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Eagle's Eye 第10節 vs佐賀 プレビュー

 第10節、FE名古屋はアウェイで佐賀バルーナーズと対戦します。B2昇格1年目ながら、ここまで12勝5敗で西地区1位となっている佐賀。今ひとつ調子の上がりきらないFE名古屋としては、上位を目指すために直接対決で勝利して弾みをつけたいところ。そんな第10節の個人的な注目点をまとめました。
(選手名は敬称略)

佐賀バルーナーズについて

<昨季の成績>
30勝10敗(勝率75.0%)、B3全体1位

<オフの動き>
 昨季の主力を残しつつ上位リーグでプレーした経験がある実力者を獲得するという、昇格したチームの基本に沿った補強をした佐賀。特に、中西良太(熊本)、相馬卓弥(島根)、西祐太郎(奈良)の獲得はインパクトがありました。
 一方、外国籍選手は全員を入れ替え。リーグの外国籍選手に関するルールが変わったものの、まだまだビッグマンを揃えるチームが多い中、佐賀はガードにレイナルド・ガルシア、フォワードにマルコス・マタ、センターにケニー・ローソンとバランスよく選手を配置しました。

<チームのスタイル>
 まず注目すべきは、アシストの多さです。1試合平均23.1という数字は、群馬に次いでB2全体2位となっています。また、佐賀はBリーグのチームには珍しく1試合平均で15得点以上を記録している外国籍選手がおらず、逆に平均10得点以上を記録している日本人選手が2人います(中西(良)、相馬)。前述の群馬と比較すると、群馬で平均10得点を超えているのは外国籍選手と帰化選手(パーカー)のみですから、佐賀がよくパスを回してチームで得点を重ねていることがわかります。
 また、ディフェンスの固さも佐賀の特徴の1つです。試合のペースが早いため平均失点で見るとそれほど優れたチームには見えませんが(佐賀:78.5点(全体6位)、FE名古屋:73.1点(全体2位))、ディフェンス100回あたりの平均失点を示すディフェンシブレーティングは94.7でB2全体2位となっています(FE名古屋:98.3(全体7位))。これを支えているのは、平均リバウンドで自己最高の成績(5.5本)を残している中西良太だと思います。ガードとフォワードにそれぞれ外国籍選手を配置したことで、中西(良)には相手の外国籍ビッグマンを守ることが求められていますが、ここまで出場した全試合で20分以上プレーし、見事にその期待に応えています。

<佐賀の前節のハイライト>

・第1戦(71-93 LOSE)

・第2戦(78-93 LOSE)

注目点① 外国籍PG、レイナルド・ガルシア

 今回の佐賀戦は、Bリーグが開幕して以来、FE名古屋として初めての本職PGの外国籍選手との対戦になると思います。今まで、PGとしてもプレーできる外国籍選手との対戦はありましたが、PGを本職とする外国籍選手との対戦はありませんでした。
 FE名古屋のガード陣がマッチアップするのであれば、身体能力、特にパワーの部分ではどうしてもガルシアに分があります。多少対抗できるとすれば杉本ですが、オフェンスでも多くの役割を担う杉本に任せるのは体力面で不安ですし、ファウルトラブルも怖いです。他の日本人選手がガルシアをどう守るのか注目です。
 もしかしたら、シェリフや会田を起用して中西(良)にマッチアップさせ、ティルマンをガルシアにマッチアップさせる時間帯もあるかもしれません。ティルマンがガルシアのスピードについていけるのかも見どころの1つになると思います。

注目点② 3P攻勢に備えて

 近年はビッグマンにも3Pを打てる選手が増えてきましたが、佐賀のローソンも御多分に洩れず、3Pが打てるタイプのビッグマンです。今のFE名古屋では、こうした選手を備えているチームを相手にするとどうしてもウォルドーとフィッツジェラルドの機動力のなさはネックになってくるでしょう。
 ここまではゾーンディフェンスを上手く使ってその弱点を隠してきましたが、それも徐々に攻略されつつあります。特に佐賀は、1試合平均の3Pの成功数でB2全体2位のチームです。小気味よいボール回しからフリーの3Pを被弾してしまわないように、ディフェンスでは頭を捻らなければなりません。
 シーズン中に新しいディフェンスのシステムを導入するのは現実的ではありませんが、選手の組み合わせを変えるだけでも効果はあると思います。個人的には、福岡戦でいい活躍を見せていたシェリフを上手く使って、佐賀のテンポの良いオフェンスに対抗してほしいです。

注目点③ 苦手のGame2

 今季、FE名古屋は2連戦のGame2を2勝6敗と大きく負け越しています。主力選手のプレータイムが長いことによる疲労の蓄積、Game1からのコーチ陣の修正能力、コーチの修正指示をすぐにプレーで表現できる理解力など、その要因は様々だと思いますが、これだけ数字に表れてしまっていては、何かしらの対策を講じなければいけません。特に今節の相手は名将ルイス・ギルHCです。勝っても負けても、Game1の結果を受けてしっかり修正してくることが予想されます。
 前節の福岡戦では、会田やジャワラといった普段プレータイムが少ない選手をGame1で起用し、わずかながらも主力の休憩時間を作っていました。結果としてGame2は敗戦となってしまいましたが、今節もそういったチャレンジがあるのか、注目したいと思います。

最後に

 佐賀は前節で香川ファイブアローズを相手に今季初の連敗を喫しています。もちろん、香川が良いプレーをしたことがその最大の要因ではありますが、佐賀のルイス・ギルHCがスペイン代表ACとしての活動のため不在であったことも差し引いて考えなければいけません。連敗中だからといって、佐賀の調子が落ちていると決めつけるのは危険です。順位のとおり、FE名古屋としてはあくまでもチャレンジャーの気持ちでぶつかってほしいと思います。

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