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文字から透けて見えるもの 過去日記 2015

朝方 大きな地震があった

トムヨークとジェームスブレイクの額が落下した

震源地は東京湾で けっこう揺れたがケガもなく無事だった

寝ついたのは7時過ぎだったが 10時半には起きた


なんだか桜井さんが歌っている夢を見た 平和を祈っているような歌だった

その後 大きな混乱もなかったので 午後から荻窪へ出かけた

サンマルクはとても広くて高円寺もこんな感じなら良いのにと思う

ユズ茶は初めて飲んだけどカフェインを摂りたくない時はいい

彼は朦朧としていた

サラナーダでごはんを食べたのだが 純から白米を押しつけられ食べ過ぎて苦しそうにしていた

帰り自転車をこぎながら 純て性格というかタチが悪いよなと思っていたら

彼が 純ちゃんいつもありがとう

物を大切に使ってくれてありがとう と言うので彼も似たようなもんかと思った

部屋に戻ると彼は泥酔したみたいに 唸り声をあげて眠ってしまった




今日は自転車をこいでいても 空気が秋の装いだった 一週間前とは明らかに湿度が違う


ナリコとノリコのふたりの本棚を読んだ 近代ナリコ経由で見つけたのだが

意外にも海月書林の店主 市川さんの文章の方が良い

こういうのを読んでいると文章には人柄が滲みでるのを感じて
文字から透けてみえるものにクラクラしてしまう


やはり その人が書いた文章が好き というのは 凄いことなんだ


言葉の持つ力

まるで

言葉から匂いや温もりが立ちのぼってくるような感覚

それはひとりひとり明らかに違う

その匂いを感じ分けて読み手は自分の『好き」を手繰り寄せる

だから その人が書いた文章を好きと感じることは その人を好きにとても近い

言葉が発する、その匂いは目には見えないのに強力な吸引力を持つ

そういえば 海のふたで ばななさんが 人と人が出会うとき、ほんとうは顔なんか見ていないのだと思う


その人の芯のところを見ているのだ 雰囲気や声や、匂いや...

そういう全部を集めたものを感じとっているのだと思う と書いていたけど そんな感じ


だから  その嗅覚を私は信じる


その一方で自分の書いたものを とても好いてくれている人からの好意はどこか否定している

実際のあたしは貴方が思っているような 人間ではないのです

気持ちは嬉しいけれど 貴方が好きなのは文字のあたしであり本人ではありません

という気がしてその人に対して素っ気なくしている

へらへらと好意に自惚れて関係を築くことが申し訳ないような 

そんな感じがしてしまうから


実際の純は 物を壊しまくり せっかちで 粗雑で

言いたい事をすばずば言い 無防備に人を傷つけまくる ろくでもない人間


すなわち

彼が純に対して思っていることで 構成されているろくでなし


だから

純の文章を好いてくれてありがとう 魅力的と言ってくれてありがとうという気持ちは

自分の心の奥にだけ忍ばせて その人たちに直接は触れない


* * *



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