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1976年生まれが「風街オデッセイ2021」1日目に行ってきた〜前編〜

2021年11月5日金曜日、武道館で行われた「風街オデッセイ2021」に行ってきました。感想をツイートしようかと思ったけど長文になりそうなので、備忘録兼ねて久々にこちらにしたためようかと思います。

18時の開演ギリギリに到着。九段下の駅から自分より年齢層高めな集団がゾロリゾロリとあのたまねぎの下へと集っていきます。入口前では「チ゛ケ゛ット゛あ゛ま゛り゛な゛い゛〜゛?゛」と特有のダミ声も聞こえてきて、ダフ屋も出てんだ!と意外性だった。会場に入ると少年隊の「ABC」(作曲:筒美京平)に続きChappieの「七夕の夜、君に逢いたい」(細野晴臣)と聴こえてきてテンションあがる。SEもさすがに全部松本隆作詞曲!以前の風街には森高千里も出たんだよなー。生七夕一回聴いてみたい。そして周囲の人の鼻歌が結構そこかしこから聴こえてくるので、声出し禁止ルールは良かったかも…と思った。みんな絶対歌いたくなるでしょこれ。18時ちょい過ぎに会場が暗くなりついに開演。事前アナウンスでは休憩なし2時間半の公演になるとのことなので、トイレの心配もしつつ久々のコンサートを楽しむぞ〜!

鈴木茂・林立夫 「砂の女」「微熱少年」(鈴木茂)1975年
オープニングは鈴木茂さんのソロ曲から。私はリアタイではこの曲を知らないので思い入れ度は低いのですが、会場全体がぐっと熱くなるのを感じました…!渋かっこいい!

曽我部恵一 「夏色のおもいで」(財津和夫)1976年
サニーデイの曽我部さんがチューリップの名曲を!曽我部さんの歌声が曲にはまっていて、しみじみといい曲だな〜と感じました。《君をさらっていく〜》とか、いかにもサニーデイで歌いそうな歌詞よね。ちなみに私はサニーデイ・サービスが大好きで、はっぴいえんどを聴いたのも完全にサニーデイの『若者たち』からの影響です。心の旅のイメージしかなかったチューリップをちゃんと聴いたのも当時の曽我部さんからの影響だった気がする。

アグネス・チャン 「想い出の散歩道」(馬飼野俊一)1974年、「ポケットいっぱいの秘密」(穂口雄右)1976年
アグネスさんのあまりのキュートさに会場全体が萌え死んだ。とくに「ポケットいっぱいの秘密」の可愛さにフロアが多幸感に包まれた。アイドル現場でよく感じる空気や、これ。実際後ろの席の人も、チャンさんがはけた瞬間、「カワイイ…」と漏らしてた。

太田裕美 「雨だれ」「木綿のハンカチーフ」(筒美京平)1975年
すでにここまででも心がいっぱいいっぱいになってるのに、もう太田裕美さんがきちゃう??と姿勢を正す。「雨だれ」ではピアノ演奏も。そして「木綿のハンカチーフ」。おおお!この曲もリアタイではないけど、いろんなところで聴く機会があったのか物心ついた時には耳にしてたな。この曲と「赤いスイトピー」で子ども心に、TVで聴く歌の、“メロディ”だけでなく“歌詞”というものを意識した覚えがある。

森口博子 「三枚の写真」(大野克夫)1977年・1981年「リップスティック」(筒美京平)1978年
夢がMORI MORI世代なので、バラドルで活躍することになった森口博子ちゃんが、子どもの頃からアイドル歌手になりたくてずっと努力してきててめちゃめちゃ歌がうまいってことは知ってるよね…!森口博子ちゃんにはガンダムの曲を歌ってほしいな…と思っちゃうとこもあるけど、森口博子ちゃんの歌う三木聖子さんの名曲(石川ひとみさんの曲だと思ったらカバーだったのね)「三枚の写真」も桜田淳子さんの「リップスティック」もとても良かった!そして「三枚の写真」の歌詞が良すぎて震えた。《16の頃、あなたは18》こんな出だしある?すごない?《ねえ、目をそらさずに、好きって言える》ここも最高にいい。物語性がすごい。

