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2015.4.27 ポール・マッカートニー Live@東京ドーム

2015年4月27日(月)


熱烈なポール・ファンの方は読まない方がいいと思います。
おそらく気分を害すると思います。
愚痴を書きました。ごめんなさい。


14年の公演中止騒ぎから1年もたたないうちにリベンジ公演が決定したポール。
僕は、ちょっと早すぎだなあ、と思った。もっとゆっくり間隔空けてからで良かったのに、と。
早すぎる再来日で、ツアー・タイトルは同じ。という事は、セットリストも13年公演とほとんど同じなんでしょ?と。
13年公演は、東京ドームと、スカパー!での2度の放送と、合わせて3回観ている。
それで、また同じ内容のライヴじゃなあ...正直、それに18000円も出す気にはなれないよ、と思った。
だけど、せっかくポールが来るというのにスルーするのも心苦しい。ポール・ファンたちのお祭り騒ぎに参加できないというのも寂しい。
そこで、真っ先に思いついたのが、参加席だ。


参加席。
「機材・セットの関係でアーティストが見えにくい席」の事だ。
この参加席の存在を知ったのは、13年のポールのライヴでの時。へえ、そんな席が売ってたのかあ、と。
ステージのほぼ真横からとなるレフト&ライト・スタンドにあたるエリアだ。
しかし、アーティストが見えにくい席とは言え、参加席用に、スクリーンも設置されていて、ちゃんと「観る」事ができる席なのだ。
あれなら、参加席でもいいんじゃね?と思ってた僕は、14年のローリング・ストーンズを参加席で観た。

結論は、参加席は良席だ、という事。
ステージの真横からなので、たしかにドラム・セットはまったく見えなかったが、ステージの前方にいるミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ロニー・ウッドはバッチリ姿を見る事ができたし、ミックはステージ横に伸びた花道を歩いて来てくれたから、超近い所まで接近。こんなに近くていいの?と。
そう、そもそも、レフト&ライト・スタンドはステージの真横だから、「近い」のだ。角度はいくぶん悪いのかもしれないけど、近い。
生の姿が近くで見える上に、スクリーンの映像だってもちろんバッチリ見える。
これで「参加席」とは。
一番高いS席でも、アリーナの最後方とか、2階の高い所とか、「こんな遠いのにS席?」と疑問に思う席はたくさんある。
「機材・セットの関係でアーティストが見えにくい席」という事で敬遠する人がたくさんいる(売れ残ってる)参加席は盲点なのだ。
それで10000円なのだよ。
S席の半額近い値段で、こんな良席が売ってるんだよ。

こんないい席はないじゃないか、という事で、ストーンズの時に実感した僕は、今回のポールのライヴでも参加席を狙う事にした。
しかし、欠点は、参加席はいつ売り出されるかわからない事。
通常の席と同じには売り出されない。たぶん公演直前になるまで売り出されないのではないか。
だから、こういう席がある事すら知らない人も多いと思う。
13年のポールのライヴは、一番安いと思われたB席を早々に獲った僕だったが、今回は2月からの先行販売も一般販売も見送り。
B席には目をくれず、3月になっても4月になっても、ひたすら参加席が出るまで我慢しよう、と決意したのだった。

