定年後も働くとは「人と関わる」こと

若いときは、生活のためや将来のために、お金を稼ぐ目的で働くことが多い。
 私もそうだった。ある程度の年齢になってくると、人生の楽しみや充実感を得るために働く人が多いように思う。
 起業すると、今までとは異なる人と接する機会が増える。
 定年後も働くとは、私にとっては、「さまざまな人と出会い、交流し、人と関わること」だったと実感している。
 現役の頃は組織の中での人間関係が大半であり、組織を離れるとその関係は薄れ、大半はやがて消えていく。
 起業するということは、新たな人間関係への道筋ができることになる。しかも自分と価値観が合った人を選択することもできる。ゆるやかに仕事をしながら、コミュニティーも作れる。

 定年とは、一つの組織での労働を「一定の年齢」で終わりにさせる制度であり、働くことをやめるという社会ルールのような共通認識が作られているが、それは思い込みだ。
 組織内で働いて貢献したことを、組織を離れても働くことで社会に貢献して行けばいい。組織での労働が終わったからといって、その人の価値が失われるとか、人生が終わったわけではない。生活のために働くことは卒業しても、生きがいのために働くことは続けていく。
 気づきや学びに終わりはないと思う。

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