大橋純子 「シンプル・ラブ」(佐藤健)1977年「ペイパームーン」(筒美京平)1976年
正直、大橋純子さんのようなソウルフルなタイプのシンガーはそんなに自分の好みじゃなくてあまり期待してなかったんですけど、いい意味で一番裏切られました。ライブすごくいい!歌が上手いのはもちろんのこと、迫力というか、存在感も含めてすごいパワーがある。演奏も含めて、ステージ上から溢れる華々しさが、今の日本には欠けてるものだった。これは確かにシティポップが流行ってレコードも高値になるわ〜。大きくいい音で聴くと元気でるもん。ハイヒール履いてネオンの光る夜の街に出たくなる感じっていうの?子どもの頃に憧れたオトナの世界が広がりました。

佐藤竹善 「タイム・トラベル」(原田真二)1978年
また名曲!というか始まってずっと名曲ばっかりなんだけど。
SING LIKE TALKINGは全然聴いたことがないのですが、歌声が綺麗な方でした。最初ポッケに手を突っ込んで歌っていた姿がなんか印象に残りました。

亀田誠治
ここから、今年発売されたトリビュートアルバム『風街に連れてって!』より、亀田誠治さんfeaturingで3曲続きます。

B'z 「セクシャルバイオレットNo.1」(筒美京平)1979年
B'z、というか稲葉浩志さんを生で見るのは、主にTHE WHO目当てで行った2004年のTHE ROCK ODYSSEY 2004以来2回目!奇しくもオデッセイかぶりです。しかしあのロックオデッセイは、ガラガラですごかったな〜…という思い出はさておき、「セクシャルバイオレットNo.1」を初めて知ったのは、漫画『あさりちゃん』の中で。たしかあさりちゃんがママの化粧品を使って勝手にメイクをしてる時にこの歌を歌ってたんです。(案の定その後ド叱られる)メロディを知らなかったので勝手な節をつけて頭の中で鳴らしていたので、その後本家をTVで耳にした時は、こんなメロディでこんな風貌の人がこんな声で歌ってたのか!全然想像と違った!と衝撃を受けました。これもやっぱり松本隆さんの歌詞(というかワード)が子ども心に刺さって印象的だったということですよね。そして武道館の天井席から見る稲葉浩志さん、めちゃ細い!そしてカッコいい!上下ともに黒でツヤツヤ光る素材の服を着てステージ上をしなやかに動く様のセクシャルさがマジで武道館のハジまで漂ってきました。歌声もさすがの魅力〜。

横山剣 「ルビーの指環」(寺尾聰)1981年
ここで初めてリアタイで記憶のある曲の登場です。ザ・ベストテンでも連続一位だったので当時よく耳にしていたのですが、なぜかウチのおばあちゃんが寺尾聰さんの歌う姿が嫌いで、流れているとチャンネルを変えさせられました。しかし歌ってない姿は平気だったので西部警察はOKでした。ルビーの指環を聴くと否応なしにそんな記憶が蘇るのですが、寺尾聰さんのグラサンで歌う姿とそれを毛嫌いするおばあちゃんの印象もあいまってこの曲には「夜の匂いのする危険な大人の男」のイメージがあり、横山剣さんが歌うのはピッタリだし、さすがにちゃんとすっかり自分のものにされていて面白かったです。色付きメガネで歌う人が苦手だった天国のおばあちゃんはどう感じたことでしょうか。

川崎鷹也 「君は天然色」(大瀧詠一)1981年
ルビーの指環と同じリリース年ですが、こちらは大学生になってから後追いで聴いたものです。TVしか見てない5歳児の耳にはこの曲は届かなかったけど、大瀧詠一さんて当時どんな存在だったんでしょう?こんなめっちゃくちゃいい曲、大人はTV以外のところで聴いてたんでしょうか?イントロから引き込まれるし、演奏の音の厚みも盛り上がりもすごい。この大名曲をこのメンツの中で20代の川崎鷹也さんが伸びやかに歌いこなし、ステージを色付けておりました。

ここで全体の半分くらい。後半に続きます!

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