朝ご飯作りました。出汁巻き3:1油少なめ。
世間では四連休だったらしい。何もすること、無い。
出汁巻き作ろう、三コ巻き。卵三個に卵一個分の出汁一杯、卵と出汁の比率です。京都の修行時代に教えてもらった出汁巻きで普通は四コ巻きか五コ巻きで弁当に入れるのは六コ巻き、すぐに食べてもらうふわふわの柔らかい出汁いっぱいの玉子焼きは三コ巻きでこれは一番難しいとされていて、じっさい条件が揃わないと失敗する。
その条件は新鮮な卵、化学調味料じゃ無い引き立ての出汁をしっかり冷やしたもの。そして少量の良い油とこれがいちばん大事で、使い込んだ厚手の良い焼き鍋です。
朝ごはんの材料、メニューは出汁巻き、焼き茄子、なめこのお味噌汁、そして白米ご飯だ。いくぞ、出汁引くぞ。
写真デカイがまあいいか。出汁は大事だ、基本だ、本質だ、エッセンスだ、日本料理の。
沸騰したお湯をいったん止めてかつを節入れて、再点火は弱火かつお節が二回くらい鍋の中を回転したら火を止めて鎮まるのを待つ。
布なんかで漉したり鍋に移し替えたりするのが常套ではあるが、簡単に網杓子で掬い取ろう。出汁ガラは側にいる猫への我が寸志にするが、娘がうるさいのでちょっとだけや。娘は猫の健康を気遣う心優しいやつ。
最近この辺りのスーパーではなすびが安い。見切り品はなお安いがへたがすぐ落ちる。まあ、じゅうぶんに美味しい。茄子、ありがとう。
洗ったなすびは点火しておいた魚グリルへ中火で焼く。気をつけないとこのごろよく忘れる。パンなんか煙が上がって思い出すことしょちゅうになってきた。微かに焦げたパンのナイフでこそげ落とした表面にバター塗ったやつはいけるけどね。
なめこ、ナメタケ、なめ茸。
パックから出したらひっくり返して石づきを持ち上げながらナイフでそぎ切る。
沸かしただし汁のなかで煮る。きのこ類の中にはよく煮ないと食あたりになるものもある。味噌は後から、風味を壊さないように。
なすびが弾けて良い香り。
皿にとってラップかけて蒸らす。皮も剥きやすくなるね。
卵割ります。両手で割ります、殻が入らないように。火にかける直前に割ります、卵のリキが失われないように。京都の出汁巻き屋の姐さんの教え。
薄口醤油切らして無いので塩と濃口醤油極少し。
さて、一番大事な焼き鍋づくりだ。これはアルクラッドのステンレスのフライパン、もう三十年くらい使ってる。先ず最初に強火の火にかけ、鍋を充分に温める、熱くする、熱くしたら油を入れて充分に油を馴染ませる。ペーパータオルなんかで優しく鍋の中を撫でてあげるとよろしい。
弱火から中火にして油はできるだけ少なくする。京都の修行時代、巻きやすいように油をちょっとでも多く入れると、師匠は、なんやこれは、油臭うて食べられへんで、あかんでこれは、やり直しや。と油の使い方には厳しかった。油分は素材の味の本性を乱す、と言っていた。お味噌汁に入れるお揚げも油抜きしてから切って入れていた。
さて、いよいよ割り玉子をフライパンに入れる。じゅうという音。勝負はこの時にある。
出汁が多いので色づきやすい。
師匠の教えは三コ巻きは出汁多いのでふくれあがてきた玉子の表面を箸でぽんぽん叩きて空気抜きしたらあかん、鍋に引っ付くようになる。以来ぼくは出汁巻き巻く時鍋をぽんぽんやりません。始めたら最後まで強火でいっきにやりや、とは姐さんの教え。
オムレツと違って出汁巻き玉子は半熟には仕上げません。充分火は通さねばいけません。出汁入っているので傷みやすい。
ふむふむ、良いじゃないか。
三回くらいに巻き上げていく。
ええやん。玉子焼きの光景とはちょっと違うね。
油少ないとこんな感じ。
巻き上がった。巻き簀ないので直にお皿へ。
なすびも皮取って。水洗いしないので香ばしい。
おう、よう出来た。
すりゴマと。
三コ巻き玉子と焼き茄子。
出来ました!今日も良い日で過ごしましょう。
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