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初めての友人代表スピーチ

結婚式の友人代表スピーチをやって欲しいとお願いされたとき、まずはじめに「何でわたし!?」と思ってしまった。

彼女がとっても結婚式を楽しみにしているのは知っていたし、とっても大切なイベントの友人代表スピーチを頼んでもらえるなんて、きっとすごく光栄なこと。後にも先にももうないかもしれない。
それでも、やっぱり驚きが大きくて、その知らせを受けた時、友人とご飯を食べていたのだけれど、頭の中がスピーチのことでいっぱいになってしまって、つっこまれたのを覚えている。

普段あまり動じない、というかポーカーフェイスな私だけど、驚きと緊張と嬉しさとたくさんの感情が一瞬にして沸き上がってきた。

それがもう2か月前のこと。

結婚式が明後日に迫っているというのに、原稿ができていない・・・!

だいたいこんなことを話そうかな~とは思っているけど、これじゃあカンペ見まくるスピーチになってしまうよなと思い、今更若干焦っている。

原稿を考えるにあたって、やっぱりどうしても何で私なんだろう?という思いが拭えない、でも本人には聞けない。

なぜなら自分の欲しい答えがかえってこなかったら、多分私は傷ついてしまうから。

もしかしたら、一人目断られて私が二人目なのかな、、、?とかいろいろ思っちゃう。

そんなことをぐるぐる不毛に考えていたのだけれど、友人スピーチと聞いてまっさきに思い浮かべた一冊の本がある。

原田マハ『本日は、お日柄もよく』

初めて読んだのは文庫が出た2013年くらいで、まだ大学生の頃。

あまりにも良くて、周りの人におすすめしまくり、貸しまくった結果、誰からも却ってこず、この前ふと本棚をみたら、なかった(笑)

なので、また新しく買った。多分3、4冊目(笑)

まあ、そんなことはどうでもよくて、タイトルからも若干わかるように、この本中にも結婚式で友人スピーチを任された女性の話が出てくるのです。

今の私と同じように、彼女も何で私に頼んだんだろう・・・?と思っている。そして、あることをきっかけに出会ったスピーチライターにその話をすると、その人は、「もっと自分の魅力に気づいて、自分自身を開いて欲しい。彼女はあなたに、そう願っているのよ」と言う。

もちろん、私の友人が私にスピーチを頼んだ理由はきっと違う。

そんなに大それた理由ではないと思う。だけれども、彼女やパートナー、そして彼らの親族にとって大切な日に、たったの数分かもしれないけれど、その時間を私にくれたことをもっと大事に、大切にしないとなと思った。

きっと頼む方も、断られたらどうしよう・・・とかプレッシャーになっちゃうよな・・・とか思うよね。私だったら絶対に思う。

そんな気持ちも背負って、自分の言葉で彼女に、会場にいる参列者に、彼女の素敵なところを、そしてなによりもおめでとうの気持ちを伝えられればなと思う。

この本を初めて読んだとき、私もいつか友人スピーチをする日がくるのかな?なんて、ぼけーっと思っていたことが現実になる日がくるなんてね。私も大人になったなと思う。。。

きっとうまくはできないけど、緊張して顔が真っ赤になっちゃうと思うけど、楽しもうと思う。

何より、友人が私に頼んでよかったと思ってくれるようなそんなスピーチができればいいなと思う。


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