カフェの珈琲 その2

さて、色々なコーヒー専門店に行ってみようと思いつつ、同時にカフェの名店にも行かねばと思っていました。
カフェの名店は全てが全て珈琲が素晴らしいわけではないだろうと、想像できていたからです。
いわば強みの違いというか、珈琲のことを学びつつも、カフェの良さを構成する他の要素というのも同時に学ばなければいけないなと。

となった時にまず参考にしたのは食べログです。
レビューワーの質など気になることはありますが、少なくとも都内のデータに関してはある程度のレビューワー数があるので、信頼できそうです。
スコアと写真、メニューに加えて、店舗が運営しているサイトの写真も参考にして、行きたいと感じるかどうかで決めました。
あとは雑誌類です。普段からBRUTUSは読んでいた雑誌なので過去のものを参考にしたり、CASAやCASA BRUTUSもですね。
そんな中でこういうカフェに実際行ってみて空気感を感じに行こうというのは固まってくるのですが、それはまた別の場にて。

珈琲を飲みに行こう、学びに行こうとする中で普段何気なく使っているけれども、その意味をしっかりと知らなかった言葉があるということに気づきました。「ブレンドコーヒー」、「バリスタ」、「焙煎」、「カッピング」などといった言葉です。

特に気になったのが「焙煎」です。コーヒー豆を煎るという行為なのはわかるのですが、そこにはどんなプロセスがあって、どのくらい時間をかけるもので、何が肝要なのか。焙煎というのは自分でやった方が商売として得な部分と損な部分はどんなところなのか。その行為をすることが美味しい珈琲というものを考えた時にどのくらいの重要なものなのか、など疑問が沸々と湧いてきます。

珈琲を飲みに行こうと考えて調べた結果、南千住のカフェバッハにて『コーヒー自家焙煎「経営」セミナー』が近日に行われ、しかもまだ残席があるということを知りました。焙煎を知ることとその経営を知ることによって、焙煎というものを捉えられると思い、ほとんどコーヒーの味覚や知識をもつことなくセミナーに参加しました。

その結果、わかったことは以下のようなことでした。

・焙煎する前の生豆(なままめ)は主に赤道直下の国で生産され、
 農作物同様に寒暖差が激しいところで良いものが育つ傾向にある。
・上質な生豆を仕入れるためには現地との関係性や集中購買できるかが重要。
・「スペシャルティコーヒー」という世界があること。
・焙煎前後の「ハンドピック」という駄豆を手で取り除く作業が地味に大切。
・1焙煎が大体12〜20分の間くらいだと知る。
・焙煎直後の珈琲の香りというのは素晴らしく良い。
・焙煎というのはただ職人技なイメージもあったが、
 数字を集めながら科学変化を追っていく論理的な側面が見え、
 突き詰めるのは面白そうである。
・「焙煎機」がないと、生産性や味の均質性の観点で焙煎するのは大変そう。
・せっかく良い焙煎ができても、淹れ方次第で味を損なうことがある。
・「カッピング」は焙煎直後に豆の品質や味を見るために行うものである。
・焙煎してから一定期間経つと香りが抜けていくので
 早く飲んだ方が美味しく飲め、管理の仕方が大切。
・まだこの時点で焙煎というものを自身でした方が良いのか結論は出せない。
 主に焙煎機が高い(国産の高級自動車が買えるくらい)のと、
 バッハしか見ていない中で他との相対的なものが見えない。

と本当に収穫が多く、一度にいろんな種類のコーヒーを飲んで、これまで日常飲んでいたコーヒーがあまり美味しいと感じられなくなってしまいました。もちろん美味しいと感じることもあるのです。
それはコーヒーそのものというよりも
シチューエーションだけで感じる美味しさ(例えば気合い入れるためのものとかロングドライブの時とかプレゼンが終わってホッとした時など)であったり、
淹れたては美味しいけれども時間が経つと雑味が出てしまってもう無理(具体的にはコンビニのコーヒー)
とかそういうものでした。

次回に続く






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