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与えられた中で輝けばいい

「水を得た魚のよう」ということわざ?言葉?があります。

自分に合った環境や、自分の得意な状況などになって、生き生きとしているさま、よく活躍している様子、などを形容する表現。

とあります。

別の角度から見ると、「魚は水の中にいてこそスイスイと泳げるのであって、陸に上がってはジタバタともがくことしかできない」

とも言えます。

つまり人にはそれぞれに合った場所があり、そこで自分なりに輝ければいいということだと思うのです。


私事ですが、僕はある時まで飲み会で自分が主役になれないことにずっと悩んでいました。

話はそれなりに面白く、きちんと場を盛り上げ、酒の注文やつまみを取り分ける気配りもできる方だと思っています。

これだけ見れば誰がどう見たって飲み会の主役ですよね?

にも関わらず、いつも終わってみると誰かの2番手3番手で終わってしまうのです。

なんとか戦隊でいうところのグリーンやイエローといった感じでしょうか。

いつもレッドを狙いに行ってるのにどうしても辿り着けない真ん中のポジション…

「なんでオレが1番じゃないんだ?」なんて本気で悩んだこともありました。


「でもこれだけ毎回呼ばれているんだから嫌われているはずはない…なにが足りないっていうんだ?」


そしてある時にやっとわかったんです。


「オレのポジションは真ん中じゃない」と。


いつもなら落ち込むところですが、その時はサァーっと視界が明るく開けたような感覚でした。

「いつもみんなが楽しくしているのはオレが脇にいるからなんだ」

「オレが後ろや横から飲み会を盛り上げているからみんなが楽しめるんだ」

そう思ったのです。(だいぶ図々しいことは承知の上でお話しさせてくださいw)


そう、僕は最強のグリーンでありイエローだっとのです。


そこからはまさに「水を得た魚のよう」に飲み会が楽しくなってきました。

みんなを盛り上げて楽しく帰ってもらうことが僕の喜びになったのです。

「お前が一番面白かった」と言われるより「お前がいると飲み会が楽しい」そう言われたいと思うようになりました。


当たり前のことですが、100mでボルトに勝とうなんて思う人はそうそういないと思います。

それなのにSNSなどもう少し身近な存在となると、相手のキラキラをねたましく思ったり、ひがんだりします。

「自分もあの人のように」とか「私だってもっと」と。

でも、何かを得るには基本的には何かを捨てなくてはいけないはずで、どんなに優れた人だって全てを手にすることはできません。

「欲しいものを手に入れるためにそれ以外を全て捨てる」くらいに専念するからこそその分野で秀でることができるのです。


与えられた人生、置かれた環境、出会った仲間、今の仕事。

まず自分にとっての水とは何かを見つけることが大切です。

「どれだけ輝いたか」より、「どれだけ自分らしく輝けるか」にフォーカスしましょう。

魚は水の中で、あなたはあなたの勝てる場所で力を発揮すればいいのです。

あなた自身の輝き方で。


そんな僕もまだ飲み会でのポジションしか見つかってないんですけどね…




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高橋 優介@越後妻有の料理人タカハシ
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