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LRN(Stride)の株価は割安か

まずは、LRN(Stride)の情報を羅列します。
PER実績:17
PER予想:15
Market cap: 3 billion USD
売上過去3年CAGR:約10%
粗利率:約35%
純利益率:約6%
今後のガイダンス 売上:10% CAGR
                                 Adj Op income: 20% CAGR

バフェットコードの情報

https://www.buffett-code.com/company/us/0001157408/

ぱっとみ、売上高と利益を10%程度で成長させていけている会社としてフォワードPER15は安い気がしています。では、私は何を見逃しているのか。マーケットは何を懸念してこの株を買っていないのか。

瞬時に推測されるのは自分も持っている下記の懸念です。

  • コロナ特需による一時的な好業績:20年、21年のコロナ特需で売上・利益が増加しているように見える。コロナ特需が長引いており、今後は成長鈍化・横ばいとなりそう。

  • 貧弱なビジネスモデル:E-learningにMoat(堀や競争優位性のこと)はなさそう。誰でもオンライン配信か何かでネットでE-learningを配信できる。Courseraとか色々ある。この会社だけが勝ち続けられるわけがない。他の競合にいつ負けるかわからない貧弱なビジネスモデルにみえる。

投資家の主な懸念はこの二つかと思います。では、より深く見ていき精査していきましょう。

  • コロナ特需による一時的な好業績:月次売上をみても減速の兆しはありません。現在24年5月で日本でも米国でもコロナはSubsideしている認識です。LRNの提供するオンラインの教育はNew Normalとなった、もしくはコロナで周知されて伸び始めた?PandemicよりもEntrollment(新規登録)が増加しているとのこと。これがなぜなのか調べる必要がある。

  • 貧弱なビジネスモデル:下記のIR資料をみても、Adultの職業教育(Career Learning)がマイナス成長となっているが、メインのGeneral Educationの成長が強い(14% YoY)。ここはよりリサーチが必要だが、おそらく一種の公的な教育(Public schoolとしての行政の承認や登録などが必要?)としてオトナではなく幼児から12 th gradeまでの子供の義務教育の代替になっているようにみえます。たとえば、不登校だったり、障害を持っていたり何等かの事情がある子供が物理的な学校に行くのではなくK12(Strideのサービス名)でK-12 educationをオンラインで提供しているのではないかと思います。これを投資家はCourseraやUdemyと混合して、Strideもいつ風に飛ばされるかわからない風前の灯火と思っている、そのようなネガティブバイアスがかかっているように見えています。

月次売上高及び月次粗利・営業利益・当期純利益
バフェットコード
https://www.buffett-code.com/company/us/0001157408/financial

FY24 Q3 のIR資料より

Stride IR presentation

Churn rateとEntrollmentなどの指標の精査。
→Entrollmentが増加傾向にあることは確認できますが、なぜかがよくわからない。Strideのプレスにヒントがありそうです。

https://www.stridelearning.com/news/Virtual-learning-programs-seeing-increased-enrollment.html

Virtual learningの良さをうたっている記事なのですが、これで好調を説明できそうな気もします。ここではある家族の4人のお子さんがVirtual Virginia Academyというバーチャルな学校に通っているということを紹介しています。コロナでご両親とコドモたちはこのバーチャルな学校にスイッチしたが、これが思いのほか集中できるし家族時間も得られるしでとても良いことに気づいた、だからコロナが去っても他の妹たちもお姉さんたちもみんなバーチャルラーニングを続けているとのことです。

下記の通り、コロナのときは750人だったが、2022年は1080人がEnrollしたとのことです。

Suhad Garcia-Batiz, VAVA’s middle school principal, said there are 1,080 middle school students enrolled this year, compared with 750 during the pre-pandemic 2019-20 school year.

こういう記事を見ていくと、Private school educationという言葉をよくみます。おそらく私立に行く子供がStrideの提供するオンラインの学校にスイッチしているのかと思います。公立はオンライン教育はやらなさそうです。

下記のあるVirtual learning学校の校長だか誰だかは”Online learning is not only here to say, it is the preferred method of learning...”とあります。

“Online learning is not only here to stay, it is the preferred method of learning for hundreds of thousands of students and families nationwide,” said Janice Gruneberg, Senior Vice President & Superintendent of Schools for Grand Canyon Private Academy, a private online school serving Arizona residents. “The milestone of having 50,000 students using ESA funding for private school is significant, and we know first-hand that online learning is one of the big reasons behind the growth.”

ここまで調べて、オンライン教育とは、リモートワークと同様にHere to stayなのか!というふうに私は納得しました。

ここまで散々なぜ学校に戻らないのか、オンライン教育のままなのか、ということを調べてきましたが、私自身いまだに90%リモートワークです。そちらの方が自分に合うし楽だし続けたいと思っているからです。おそらく会社が100%出社にしたら転職するとも思うぐらいです。なので、サラリーマンも生徒も同じなんだなと合点がいきました。

もう少しリサーチして自信をもちたいですが、問題なければLRNは保有してもいいかなと現在考えています。

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