しかし、そんな流れが変わってしまった。
3月の終わりに、「S席(注釈付き)」というが売り出され始めたからだ。
注釈付きのS席とはなんだ?こんなの前にもあったのか??
注釈を読んでみると、「機材・セットの関係でアーティストが見えにくい席となる可能性あり」となってるじゃないか。
これって、参加席とほとんど同じ意味じゃないか。
注釈が付いたS席...たしかに、僕が体験した参加席はS席と言ってもいい良席だった。実は良席だという事を主催者側もわかっているので、今度からは、今までの参加席を注釈付きのS席という事で高く売る事にしたのではないか?
そんな疑問が浮かび上がってきた。
もしかしたら、今回は参加席というものは売り出されないかも、と。
不安が大きくなってきた。
東京ドームでの公演まであと2週間という頃になって、いったい注釈付きのS席とはどの辺りの席なんだろう?と、チケットぴあで確認してみようと思いついた。
購入手続きを途中までやれば、席の仮押さえができるから、そこで席番を確認だけして、購入決定ボタンを押さなければいいだけの話だ、と。
そうして、仮押さえした席番を見ると、
11ゲート外野席レフト側49通路3列522番。
んん?
これって...。
慌てて、ストーンズを観た時の参加席の席番を確認してみると、
11ゲート外野席レフト側49通路8列524番。
あわわ、ほとんど同じ位置じゃないか。
ストーンズの時は参加席だったエリアの席が、今回は注釈付きのS席として売られているんだ!
という事は、今回は参加席という席の発売はないんだ!
やばい!
どうしよう!
もうA席もB席も売り切れている。
ライヴを見たいなら、注釈付きのS席を買うしかない!
じゃないと、ポールが観れなくなる...。

僕はこの時、冷静ではなくなっていた。
予想していたのと違う状態になった事にパニックになってしまった。
そして、その場で、注釈付きのS席を購入してしまったのだった。

しかし、購入してしまってから、大きな後悔が襲ってきた。
まだ参加席が出ないと決まったわけじゃないし、その注釈付きのS席だって残り僅かになってたわけでもなかったのに、なにも慌てて買う事なんてなかったんじゃないか?
そもそも、13年と同じ内容のライヴなら、観なくてもいいや、って最初は思ってたんじゃなかったっけ?
もし公演間際になっても参加席が売り出されなかったとしたら、最悪、当日券でもいいか、と思ってたんじゃなかったっけ?

それなのに、18000円もするS席を買ってしまうなんて!!

しかし、ポチッと押してしまった購入決定ボタンをキャンセルする事はできない。
どうあがいても、確実に18000円は引き落とされる。
こうなったら、願いは、「参加席は売り出されない事」だ。
そうなれば、なんとか僕の行動は正当化される。
今まで、参加席が売り出される事を今か今かと待ち受けていたのに、今度からは一転して、売り出されない事を願う日々。
どっちにしろ、苦しい日々が続いた。
ああ、こんな事になるなんて...。


結論から言おう。
結局、参加席は発売された。
しかし、何故か、東京ドーム初日の23日公演分の参加席は発売されなかった。
よし、このまま全公演参加席はなし!と喜んだのも束の間、25日公演分が5日前の20日に、僕が行く27日公演分が3日前の24日に発売となった。
これは、チケットぴあでの話。
当日券扱いとしては全日、23日分も現場では売り出されていたはずだ。
とにかく、参加席は出た。
これで、僕は愚かな選択をしてしまった事が確定した。
参加席という安くて良い席がある事を知っていたのに。狙っていたのに。
直前になって決意を忘れて、フラフラと高い買い物をしてしまった。
競馬で、絶対にこの馬が来ると、ずっと前から決めていたのに、直前になって他の馬を買ってしまい、終わってみたら最初の予想通りで万馬券になったのに、その馬券を買ってなかった、みたいな。
そんな大きな後悔。
すべて予想してた事なのに。
不安になって待つ事ができなくて。
自分を信じる事ができなかった。
バカだ。

もう、こういったわけでね、せっかく手に入れたチケットも、「高い買い物をした」という思いばかりが先行してしまって、ちっとも嬉しくない。
ライヴが観れる、との思いはあれど、もっと安く買えたはず、という気持ちばかりで、全然気分が高揚してこない。
こうなったら、ライヴが少しでもいいものになりますように、と願うばかりであったが、いざポールが来日して、大阪、東京と行われたライヴのセットリストを確認すると、やはり13年のライヴとほとんど同じもので、盛り上がれる要素が無い。
最悪の精神状態で、ライヴ当日を迎える事となってしまった。


