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お姉ちゃん、大変

私たちには6歳と1歳の娘がいる。6歳の娘はつい最近までプチ反抗期(うちではこれをバブ返りと呼ぶ)だった。
ちょっとしたことで癇癪を起こし、大泣きし、パニックになるということをしばらく繰り返していた。ところが最近かなり落ち着いた。ゲームをして負けたり、欲しいものが買ってもらえなかったり、夕ご飯に好きなおかずがなかったり(少し前まで好きだったおかずが並んでいるのに!)すると、大声で喚き散らしていたのが、少しずつ我慢ができるようになり、泣きそうになっても寸ででこらえることができるようになった。
そもそも、機嫌が悪くなることが少なくなったように思う。一人で本を読んで楽しそうに過ごす時間も少しずつ増えてきた。

 今日、妻と何気なく話していて気づいたのは、妹の存在が、姉にとっていかに大きいかということである。それは、親を通じて甚大な影響を及ぼす。1歳の娘が0歳だったころ、私たち夫婦は妹を狂ったようにかわいがっていたように思う。もちろん6歳(当時5歳)のこともとてもかわいいのだが、ついつい0歳のほうをかわいがる言葉が強く出てしまっていたのかもしれない。きっと5歳にはそれが面白くなかったのだろう。

 最近、6歳が落ち着いたのは、1歳がやんちゃになったからではないかと思う。私たちは愛情をこめて1歳のことを「わるいやつだなあ」と言うようになった。1歳はにやにやと「こらー!」の口真似をしながら、ダイニングテーブルから下ろされる。

妻ははじめ、あまり1歳のことを貶めて6歳に伝えるのは良くないと考えていた。しかし、このところのやんちゃぶりについ6歳に「ごめんね、1歳ちゃんがうるさくて。」「1歳ちゃんがいると落ち着かないよねえ。」などと言ってしまうらしい。それが、6歳が落ち着いた要因のように思うのだ。


もしかしたら、自分の気持ちを代弁してもらっているような気持ちになったのではないか。もし、「1歳ちゃんがうるさいんだからしょうがないでしょ!」と伝えたら、6歳の気持ちは違ったかもしれない。バブ返りもひどくなっていたかもしれない。

そんなわけで、妻は今は6歳に共感した言葉をいうようにしているようだ。
6歳がお絵かきを始めたら「ママがガードするからね!」と1歳と遊ぶ。
ピアノの練習は「1歳ちゃんが起きて騒がしくなる前にやろうか。」でスムーズに始められる。

1歳には申し訳ないような気もするが、6歳も気持ちに余裕がでてきたのか1歳に優しくなった。
「ママがこれをしてる間に1歳ちゃんにご飯食べさせておくね!」と手伝ってくれもする。

「小さい子を邪険にしない」という道徳でもって幼児を導くのは難しい。小さい子はやんちゃで、困らされるのは当たり前。そこにまず共感するのが大事なのだと気付かされる。

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