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3つのバズツイートから見つけた、SNSブランディングの近道


見かけられた方もいらっしゃるかもしれませんが、12月12日~18日の1週間に、Twitterに3つのバズツイートが。

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まったくの偶然ですが(狙えるものでもないでしょうし)、これらのツイートはディレクションLABO(通称:ディレラボ)』というコミュニティに所属する、3名のクリエイターが投稿しバズが起きたものでした。

バズる(別表記:Buzzる 英語:buzz)
バズるとは、インターネット上で口コミなどを通じて一躍話題となるさま、各種メディアや一般消費者の話題を席巻するさまを指す語である。
バズるという語は英語の動詞 buzz を日本語化した言い方である。 buzz には「噂話などでガヤガヤ騒ぐ」といった意味合いの用法がある。
(Weblio辞書より)

フォロワーが多ければ多いほど、ツイートが多くの人の目に触れやすくなるため、そうした人の投稿がバズることは別に不思議なことではありません。ただ今回、スーパーサイヤ人な他の二人はともかく、「ラディッツに殺された農民レベル」のSNS力しか持ち合わせていない私のアカウントまでバズったので、その要因や再現性を振り返りから探ってみたいと思います。

筆者の紹介

ご挨拶が遅れましたが、QAZと申します。週一で映画館とカレー屋に行ければ幸せな広告代理店勤務のプランナーです。『ディレラボ』の他に、会社員クリエイターというコミュニティに運営メンバーとして参加中です。

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バズツイートと投稿者の紹介

投稿者:カトウヒカルさん・・・Webデザイナー8年目のフリーランス/100サイト以上のホームページ制作に携わり、そのうち50サイトは、デザインからHTML・CSSコーディング、CMSの組込までを一人でこなす/現在、Webサイト制作ガイドライン共有化構想[WDSG策定チーム]の運営や、1対1のWebデザインレッスンが視聴できる[Webデザイン1on1レッスンチャンネル]を企画中。
Twitterフォロワー数:約1,750(バズツイート前)
投稿内容:デザインをする際に、迷うことなく時短で配色できる王道法則

投稿者:Andyさん・・・Office ioのクリエイティブ・ディレクターとして、「Art × Design」をテーマに企業クリエイティブの総合ディレクションやブランディングを担当/ミニマル思考と独特の着眼点で「?」を「!」にする発想・提案が得意/Twitterや自主運営のWebメディア we.を通して、『会社では教えてくれないディレクションの話』を発信中。
Twitterフォロワー数:約4,450(バズ前)
投稿内容:クライアントにデザインの余白の重要性を説明する際のポイント

投稿者:QAZ・・・プロフィールは前述のとおり
Twitterフォロワー数:約700(バズ前)
投稿内容:自分にあった記憶方法が、実は6種類あることを知った話

伸びるツイートに共通するものはあるのか?

このバズった3つのツイートは「何を」「誰に」発信していたのかを考えてみました。

ヒカルさん:ハウツー×再現  ⇒  納得 を 配色に難しさを感じる人(広い)
Andyさん:ノウハウ×本音  ⇒  共感 を クリエイティブ関連職の人(狭め)
QAZ:診断テスト×体験  ⇒  発見 を ほぼすべての人(超広い)

ツイートを構成する要素はそれぞれでも、共通していることが見えてきたのではないでしょうか。

情報の有用性(役に立つ)× 参加の余白(コメントしやすい)


少し余談になりますが、今回のことで会社の若手社員に垢バレしました。そこから広まり、わたしのツイートを見たベテラン社員に「こんな内容でバズるんやー♪」と言われたのですが、前述のとおり「こんな内容」だからバズったのだと思うのです。

ぼんやり思っていたことが「そうだったのか」とクリアになるアハ体験。とおりすがりのオッサンが「こんな内容」と思うぐらいのある種の「普通さ」も、案外というかかなり大事な要素の一つなのかもしれません。


