まったく不可思議な葬儀
ある日の葬儀での出来事です。
葬儀では読経が終了した後、故人様のお姿を偲びながら、棺の中に花を手向ける時間が設けられています。
この日の葬儀でも通常通り、お花入れが粛々と行われていました。
棺の中の年老いた母親は、色とりどりの綺麗なお花で飾られていきます。
その傍らに、息子である初老の紳士が静かにその様子を眺めながら、時々、母親の顔にそっと手を触れていました。母親の兄弟とその家族、近所の人と思われる方々が、準備された花をすべて棺におさめていきます。
ここまでは、よくあるい