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元締めのビジネスモデル

2009年に創業した「ヘルシーウェイジ」という会社。
この会社の顧客になるのは、
「痩せたい人たち」
です。

顧客は、自分の体重の減量目標を宣言してお金を賭け、ヘルシーウェイジ側はその賭けを受けます。
ようするにヘルシーウェイジは賭けの元締めになります。

  • 宣言どおり体重が減れば、顧客は賞金がもらえます。

  • ダイエットに失敗すれば賭け金は元締めが没収します。

減量目標やその期限、賭け金は顧客側が決めます。
賞金は難易度や賭け金により変動します。

減量開始のときの体重と終了時の体重については、正直な申告が行われるように、

  • 審判員による確認

または

  • 指定された方法での証明

が必要となっています。

賞金ほしさのあまり、体を壊すほどの無理な減量をする「不届き者」もいるので、極端な減量目標を立てても賞金がさほど増えないような計算式になっています。

このビジネスモデルは学術的エビデンスにもとづいて開発されたもの。
「人はどんなときに真剣に減量するのか」
という研究がかねてからハーバード大学などで行われていましたが、その結果、

  • 金銭的なインセンティブがあれば、減量に真剣になる

  • 損したくないという不安を刺激すれば減量に真剣になる

ということが判明したため、このシステムが考え出されたとのこと。

ただし、皮肉な話ですが、この会社が安定して利益を出すためには、

  • 賭け金より賞金が少ない

または

  • 一定の確率で減量が失敗する

どちらかである必要があります。

どちらなのかは不明ですが、今のところヘルシーウェイジ社は、順調に売上を伸ばしているようです。

たぶん「一定の確率で減量が失敗」しているのでしょう。

やはり
なんだかんだ工夫しても、多くの人は減量に失敗する運命にある
ということなのかもしれませんね。




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