東京ドーム到着。
当日券売り場を確認してみると、開場時間が過ぎたというのに、参加席はまだ残っていた。
ハハ、当日券は早くから並ばないと買えなくて、速攻売り切れかと思いきや、こんな時間でも間に合ったんじゃん。
参加席って、人気ないんだな。やっぱイメージが悪いんだろうな。良い席なのに。
で、驚いた事に、参加席よりもランクが下の席があった。
体感席。5500円。
たぶん、参加席よりもさらに角度が悪いんだろうけど、この値段はかなり魅力。参加席のさらに半額だもん。
言っとくけど、ちゃんとスクリーンは見えるんだよ。
生の豆粒ポールよりもスクリーンが見えればいいよ、って人には充分じゃない?
事前に知ってれば、僕はそこで充分だったと思う。
だって安いもん。

良かった事は、13年公演の時と同じく、ブログ仲間のfmbmrtjd-mmkkaiさんとお会いできた事。
ライヴにはいつも一人で参加する事が当たり前の事だと思ってた僕だけど、こうしてライヴ前に、趣味を同じくする方とお話しする事が楽しいと気付かせてもらえた。細々ながらもブログやってて良かったなあ、と思う。
今回も、ライヴ前に1時間ほどお話できた。それでも足りないほど。まだ訊きたい事はたくさんあったのに。

fmさんと話し込みすぎて、ドーム内に入ったのはもはや開演時間の6時半近く。
事前の情報では、30~40分遅れて始まる、との事だったから、あまり焦りはなかったんだけど、やっぱりトイレも長蛇の列だし、そんなにゆっくりもしてられない。
僕の席を改めて。
11ゲート外野席レフト側49通路3列522番。
ストーンズを観た時とほとんど変わらない位置だから、わかってはいたけれど。
やっぱり近い、が。ミック・ジャガーと違って、ポールはあまり動き回らないから、スタンドの近くまで来るなんて事はない。でもまあ、2階のS席に比べたら、ずっと良い席。
で、さらに僕の左側に伸びている、ステージとの角度がもっと悪いエリアが参加席や体感席となるんだろうけど。
ためしに、一番端まで行ってみると、たしかに、ここからはステージ中央のポールの姿を肉眼で捉えるのは厳しいかなあ、と。チラチラ見えるかも、くらいかな。
でもちゃんとスクリーンは見えるし、音は聴こえるんだから、やっぱりこれでもいいと思った。


僕にとって、ライヴの肝はやっぱりセットリストなんだよな。
大好きなアーティストでも、好きな曲をやってくれなくちゃあ不満に思ってしまうんだ。
我が儘だとはわかっているけれど。

今回のライヴでは、オープニングが「Magical Mystery Tour」だったり、「Eight Days A Week」だったりしてる。
僕の好き度は、どちらの曲も同じくらいなので、どっちでもいいけど、13年公演で「Eight Days A Week」だったから、今回は「Magical Mystery Tour」の方がいいな、と思う。華々しい感じもするしね。

3曲目が「Can’t Buy Me Love」だったり「All My Loving」だったりするけど、はっきり言ってこれはどちらでもいい。
かなり人気の高いと思われるこの2曲だけど、僕の好き度は、かなり低めなんだ。「Can’t Buy Me Love」に至っては、嫌いと言ってもいい程なんだ、ごめん、好きな皆さん。

それから、残念だったのは、13年公演で「Listen To What The Man Said」だった所が「Jet」になっている所。
「Jet」も代表曲だし好きだけどさあ、もう聴き飽きた感もあるし、よりにもよって「Listen To What The Man Said」を外すかよぉ。僕の好き度では「Listen To What The Man Said」はトップ・クラスの曲だから...。
今の所、15年公演ではやってないけど、東京3日目にして、ポールが気分転換で「Listen To What The Man Said」をやってくれないかなあ、というのが僕の一番の希望だった。

