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#3 抗がん薬の副作用 どうやって評価する?明日から使ってみたいCTCAE_編集後記

皆様、おはこんばんにちはなら!
編集担当のメガネです。
今回は、#3 抗がん薬の副作用 どうやって評価する?明日から使ってみたいCTCAE_編集後記です!
ラジオ本編はこちらからどうぞ!!

NoteでもCTCAEについて、振り返っていきましょう。



CTCAE使っていますか?

薬学生に伺うと、知っている学生さんはいない…?と思います。
(あくまで、メガネ個人の感想です)
なぜ?
とっても便利なので、ぜひ知ってほしいなと思ってラジオにしました。

CTCAEとはなんぞや

ラジオでも言っていますが、大事なことなので、もう一度振り返ってみましょう。

  • 世界共通で使用されることを意図して作成された​有害事象に関する評価規準。​

  • 主としてがん治療で使用される薬物の副作用を標準的に分類するための​
    一連の評価基準を示す。​

  • 有害事象の重症度をグレード1 (正常)~5(死亡)と定義し、​各有害事象の重症度の説明を個別に記載している。​

  • 本規準を用いることで、発生した有害事象の重症度を評価することができ、​それを元にすぐに薬剤師の介入が必要なのか、経過観察でよいのか等の判断材料の1つとなる。​

  • 有害事象共通用語規準は米国国立がん研究所(NCI)が公表しており、​
    最新の日本語訳は日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)がweb上で​
    公開している​

研修ガイドラインではどういっている?

ラジオでは触れていませんでしたが、
専門薬剤師の研修ガイドラインではどういっているのでしょうか。

2023年度がん専門薬剤師養成研修ガイドラインでは…
2-5-5. 抗がん薬および支持療法薬の副作用(症状、グレード、好発時期、可逆性、および対処法)
1. CTCAE、PRO-CTCAE のグレード評価を活用できる。

となっています。
副作用の項目の一番最初に書いてあるあたり、重要さを感じていただけますでしょうか。

CTCAEの弱点?

検査値などで客観的に評価できるものであればいいのですが、
しびれ・倦怠感など、主観的な評価に頼るものは評価が難しいと思います。
例えば、倦怠感でいうと。


Grade 1:だるさがある、もしくは元気がない.

Grade 2:身の回り以外の日常生活動作を制限するだるさがある、もしくは元気がない状態.

Grade 3:身の回りの日常生活動作を制限するだるさがある、もしくは元気がない状態.

でたよ…身の回り以外/身の回りの日常生活動作。
CTCAE、困ったらすぐこの単語使うからなぁ…。

ただ!日常診療では、これぐらいざっくりでもいいのかもしれません。
そんな細かいこと考えずに、感じろよ。
Grade 2は外来で対応可能
Grade 3は入院!感じろっ!!!
という感じでしょうか。

一応、倦怠感を細かく評価できる他の指標もある!

・Cancer Fatigue Scale:15項目
・Brief Fatigue Inventory (簡易倦怠感尺度):10項目
などがあるようです。興味のある方はググってみてね。
CTCAEよりはより具体的に評価できそうですね。
しかし、10-15項目記載してもらうのは大変なような気もします。
あちらを立てれば、こちらが立たず…

勝手に(RPGのHP的な)数値化してくれねぇかな?

してほしいですね。
別のNoteで考えてみたいと思います。

何はともあれ…

CTCAEの弱点はありますが、だからといって使わないということにはならないですね。
抗がん薬はその作用機序上、どうしても副作用が起こりやすい、かつ回避しずらい薬剤です。(この辺の詳細も今後ラジオにしたい…)
CTCAEで副作用を評価できるだけで、かなり薬学的介入の質が向上すると思います。医師との会話もしやすいはず。
ぜひ、白衣のポケットにCTCAEを忍ばせていただけますよう、お願いいたします!!

まとめ

結局ラジオでもNoteでも、CTCAEを印刷してポケットに忍ばして!が言いたいだけの内容でした。
知ってるわい!!という薬剤師の先生、ぜひ周り・地域に広めてください。意外と皆さん知りません。
メガネから祈り?願い?頼むぅぅ!!という気持ちを込めて、今回のNoteは終わろうと思います。

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