見出し画像

【コンセプトアルバム奮闘記】#4 七並べのように

骨格作り、肉付け

トランプカードを並べるように

 さて、どうやって作っていこうか・・・。結局、小説を書くわけではないので、骨格となる話の展開だけをざっとカードのように並べて一度スタートからゴールまでざっと書き進めればよいのかな。クライマックスなど、インパクトのあるシーンだけ情景描写を後でしっかり作りこみ、頭の中で絵を動かしながら、歌詞を書いていけば良いだろう・・・多分。

 あ、あるいはこんな場面のBGMが欲しいなぁ、といった曲の雰囲気から先に思い浮かぶこともあるだろう。そう、映画のワンシーンにこういう雰囲気欲しいなぁって感じ。
 その一枚絵のみで動きのベクトルがないものを時系列に従い、形づくり固めていくこともあるだろう。その際に、このストーリーのここに挟めそうだ、とか試行錯誤してみることも必要だろう。
 うん、小説とは違うのだ。キャッチーな曲やバラードがアルバム中に必要だ、となればそういう寄り道を足してみれば良いさ。物語が先か、音楽が先か。七並べだ。

 また、全体を象徴するようなメインテーマ曲とメインフレーズを作ることにした
 メインフレーズはそのフレーズをモチーフにして何曲か作ればアルバム全体に統一感を持たせられると思ったから。そして、メインテーマは、映画やドラマで必ずあるし、物語の雰囲気を一発で表すことのできるアイコンとして役割を果たすだろう。 
 コンセプトアルバムを通して聴いた後にもう一度メインテーマを聴くと歌詞の意味が分かるという仕掛けを作りたかった。

 ストーリーを展開する楽曲群については、ストーリー全体の中から、ハイライトとなるシーンを切り取り、それを本編の楽曲(=シーン曲)とし、前後にストーリーの説明を補ったり、場面展開を促したりする1分程度の間奏曲を挟む構成とすることで、聞き手に明瞭にイメージしてもらえるように配慮する。

 いわゆるナレーションによる「語り」は使わないこととした。作っているのはあくまでも音楽のアルバムである。ならば、全ての構成は大なり小なり曲であるべき。

 シーン曲は登場人物、地名などの固有名詞を極力排除し、単体でも成立するようにダブルミーニング的に歌詞を書くことにした。その方がライブで他の曲との整合感も保てるだろうしね。

・メインテーマ
・間奏曲
・シーン曲

の3種類で物語を展開します。

文明の利器を借りる~ChatGPTによるアシスト~

 書き始めて詰まるのは意外と固有名詞を決めるところ。名付け親としての語彙力の無さ、センスの無さに凹む。一度決めてももっといい名前ないかな?って思ってしまう。
 そこで、登場人物の名前、店などの建物の名前、地名など固有名詞については、ChatGPTを用いて複数の候補を挙げさせて選択することにした。その方が自分で考えるよりも「らしい」ものが作れると思ったから。イメージとなるキーワード、設定などを与えて、問えばいい。時間はほぼかからない。

 さらには、登場人物のその時の心情についても、ChatGPTを用いて確認した。例えば、「Aの性格からBの××がきっかけで○○を行うとした場合、どのようなことを事前に考えるか?10個、箇条書きで理由付きで教えて欲しい」とすれば、ChatGPTは質問の通りに答えてくれるのだ。

 これは、つじつま合わせや、登場人物の言動の説得力を確認する、あるいは展開に困った時の次の指針を選択する、といった物語自身の作成時にも使ったのだが、それよりも多い頻度で使ったのは、そのシーン曲の歌詞を書く上で、いろんな角度からのキーワードを拾うことが出来るということから。

 これはChatGPTを使っていくうちに発見したもの。お、使えそうってね。
実際、歌詞を書くため、そしてシーンをより深いものにするためには、登場人物の事前設定がとても大事だと感じた。
 このキャラクターは、こんな性格で、こんな幼少期を過ごして、こんなエピソードがあって、ということをなるべく詳細に設定することで、結果的に歌詞となる使えるパーツを増やすことが出来るのだ。
 このあたりをChatGPTに問い合わせて、候補を挙げてもらうことで、あらゆる角度から言葉を持ってくることが出来るようになった。自分の頭の中に無い語彙なども回答に含まれるので、これは大いに助けられたと思っている。

 しかし、ChatGPTは適当な語彙を尤もらしく堂々と説明することがある(笑)ので、ちゃんと調べて使わないといけない。まだまだ100%信用できる代物ではないが、自分の思考力や発想力を補うには使えるツールだと思った。

 次からは、いよいよ物語作りに入っていきますよ。はい、続きます。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?