13年公演は、アルバム『NEW』発売直後だったから、そこから4曲もやったのは納得したけれど、その直前までやってた「Junior’s Farm」「Mrs.Vandebilt」「Your Mother Should Know」などが外された事がショックで。
どの曲も僕の好き度はトップ・クラスの曲で、特に「Your Mother Should Know」はビートルズ時代のポールの曲の中で1番好きな曲なんだ。
だから、よりにもよってこの曲が外される事になるとはと、生で聴けるチャンスを失った事があまりにも残念で。
だから、13年公演は『NEW』発売直後だったけど、今回は『NEW』も旬ではなくなったし、日本では『NEW』の曲は既に披露してるし、って事で、15年の公演では以前のセットリストに戻して、『NEW』からの曲は1曲くらいにして、「Junior’s Farm」「Mrs.Vandebilt」「Your Mother Should Know」が復活しないかなあ、と淡い期待を持ってたんだけど、蓋を開けてみたら、期待は脆くも崩れ去り、新曲の「Hope For The Future」が追加される代わりに「Everybody Out There」が除外という事で。
「Hope For The Future」はネットでちょっと試聴したけど、全然ピンと来ない、僕の苦手なタイプの曲で、その代わりに大好きな「Everybody Out There」が外されるという事が残念で。
ちょっと、違うよポール、と泣きたくなった。

あとはアンコールの「Get Back」が「I Saw Her Standing There」になった事かな。これもまあ、どっちでもいい。

と、このように並べてみると、13年公演から今回のセットリスト変更曲は、僕にとってはちっともいい事がない。好きな曲が外されて、どうでもいい曲が来るという...。
こんなわけなので、気分的にはどうにも盛り上がらない。
開演が近づいてきたと言うのに、ちっともワクワクしない。ドキドキしない。
満員の観客で埋め尽くされたドーム内を眺めていると、いつもなら高揚してくるはずなのだが。
こんな冷めた気持ちでライヴを迎えるなんて。
開演時間から遅れる事30分の7時ちょうど、場内が暗転した。


01. Magical Mystery Tour
02. Save Us
03. Can't Buy Me Love
04. Listen To What The Man Said
05. Let Me Roll It
06. Paperback Writer
07. My Valentine
08. Nineteen Hundred and Eighty-Five
09. The Long And Winding Road
10. Maybe I’m Amazed
11. I’ve Just Seen A Face
12. We Can Work It Out
13. Another Day
14. Hope For The Future
15. And I Love Her
16. Blackbird
17. Here Today
18. New
19. Queenie Eye
20. Lady Madonna
21. All Together Now
22. Lovely Rita
23. Eleanor Rigby
24. Being For The Benefit Of Mr.kite!
25. Something
26. Ob-La-Di, Ob-La-Da
27. Band On The Run
28. Back In The U.S.S.R.
29. Let It Be
30. Live And Let Die
31. Hey Jude
(Encore 1)
32. Day Tripper
33. Hi, Hi, Hi
34. I Saw Her Standing There
(Encore 2)
35. Yesterday
36. Helter Skelter
37. Golden Slumbers~Carry That Weight~The End


1曲目はやっぱり「Magical Mystery Tour」だった!
この方がいよいよ始まりという感じがしていいな。
ん?でも、ポールのヴォーカルが小さくてあまり聴こえないぞ...。
という事で、この日の音は最悪。ドームの音は悪いのはわかっていたけど、それにしてもこの日は酷過ぎた。
とにかく全体の音が小さくて、ぼやけて聴こえる。迫力がない。
一応ドラムとキーボードの音は聴こえるけれど、ちょっと楽器の音が派手だったり、メンバーのコーラスが入ったりすると、肝心のポールのヴォーカルが聴こえなくなるのだ。注意して聴いていてもなかなか歌詞は聴き取れないレベル。
これ、マズイよねえ。
ポールが衰えて声が出てないんだと思う人も多かったんじゃなかろうか。もちろん、そういう理由もなきにしもあらずだけど、やっぱりこれは音響スタッフのミスだと思う。
1曲目だからこうで、そのうち音響スタッフが修正してくれるかなと思ってたけど、結局最後までこの印象は変わらなかった。
ポールのヴォーカルが小さい。
まともにヴォーカルが聴こえたのは、アコギ1本で弾き語りだったアコースティック・コーナーの時だけ。バンド演奏の時は全然ダメ。
ポールのヴォーカルがもやもやとしか聴こえない。
これは酷かった。

