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元CAが感じていた「空港3レターコード」“CTS”と“SPK”の謎《エアライン受験》

各空港に振り分けられている「3レターコード」。IATA(国際航空運送協会)によって定められた、「NHD」「ITM」「FUK」などの空港をアルファベット3文字で示したコードです。

航空券に記載されていたり、スーツケースにつけるタグに書かれていたり、搭乗口の案内に書かれていたりするので目にしたことがある方も多いかと思います。

国内系の客室乗務員になると日本国内の「3レターコード」は必ず覚える必要があります。仮に覚えきれていなかったとしても、キャリアを積む中で自然と自分が勤める航空会社の就航地は身についてしまいます。

そんな中でANAとJALでは新千歳空港のコードが異なるではないか!と疑問に思っていたことがありました。

当時、新千歳空港はANAでは「CTS」、JALでは「SPK」が使用されていました。客室乗務員が毎月、目にするスケジュールにも「HNDーSPK」と記載されていました。「CTS」というコードを持っていながらなぜJALは「SPK」を使い続けているのか疑問に感じていたのです。

そもそも札幌の都市コードは「SPK」。その札幌には2つ空港があります。札幌市内中心部から約6kmに位置する札幌丘珠空港(札幌飛行場)「OKD」と、お馴染みの新千歳空港。長年JALが「SPK」を使用し、JAL以外の航空会社では「SPK」というのは存在しないものとして扱われていました。

歴史を調べてみたところ、これには理由がありました。

日本エアシステム(JAS)とJALが統合する前、JALは新千歳空港(旧:千歳空港/千歳飛行場)のみ使用している状態。それならばそのまま「SPK」表記の方がわかりやすいです。

一方で札幌丘珠空港を使用している航空会社は、新千歳空港と札幌丘珠空港を区別しなければいけないので、IATAの空港コード「CTS」を用いる流れとなったようです。

なお、JALは2017年9月11日付で『新千歳空港3レターコードの「CTS」への統一について(ご案内)|JALCARGO-INFO-17-036』との通知を出しております。

さて、弊社システムの刷新により、札幌の新千歳空港の 3 レターコードを「CTS」に統一させていただきます。 これにより、3 レターコード「SPK」は使用出来なくなります。今後につきまして、下記につきご留意願います。 お手数ですが、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

https://www.jal.co.jp/jalcargo/inter/news/pdf/jcs-170915.pdf

と、順次システムを変更しSPKを使用せずに、CTSに統一すると明記しています。それにより、新千歳空港=CTS、札幌(都市)=SPKということでIATAの空港コードを用いるようになっています。

こうして改めて調べてみると面白いものですね。

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