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精神科 救急急性期病棟への入院 #15

※前回はこちらです


再び隔離される 

どこか遠くの方で声がしたような気がして目を開けると

「〇〇さん、おはよう。念のため、部屋移動するからね」

あ、、、天使の看護師さん…
よく見ると隣には師長さんもいる
朝からいったい何のお話しですか?…


頭がぼんやりして状況が良くわかってない。

移動するというのでとりあえず立ち上がろうとするも、フラフラしててまともに歩けそうにない。看護師さんに「そのまま寝てていいよ」と言われ、ベッドのままズルズルとどこかへ運ばれていく私。

連れていかれたのは病棟の廊下の一番奥にある個室。

「調子はどう? 熱計ってみようか」

調子はどうもなにも、、、最悪です…
からだが痛くて死にそうです…
おねがいたすけて天使の看護師さん…

熱を測ってみると39度。
げっ、、、
昨日よりも上がってるし、、、

「39度か、、高いね。解熱剤出してもらった方がいいね。午後にもう一回抗原検査するから、それまではここで休んでてね」


またあの検査するの?
もう最悪なんですけど…

とにかく体が痛くてひどい寒気。部屋の壁にはエアコンのスイッチがあって、なんとか立ち上がってスイッチを切る。それでもガタガタ震えるほどの寒さ。むしろ暖房を入れてもらいたいぐらい。※7月の下旬です


昨夜は殆ど眠れなかったから眠い。けれども体が痛くて眠れない。もうつらくて泣きたい。


COVID-19 陽性

午後になって、見たことのない女性の先生らしき人と、見慣れた男性の看護師さんが部屋にやってくる。そして、また鼻の奥をクリクリされる。ほんとにもう最悪。

待つこと15~20分ぐらい。

この間、いつから熱っぽいのかとか、直近で外出したのはいつかとか、他にもいろいろ聞かれる。外出はしばらくしてないし、病棟から出たのはOTの時だけ。マスクと手の消毒は常に徹底。思い当たるとすれば、2日前に保健所の保健師さんが面会に来てくれて話をしたことぐらい。

言葉を発するだけでも苦痛。何も考えたくない。話もしたくない。とりあえず麻酔でもなんでもいいから打って欲しい気分だった。

時計と検査キットを見ながら

先生:うーーん、出ないね。陰性だね
看護師さん:そうですね
先生:もうちょっと待とうか

2~3分後くらい


先生:ん? 、、、これ、、、、どう?
看護師さん:薄いけど、、出てる、、か、、な、、

1分後くらい

先生:出てるね。陽性だね
看護師さん:ああ、、出ちゃってますね、、

先生から白くて長細い妊娠検査キット的なものを見せられるも、眼鏡を外していたのでよく見えない。

「〇〇さん、陽性だね。部屋からは絶対に出ないでね」

そう言い残し、ほとんど虫の息状態な私を置き去りにしてとっとと部屋を出て行ってしまう2人。

部屋を出るも何も、、、
たぶん歩けませんよ、私、、

ん?
ようせい?
ようせいって、、、
ひょっとして「妖精」のことですか?
エルフか何かの?
そうじゃなくて?

??

ほどなくして、ドアの向こうがなんだか急に慌ただしくなり、完全防護状態の看護師さんがハザードマークの付いたゴミ箱を運んで来たり、入口の床にはビニールテープで線が敷かれ、なぜか簡易式のトイレまで運ばれてくる。


??
皆さんそんなに慌てちゃって、
これから何が始まるんですか?


いまいち状況が把握できていない私でしたが、ドアの向こうでは送風機のようなものが大きな音を立てて回ってる。

この尋常ではない慌ただしさを見ていると、ひょっとして、、私、、、今流行りのコロナ的なやつ?

わたくし、退院を目前にして新型コロナウイルスに感染してしまいました…


最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回へ続きます。

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