「Can't Buy Me Love」が終わって、次の曲はなんだっけと思う間もなく聴こえてきたのはポップなイントロ。
あれ?この曲は「あの娘におせっかい」だ!!
僕のテンションが一気に上がった。
すっかり「Jet」なんだろうと諦めてたけど、僕の希望通り、ポールが気まぐれをおこしてくれた!
東京ドーム3日目にして「Listen To What The Man Said」登場!
この日に観に来て良かった!
そう思った唯一の瞬間だった。

S席とは言え注釈付きで、参加席とほぼ変わらない位置の席だから、ステージを横から見る感じ、ドラム・セットはまったく見えない。
7曲目の「My Valentine」から、ポールはドラム・セットの横のピアノに移動するので、角度的にポールの姿は見えなくなるのかなあと思ってたけど、ギリギリ、ポールがピアノを弾く姿は肉眼で捉える事ができた。
でもあと7~8席左の席だったら見えなかったんじゃないかと思う。セーフ。
しかも、これは僕がレフト・スタンドからだったから良かったんだと思う。同じ様な角度でも、ライト・スタンドだったら、ポールの姿は見えなかったんじゃないかな。
13年公演で、ポールのピアノの位置はチェック済みだったから、見るならレフト・スタンドだなと思ってたのが当たった。
同じS席でも、こういう運・不運がある。

次にテンションが上がったのは「Nineteen Hundred and Eighty-Five」の時。
大好きなウイングスの曲で、これの歌い出しが声を潰すような感じでシャウトしながらだったのが痺れた。
個人的にはこの日のベスト・パフォーマンスがこれだった。

「The Long And Winding Road」と「Maybe I’m Amazed」の2曲のバラードも良かった。

そして「Another Day」。
僕の超聴きたかった曲はこの辺りまでで出尽くしてしまった感じ。

「Hope For The Future」はやっぱり印象に残らない曲。
どんな曲だったかさっぱり思い出せない。

そして、この辺りから僕の体に異変が。
聴きたかった曲が出尽くしたという事もあってか、眠くなりだしてしまったのだ。
前の日は6~7時間寝たんだけれど、ドームに来るまでの電車の中でも、「なんか今日は眠いなあ、マズイなあ」とは感じていたのだ。
ライヴが始まった時は、周りの人が立ったので、僕も立って「これならば眠くならないかな」と安心したのだけれど、7曲目の「My Valentine」の時に、バラードという事もあって、周りの人がみんな座ってしまったのだ。それで仕方なく僕も着席。また盛り上がるアップ・テンポの曲になったら立つのかなと思ってたら、その後もみんな立つ気配がなく。
13年公演の時も2階席で座って観たのだけれど、あの時は全然眠くならなかった。
しかし今回は座ったままではダメだった。どんどん意識が遠のいていって落ちる寸前。
ちくしょう、高いお金出してまで来たのに眠くなってしまうなんて。
完全に寝てしまった訳ではないから、どの曲も一応憶えているけれど、ずっと睡魔との格闘。
ライヴをじっくり堪能なんてできるはずもなく、断片的な思い出しか...。

睡魔との格闘からやっと解放されたのは「Live And Let Die」の時。
この時になって、また周りの観客が立ち始めたのだ。それで僕も立つ事ができて、それからこの曲お馴染みの火柱&爆音のおかげもあって、目が冴えてきた。

本編最後が「Hey Jude」というのはやっぱりいいもんだね。
最後にみんなで歌って盛り上がって終われる。やっぱ名曲なんだなと実感。
今回ポールは「ダンシ!」「ジョシ!」と言ってたね。
僕は「Nanana」と歌ってたけど、周りは「Lalala」と歌ってた人が多かった。なんとなく違う気がした。

