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朗読ノオト~朗読のコツを考える~

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私が朗読の時に気を付けてることを、まとめていきます。
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#読書

【講座メモ】小川未明『野ばら』三回目

【講座メモ】小川未明『野ばら』三回目

池袋コミュニティ・カレッジにて講師を担当しております講座・西村俊彦の朗読トレーニング。
【詳細はこちら】

小川未明の『野ばら』を読んでいくシーズンの三回目・講座メモです。

・温度感を意識する/音の硬軟

この文中の冬、南の方、という言葉の周辺に、
寒さ・暖かさをそれぞれ漂わせてみます。
寒いとどことなく硬い音、暖かいとどことなく柔らかい音が出てくるのではないでしょうか。
やりすぎない程度に音の

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講座メモ・勢い/雰囲気/セリフと語り/言葉のニュアンス

講座メモ・勢い/雰囲気/セリフと語り/言葉のニュアンス

さてさて、池袋コミュニティ・カレッジの講座
西村俊彦の朗読トレーニング

シーズン・名人伝の二回目です。

今回は
・勢いを出す
・雰囲気を醸す
・語りから徐々に変化する
・言葉を立てる

をトピックにしてみました。

・勢いを出す

矢が次々と突き刺さっていくシーンの出来事のスピード感を感じるために、語りのスピードも上げてみよう!と各々挑戦。
やっていくうちに、スピード以外にも、言葉の圧力を強め

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講座メモ・フォントをイメージして声を出す

講師を担当している、池袋コミュニティ・カレッジの講座
西村俊彦の朗読トレーニング

新シーズンが始まりました。
今期は中島敦の『名人伝』を題材に、色々考えていこうと思います。

初回は、文字のフォントをイメージして声を出す
ということをやってみました。

中島敦というとどことなくお堅いイメージがあるかなと思います。
対して『ごんぎつね』などの著者・新美南吉、というとどこか柔らかいイメージがありませ

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朗読トレーニング・講座メモ2022年6月7&21日

朗読トレーニング・講座メモ2022年6月7&21日

久しぶりの更新になりましたが、
講座のメモです。

この回は『夢十夜』第二夜の一部を、
・普通に読む
・緊張感をもって読む
・矢継ぎ早に読む
・ボリュームを上げ下げして読む
など、雰囲気を変えた読み方で声に出してみました。

また、
・怒り
・悔しさ
・イライラ
といった心の状態を読みに影響させる、
揺らぎを与える、
というような事にも触れ、
それらの最高潮を良いところに持ってくるように、
直線的

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朗読トレーニング・講座メモ・2022年4月19日

朗読トレーニング・講座メモ・2022年4月19日

さてさて、今期二回目となる「西村俊彦の朗読トレーニング」

前回に引き続きテキストは夏目漱石の『夢十夜』より第一夜。

前回の復習として、物語をどう届けるかのジャンル決め(映画が分かりやすいのですが、アクションなのかヒューマンなのかホラーなのか、みたいな)をすると語り方を絞りやすいよ、という話。
いざ読むとなると何の雰囲気もない読み方になってしまうことがあるので要注意。

そして今回のテーマとして

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朗読トレーニング・講座メモ・2022年4月5日

朗読トレーニング・講座メモ・2022年4月5日

毎月第一・第三火曜日13時より
池袋コミュニティ・カレッジにて朗読の先生をしています。

今期は夏目漱石の『夢十夜』第一・第二夜をテキストに、皆さんと朗読のコツを発見していこうと思います。

初回は
「物語をどう届けるか」
「自分にとって何の物語か」
という事を掘り下げるために、第一夜のイメージを出し合い、自分の語り方のジャンルを探りました。

同じ物語でも、これだけ多様なキーワードが飛び出す。

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