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#121 お前と俺は、分かり合えない【AG.Nodo】

喉で御座います。
「多様性を認めよう、尊重しよう」なんて言葉を目にすることがありますが、それならば「多様性を認めない」という個性も尊重する必要があり、言葉のトリックみたいな矛盾が生じてしまいます。

そもそも多様性(ダイバーシティ)とは何か?
一般的には「ある集団の中に異なる特徴・特性を持つ人がともに存在すること」と定義されているが、もう少し細分化すると「人種」「国籍」「性別」「年齢」といった外的要因と、「スキル」「価値観」「宗教」「文化的背景」といった内的要因の2つに分かれている。

個人的には、多様性なんてものは当たり前に存在しており、「認めよう・尊重しよう」なんて言い方自体が、ちゃんちゃら可笑しいものであると考えている。空気の存在を認めるか?太陽の光がさんさんと降り注ぐことを尊重するか?ということだ。

2010年から、喉名義でシンガーソングライターとして活動。2019年より今のBuzzWorksというバンドを組み活動をしている。いわゆるアマチュア、ライブハウス界隈、アンダーグラウンドもしくは地下、そんなところに身を置いているわけだが、10年以上もやっていると、本当に色々な人達・音楽・価値観に出会うことになる。

これは俺の信条に繋がることだが、先ず "音楽・表現" に優劣は存在しない。あるのは好みによる差異である。したがって、ミュージシャン・アーティストに優劣は存在しない。あるのは、技術力・集客力・認知・収益性・コミュニケーションスキルなど、数字や言葉で表されるものの差異である。

俺の行動指針は、
1.自分が「納得する」か否か?
2.自分に仇をなす者は、対象の関係者含め反撃をする。
3.自分の価値観・信条に改変の余地を残す。

で、あるため。今まで活動をしてきて、こいつとは分かり合えない・圧倒的に嫌いである、なんてことは少ないのだが、”行為”として気に食わないものは、かなり多いと認識している。

・楽屋を私的に占有する。
・連絡の不行き届き。
・時間厳守を意図的に破る。

などなど。
もちろん、翻って自分は、自分達はどうだ?とフィードバックすることは必須だ。自分を棚に上げて意見を主張することは出来ない、というか効力がない。だからこそルールをいかに厳守し、決められた枠の中で有意義な行動が出来るか?に重きを置いているのだ。

※なお、ルール自体の必要性・問題点については割愛、別の話になる。「暗黙の了解」については除外。明文化されていないものは効力がないと判断。

多様性が当たり前に存在している以上、自分を、集団をコントロールするためにはルールが必要不可欠であるが、それでも上手く管理出来ないものがある。それが自分の"感情"だ。音楽が好きである、表現に対するスタンスが素晴らしい。でも行為が気に食わない。そんな条件下であった場合、俺は対象を価値のあるものとして認識出来ないだろう。簡潔に言えば「ワクワクしない」ということだ。

今書いたことは、プラス要因(2)とマイナス要因(1)が共存しているため起きたことと推察出来るが、マイナスがなくとも「ワクワクしない」というケースも存在する。これについては言語化が出来ていないのだが、あえてする必要もないとも考えている。自分の内なるものに働きかけるもの、それが音楽であり ”表現” であるからだ。芸術とはあえて言わない。しゃらくさいので。

物事を言語化するのはとても大事なことなんだが、音楽・表現においてはこの言語化出来ない部分に物凄い "価値" がある。ミュージシャン、アーティストである俺は、俺達は人を感動させたい。心を動かしたいと常に思っているからだ。では、どうするか?そのヒントがこの「ワクワク」という曖昧な事象に隠されているのだ。

今後の自分のスタンスとしては、この「ワクワクする」か否か?を基準に物事を判断していこうと考えている。曲作り、LIVE、映像制作といった全てのクリエイティブに対して。または他人の行為、信条、価値観について考えるとき。ワクワクしないものについては「これは俺の宗教と違う」と判断することになるだろう。

これが俺の個性であるが、共感出来る部分、出来ない部分はもちろんあるだろう。それが当たり前に存在する「多様性」であり、これからも生き続けるための選択肢の提示なのだから。その選択肢の一つが、もし皆にとって「ワクワクする」ものであったのなら、俺達は分かり合うことが出来るかもしれない。それは非常にラッキーである、幸せなことだとは思う。

そう、生き続けるために花粉を飛ばす生き物がいるわけだが、俺は絶対に分かり合うことなど出来ない。むしろ許容出来ん。許さない。ふざんけんなマジで今年はやべぇぞ鼻水とか咳も酷いし周りも皆「喉が痛い」「喉がヤバい」て俺が何か残念な奴みてぇじゃねぇか馬鹿野郎俺に仇なす者は絶対に許さねぇし忘れねぇからな。

花粉症と俺は、分かり合えない。

それではまた。

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