13年公演の時は、帰りの電車の都合もあって、「Helter Skelter」の時には席を立って、最後は通路で観てたけど、今回はその時より30分早く始まったから時間に余裕があったので、アンコールも最後まで自分の席で観る事ができた。

そして、最後の最後、「Golden Slumbers~Carry That Weight~The End」。
これがまた酷かった。何が酷いって、「The End」の3人のギター・バトル。
これが最後の聴き所だというのに、3人ともギターの音が小さくて、まったく聴こえない。どんなフレーズを弾いてるのかまったくわかんなかった。
最後の最後まで、この音の悪さ。
音響スタッフ、酷い。ちゃんと仕事してくれよ。
残念を通り越して怒りさえ湧いてきてしまった。

そして9時40分、ライヴは終了。
曲が終わると同時に席を立つ。やはり帰りの電車の問題があるからね。混雑する前に駅まで行かないと。
肩越しにポールの「マタアイマショウ」が聴こえてきたけど、また来る日は来るのだろうか。
ポールはあまり名残惜しんで声援に応えてる様子もなく、すぐにステージから去ってしまっていった感じだった。


どんな音楽系サイトやブログを見ても、「やっぱりポールはすごかった」とか「感動した」とか絶賛の嵐なんだけれど、僕はとてもじゃないけど「素晴らしかった」とは言えない。
とにかく、チケットの獲得失敗に始まって、セットリスト、音の悪さ、睡魔との格闘など、僕にとってはとても残念な印象しか残らないライヴとなってしまった。
僕が観たライヴの中でもワースト1・2位を争うものだ。
これは、ポールが悪いのではない。
大部分は僕が悪い。
セットリストがほとんど13年と変わらないと承知の上でチケット買ってしまったのだから。
そして、魔が差して高いチケットに手を出してしまったのも僕の失敗だから。
眠くなってしまったのも僕が悪い。
それから音が悪かったのが悪い。
ポールのせいじゃない。
実は72歳のお爺ちゃんだという事を冷静に思い出すと、信じられないくらいのパフォーマンス。それはきっと奇跡のひとつなんだろう、という事は実感できた。
だけど、残念すぎる。
この日のライヴの事を思い出すと辛くなる。悪い思い出ばかりが浮かんでくる。
こんなものに18000円も出してしまったのかと思うと、後悔の念ばかりが迫ってきて苦しくなる。
当初の予定通り、参加席10000円でこのライヴに参戦してたら、また気分も違ったろうなあ。
あの時、注釈付きのS席がどの辺か、なんて確認なんかしなければなあ。
なにもしないでじっと待ってりゃ良かった。
参加席で観てたとすれば、こんな惨めな思いはせずにすんだかもしれないのに。
とにかく、あまり思い出したくない思い出となってしまった。

文句ばかりでごめんなさい。
最後まで読んでくださったみなさん、今回のポールのライヴが素晴らしかったと思ってるみなさんに対しては、水を差す、不快な文章になってるかと思う。
それでも、これが偽らざる僕の正直な感想。記さずにはいられなかった。

最後にもう一度。
東京ドームでやるライヴでは参加席が安くて近くて狙い目。それだけは声を大にして言いたい。
参加席は、公演の7~3日前くらいにチケットぴあで売り出される。
当日券としても、現場で参加席や体感席は出る確率は高いので、東京ドームでやるライヴを観たいと思う人は憶えていて損はないと思う。
公演ギリギリにならないと手に入れられないというのがネックだけど、ステージから遠くてもS席、という変な席よりずっといいから。

ちなみに、武道館公演でも当日券扱いで参加席が出たという。20000円。
あのドームに18000円払うくらいなら、こっちの方が良かったよなあ。
武道館にまで参加席があるとは思わなかった。事前に知ってたら...。
とにかく参加席、穴場だよ。

最後まで読んでいただきありがとうございます。楽しんでいただけましたか? もしもサポートしていただけましたら、今後もライヴをたくさん観て、がんばって感想書きたいと思います。