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正解リクエスト

夜何食べたい?と聞くことがある。
この質問、家族のリクエストに応えるためというよりも、献立のアイディアが欲しいのである。

冷蔵庫の食材、最近の食事、栄養バランス、夫の好み、上の娘の好み、下の娘の食べやすさ、自分の気力体力に合わせた調理法、数品作る段取り…などを考え合わせて献立を決めるのが、なかなか大変で、決め手が欲しいのである。

「何食べたい?」
「んー麻婆豆腐とか?」
「(なす早めに使い切りたいな)麻婆茄子でもいい?」
「OK」

みたいなやりとりができたら理想で、すごくありがたい。

「何食べたい?」
「んー麻婆豆腐とか?」
「ひき肉切らしちゃってる、他には?」
「オムライス?」
「んー(最近卵多い気がするなあ)あっパスタはどう?」
「OK」

こうなると何を食べたいか尋ねた意味はなく、「だったら聞くなよ」という非難は甘んじて受けたい。

で、これを娘に聞いてしまうと、返ってくるのは「カレー」か「ラーメン」である。
「えーまたー?」と却下される娘もイライラ、色々な食材を食べてほしくて日々工夫している母もイライラ、で良いことがない。

それは6歳児がかわいそうじゃない?聞かなくてもいいし、聞くなら2択にしてみたら?と夫にアドバイスされた。
「2パターン献立考える私の苦労知ってる?」と思いつつも、正論なので実践している。娘が好まないものを食べさせたいときは、何も聞かずに出すことにした。

まず2パターン考える、というのは献立の足がかりとなって意外と便利だ。娘は2択で選んだものは文句を言わずに食べるし、問答無用で出されたものは文句を言いつつも手をつけるので、親子の摩擦が減ってまあ良い傾向にあると思う。


そんな6歳児、お絵かきのときに「何を描いて欲しい?」と聞くようになった。

「何を描いて欲しい?」
「たんじろう」
「難しくて描けないよ!」
「じゃあワンワン」
「だめ!キャラクター以外!生活用品とか!」
「生活用品!?(何が正解なんだろう、テレビは簡単すぎる?ピアノは難しいかな?鍋はつまんないかな)うーん…」

というやりとりをしている。

うわあ、これ、私がやってたやつじゃん!と気づき、頭を抱えた。
反省をこめて、今日も正解リクエストを探している。


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