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カフェバグダッドと日本SNS発展史⑤--フェイスブック

前回は、イランで2009年にツイッターを使い始めた時の話をした。ただ、実はそのころのイランでは、SNSといえばフェイスブックが主流だった。もちろん、これも当局のブロックがかけられるので、人々はそれを回避する手段を講じた上で利用していたのだが。

私は、といえば、この頃、イランからフェイスブックをあまり使っていなかった。特に、「カフェバグダッド活動」という観点からいえばフェイスブックの導入はずっと後になる。今回はその話をしたい。

時代はさらに下って2014年。そのころは、2度目のエジプト生活を送っていた。イランにいた時と同様、「カフェバグダッド活動」は停滞。ただ、せっかくアラブ圏に住んでいて、カフェにもしょっちゅう行っているわけだから、現地のカフェの様子などをもっと紹介していこうと考えた。

そのころの私のSNS事情は、というと、イランで使い始めたツイッターで、日常生活を写真入りでつぶやいていた。特に、通勤途中にひんぱんにみかける野良猫の写真を撮っては、アップしていた。あるいは、カイロや、出張で出かけたアラブの街のカフェやレストランなど。

それに加えて、フェイスブックの活用をしようとしたきっかけは、ある友人の「フェイスブックページを作ったらどうか」というアドバイスだった。恥ずかしながら、「フェイスブックページ」というものの存在を知らなかった。今もしっかり理解しているともいいがたいが、フェイスブック上に開設できる店や組織のHPのようなものといえばいいだろうか。
フェイスブックは、実名アカウントによる発信が原則のようになっているが、ページであれば、そこで本名を明かす必要もない。これまでのカフェバグダッドのやり方の延長上で展開できそうだと考え、「ページ」を作ることにした。2014年の3月2日のことだった。よく考えると、開設からまもなく10年になる。

上記リンクから入れると思う。
活用法としては、大きく2つあった。
ひとつは、自分が行った中東のカフェを写真いりで紹介すること。もうひとつは、カイロのカフェを訪ねるイベントのための連絡用に利用する、ということだった。
カフェ紹介については、カイロを後にした2016年春までこつこつと続けた。その記事は、今も残っているので、関心のある方は、ぜひ、さかのぼって見ていただけたらと思う。

中東のカフェを紹介するエントリー


カフェ訪問イベントについては、このページに「イベントスレッド」を立てて、参加者を募集した。2014年に計2回。3月にカイロ・イスラム地区の「フィシャーウィ」、4月にカイロ・ダウンタウンの「ウンム・クルスームカフェ」に行った。結局、正式に開催したのは、この2回だけになってしまったのだが。

カフェイベント開催を報告するエントリー

ただ、イベントへの活用も、その後、日本に帰国した後の2018年、計5回のカフェバグダッドイベントで参加者募集や連絡手段として利用。さらに、ツイッターやインタグラムでの発信と並行しての情報発信手段として現在まで稼働している。
ツイッターと比べると、掲載できる字数や写真が多い点、インスタグラムと比べると、テキストをより目立たせることができる点が特徴といえるだろう。
10年前にカイロで始めたSNSの一機能も、その後、さまざまな場面で活用できるツールになった形だ。(続く)

*冒頭のヘッダー写真は、フェイスブックページのサムネイル写真。トルコ・イスタンブールのアジア側、カドゥキョイにあるトルコ・コーヒーカフェ。

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