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3月になると冬の寒さは少しずつ和らぎ、道すがら見掛ける梅の花は、春の訪れを感じさせる。 …
「なぁ、天狗ってさ、なんで天狗って言うんだっけ」 僕は天狗に尋ねた。 「お前それ、本人に…
ゆうたとちひろが出会ったのは、生まれてすぐのことだった。 同じ病院で生まれ、家も近所で、…
11月も終わりが近づくと、いよいよ吹く風の冷たさは厳しいものに変わる。 深夜に差し掛かる22…
そっと肩に手を回し、華奢なその体をそっと抱き寄せる。 黒く艶やかな髪を撫で、うつむいてい…
1995年 夏 「だーれもさわーれない、ふーたりだけーのくにぃ♪」 車を運転しているマナの父…
とある学校の、とある日の出来事。 【ホームルーム前】 「ねぇねぇ、山田やまだぁ」 眠気の抜け切らないHR前に、クラスメイトの小野実咲が話し掛けて来た。 「あんたさぁ、ナナミのこと好きでしょぉ」 ナナミとは、同じくクラスメイトの藤倉七海のことだ。 「はぁ?」 とりあえずしらばっくれてみる。 「いっつもナナミのことめっちゃ見てるじゃん。授業中とかガン見だし」 その通りだ。最低限ノートを取り、先生の話を聞いてはいるが、ほとんどの時間、藤倉七海のことを見ている。 「別に