見出し画像

野球note

今回はC-I Baseballスタッフがトレーナー活動をする上で

どのような関わりをしているのか
野球のケガをどのように対応しているのか

野球選手・チームにかかわる上で必要な知識について整理していきます。


野球現場に帯同したい理学療法士は多いと思います。
しかし、実際は野球現場に帯同している理学療法士は少なく
医療機関での関わりが主であるのが現状です。

今回は、実体験を基に理学療法士が
どのようにして野球現場に帯同できたのかを
ご紹介させて頂き、一人でも多くの理学療法士が
野球現場に出るきっかけになれば幸いです。

ーーーーーーーーーーーー


■理学療法士が野球現場にどのように出たのか


まず、どのレベルの野球現場に帯同したいのか

・プロ野球(NPB 独立リーグ)
・アマチュア野球(少年野球~社会人野球)

帯同したいレベルによってアプローチ方法が変わってきます。


画像16

野球現場へ出るにはほとんどが紹介になどによるものです。

では、これから現場に出たい理学療法士は
どのようにすればよいのでしょうか。

・・・・・・・・・・

画像17

・監督などの指導者へのプレゼンする
・帯同している理学療法士などにプレゼンする

画像18


・母校に連絡し帯同する

画像19

・監督などの指導者とのコネクション
・実際に帯同している理学療法士などとのコネクション


上記のように大きく分けて3つのcaseがあります。
私が現場に出るためにした行動は
case1~3のすべてです。


・・・・・・・・・・・

|高校野球現場への帯同


まず第一に考えたのが母校へのアプローチです。
しかし、公立高校であったため当時の指導者は転勤しており、
現在のチームには理学療法士が帯同しておりました。


そこで次に行ったのが当時の指導者を訪問し、
自らプレゼンテーションすることでした。


プレゼンテーション内容

・理学療法士とはなんなのか

 野球の怪我に対しての知識があること
 予防、改善をサポートできること
 正しい動きのトレーニングを指導できること


・理学療法士になにができるのか

 誰が見ても変化がわかる柔軟性などの項目を
 どのようにして改善するのかを
 お伝えしました。

画像20

例)柔軟性向上
 柔軟性を向上することで、障害を予防できます。
 動きが変化します。


・なぜ高校野球に帯同するのか

 選手に怪我なく野球をしてほしい
 怪我をする選手が減るとチームの勝利数もあがる可能性がある

画像21

以上のような項目をプレゼンテーションし
チームに週1回帯同させていただくことになりました。


・・・・・・・・・・

|大学野球現場への帯同

大学野球への現場帯同は、高校野球とは異なり
コネクションにて帯同させていただきました。


経緯としては、
トレーナーが常駐しているチームを紹介してもらい、
現場見学を依頼し、快諾いただきました。


数日間現場見学を行い、
帯同させていただきたい趣旨をお伝えしたところ、
1週間程度の研修と実地試験後に判断するとのことでした。

・・・・・・・・・・・・

|大学野球現場で求められたこと

画像22

入り口はコネクションであっても、
現場には取って必要最低限の能力が求められ、
自らの能力をプレゼンテーションすることが
必要であると感じました。


まとめ

理学療法士が野球現場のに帯同するには
現場で求められる必要最低限の知識をつけ
自らの能力をプレゼンテーションし
行動することで、実現できると思います。


ーーーーーーーーーーーー


■野球現場での活動とは

|チーム帯同

理学療法士は医療機関の勤務であれば
基本的に、患者との1対1の関係性です。

しかし、野球現場では
1対10 1対30 場合によっては1対120のこともあり
1人で多数を相手にすることがほとんどです。

1対1を得意とする理学療法士がチームで
どのように活動しているのかご紹介していきます。

①チームへ帯同する意義
②集団を相手にするときのポイント
③チーム年間マネジメント 高校野球と大学野球での違い

・・・・・・・・・・

①チームへ帯同する意義

画像25


画像26

 理学療法士が野球現場に帯同する意義は

ケガを予防すること 


 だと考えます。


障害を予防するには

画像25

理学療法士の強みを活かしてチームに介入することが重要です。


予防のための介入方法

画像26

チーム介入では、障害発生リスクをチーム全体レベルで
減少させることが重要になってきます。


そのため、介入点に対しチーム目標を立て
2ヶ月単位でメニューを組んでいき、障害を予防していくことで
理学療法士がチームに帯同する意義が出てきます。

・・・・・・・・・・

②集団を相手にするときのポイント

画像27

選手になにかを伝えるときのポイント


メニュー伝達やトレーニングデモをするときに
大人数の選手に理解してもらう必要があります。


選手へ理解してもらうためにどのようにして伝えればいいのか
ポイントは2つです。

1.大きな声で ゆっくりと 説明する
2.デモの動きは大きく シンプルに伝える


   例)スクワット
     ×骨盤を前に倒しながら重心を下げます
     ○お尻を後ろの人に見せながら下に下げる
   誘導したい動きは骨盤の前傾+股関節屈曲運動ですが
   シンプルにわかりやすく伝えることで
   選手が動きをイメージしやすくなります。


・・・・・・・・・・

動作分析のポイント

理学療法士の得意分野である動作分析ですが、
医療機関で行うような詳細な動作分析をしていたら
大人数は相手に出来ません。

画像28

障害につながる可能性がある動作エラーが生じている
選手を中心に動作分析していくことが重要なポイントになります。


・・・・・・・・・・

③チームマネジメント~ピーキング~

画像29

高校野球と大学野球での違い

野球現場に帯同している理学療法士の重要な項目のひとつに
チームのピーキングがあります。


ピーキングとは
 重要なシーズン、試合に向けて身体コンディションを上げていき
 チームのピークを持ってくること


高校野球と大学野球ではピーキングの方法が異なります。

画像11


高校野球でのピーキング

画像30

ここから先は

9,182字 / 115画像
この記事のみ ¥ 1,980

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?