない)
歌詞についてもふんわりとした翻訳しかわからないですし、マジでなんの参考にもならない。

ライナーノーツというよりほとんどキモオタの妄想解釈ラブレターのようなものでしたが、読んでくださって誠にありがとうございます。今度クルクンのトレカあげますので、ご不満をお持ちの方もどうかそれで手打ちとしてくださいな。

みなさんお体に気をつけて。はやく現場で会いましょうね :)