どのように「ひらがな」を書くか
「ゆ」と「す」を2通り書いてみました。
どちらがお好みですか?
かつて日本には文字はありませんでしたね。
そんな中、中国から漢字が入ってきます。
漢字がいつごろ日本に来たかは諸説ありますが、凡そ4世紀ごろから本格的に入ってきたようです。
細かなことを省略して書くと、「かな(ひらがな)」はそんな漢字の草書体(最も簡略化された速く書くための書体)をくずしてできた文字になります。
だれかが「かなを作ろう!」として計画的に作ったものではなく、自然にできたものです。
例えば、「あ」は「安」の草書、「い」は「以」の草書をくずして出来たものです。
以下は一覧です。
この一覧から「ゆ」「す」をピックアップするとそれぞれ「由」「寸」をくずしたものであるとわかります。
こちらを参考にすると、「ゆ」と「す」は、元々最後のハライは不要であり、長く書く必要がありません。
つまり、字の成り立ちを考えた時に、最初に載せた写真は上のひらがなの方が自然になります。
同じ理屈で考えると「ま」は「末」をくずしてできたので、一角目よりも二画目を短く書きますし、「と」は一角目よりも二画目を下から書かないとおかしなことになります。
ひらがなをどのように書いたらいいのかな?と考える時、元の漢字にヒントが隠されていることもあるという話でした。
【参考文献】
・『漢字と日本人』高島俊男 文春新書
・『新・字形と筆順 改訂版』宮澤正明 光村図書出版
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