もうひとつ共通していたのは「情報を画像」にして「簡潔に明示している点」でしょうか。これは流れのはやいタイムライン上で、目と手をとめるアイキャッチとして機能したと思われます。
#画像を4枚晒したらrtがきてフォロワーがぶわーって増えると聞いて」なんてタグがあるぐらいなので、これはコーラを飲んだらゲップがでるぐらい確実なのではないでしょうか。

バズの中身 ~量と質から~

「いいね数」が近しいヒカルさんのツイートとエンゲージメントを比較してみました。

その前に、この「約8万いいね」という数字がどうにも現実感がないので少し調べてみました。東京2020オリンピック・パラリンピックのボランティア「フィールドキャスト」の人数と同じ、また、関ヶ原の戦いで徳川家康が指揮した兵士の数と同じぐらいのよう。すごいのかすごくないのか、余計に分からなくなってしまいました。

ヒカルさん
■インプレッション…約360万
エンゲージメント…約53万(14.7%)
■プロフィール遷移…約11,500(0.3%)
フォロー増加数…約1600人(0.04%)
QAZ
■インプレッション…約437万
エンゲージメント…約88万(20.0%)
■プロフィール遷移…約7,982(0.18%)
フォロー増加数…約300人(0.007%)

個人運用のTwitterですので、フォロワー数を最終的な成果目標と仮置きしてみます。そこに注目とすると、2つのツイートのエンゲージメントに大きな違いがあります。この違いは、いったい何からきているのでしょうか?

それは、日頃のTwitter運用スタイルの違いにあると思います。

ヒカルさんは自身の取り組みに関するツイートが中心のため、今回の「時短配色デザイン」が発信スタイルと一貫性があり、フォロワー(のフォロワー)の属性と相性が良かったと推測されます。

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一方でわたしのアカウントは映画の雑感メモが中心、ときどき広告関連という軸が定まっていない運用のため、今回のネタ「記憶方法6タイプ」とアカウント間の文脈が弱く、結果、情報にだけ注目が集まったということ。

また、Andyさんのエンゲージメントがこちらです。

Andyさん
■インプレッション…約116万
■エンゲージメント…約14万(12.0%)
■プロフィール遷移…約3,728(0.32%)
■フォロー増加数…約600人(0.05%)

インプレッション数こそヒカルさん/QAZの結果と差がありますが、ここで注目すべきは、フォロワー増加数が示す文字通りのエンゲージメント(繋がり)の強さです。AndyさんはWebメディア we.で「ドラゴンボールビジネス論」や「ディレクション論」を通じてディレクション一貫性を保って頻度高く発信されています。この狭い所に深く刺す戦略が、今回の数字をつくっていると思います。

結論として感じたことは、「長期的な関連性につながる、自分のスタンスに紐づく投稿をし続けること」が大事!・・・という、まったく新鮮味のない真理です(SNSブランディングが目的の場合)。

少し閑話休題

今回、期せずして多くの方々からフォローをいただいたのですが(ありがとうございます!)、プロフィールページのファーストビューはめちゃめちゃ重要ということが、頭でなく心で理解できました
リフォローするかどうかを、アイコン(顔が分かる)/アカウント名(読みやすい、覚えやすい)/プロフィール(何者か分かる情報の量と質)/固定ツイート(プロフィールとの相関)の印象だけを頼りに一瞬で判断していました。

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例として、Andyさんのプロフィールページを拝借しました。横顔のためイケメンが隠れている点はもったいないですが、分かりやすくないでしょうか?

また、次のようなリツイートやリプライから、これまで知らなかった世界の一端も教えてもらえる機会となりました。

SNSブランディングの近道

それでは、まとめにかえて3つのバズツイートを分析するなかで見つけた、SNSブランディングの近道についてお話します。

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横山光輝『三国志』18巻/潮出版社 より引用

毎日コンスタントに発信して、コンスタントにエンゲージメントを取れるアカウントに価値があると思います。実際、自分がフォローしているアカウントの多くはそのようなアカウントです。

なので、バズらせたいなら/SNSブランディングを成功させたいなら、とにかく毎日投稿して、役に立つ情報を発信して、Twitterをもっと楽しんで使おうよ!と言うお話でした。

お読みいただき、ありがとうございました!

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