アラーキー流メディア論


「ものすごく撮りたいっていう欲求、欲望と、みんなに見せたい、秘密のことを見せたいっていう欲求のふたつが写真の中にあるわけ、カメラん中に。広めたいっつう要素があるのよ。そんでみんなに教えたい、伝達したい、っていう欲望が撮るっていう作業になるわけですよ。写真がもってるマス・メディアの要素だね。スカートまくるはずですよ、<まくるーはん>より俺のほうが早かったからね、言ったのは。言葉遣いは違っていたけどさ。」

荒木経惟


雑感:荒木のダジャレのまくるーはんとは、ハーバート・マーシャル・マクルーハンのことであり、斬新なメディア論を展開した旗手である。


「写真は、究極的には絵画的なものを超越してしまい、精神と肉体の内的な身振りと姿勢をとらえることによって、内分泌学と精神病理を生み出したのである。….したがって、写真というメディアを理解するには、それと、新旧を問わず、他のすべてのメディアとの諸関係を把握することがぜひとも必要である。なぜならメディアはわれわれの身体および神経の組織を拡張したものであるから、新しい拡張が生まれればその都度、常に新しい平衡を求めざるを得ない生化学的相互作用の世界を構成しているからである。」

マーシャル・マクルーハン


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