【つるつる】28歳OL、あかすり初体験【すべすべ】
わたしは自分のお風呂の入り方が世界標準だと思っていました。いや、世界標準は盛ったな。さすがに天井にシャワーが固定されてるような文化圏をひっくるめて世界標準とは言わんな。とはいえ、日本標準ど真ん中だと思っていたんですよ。自分のお風呂の入り方が著しく標準から外れたものだって、誰だってあまり思わなくないですか。でも、お風呂のルーティンとかお風呂の文化って、家庭ごとに脈々と受け継がれる流派みたいなのがあって、あまり他と交わらないのかなっていうのが最近考えていることです。
まず、みなさん、身体って何で洗いますか?ガリガリナイロンのボディタオルですか?ロフトとか東急ハンズに売ってるようなカラフルなボディスポンジですか?それともイケてるボディブラシ?肌に優しく手のひら??
わたしはよく粗品でもらいがちな両端のパイルが省かれてるペラい綿のタオルです。おじいちゃんもおばあちゃんもママンも、みんなそれでした。それが日本標準だと思ってました。
で、下のアンケートを見てみてください。
手のひら、優勢〜〜〜〜〜!!!!
ゴシゴシガリガリ洗ってこその清潔な身体だと思っていたのでこれが割と衝撃で、しばらく手のひら洗いについて調べまくったんですよ。背中届かなくね?とか、ちゃんと洗えんの?とか、臭くならんの?とか。
で、ちょいちょい見かけるのが「普段は手のひら洗い、たまにあかすり」という派閥。普段は自分で優しく洗って、たまにプロに根こそぎ汚れを落としてもらう・・・ということらしいです。なるほどなるほど。
でも、手のひら洗いも未知だし、あかすりも未知。あかすり…??存在は知ってるけど、、、
みなさん、あかすりってやったことありますか?わたしは人生において全く関わってこなかったジャンルです。
「やったことない」がギリ過半数です。よかった(謎の安堵
とはいえ日本人の(?)半分弱が何らかの形で関わっている「あかすり」、きっと良いものに違いない。そう思って、まずは自分で試してみようとあかすり用タオルを購入してみました。
しっかし、これ、力を入れすぎないでこするのが難しすぎるし、それこそ背中届かなくて無理でした。が、確かに肘・膝らへんは消しゴムのカス状の垢がポロポロ出てきて「なるほどこれか~~~」と感動。これは是非ともプロにやってもらわねば!と思い、あかすり経験者の友人・オガタに声をかけて、近所のスーパー銭湯にてあかすりを体験してきました。
あかすりの基本の流れは以下の通り。
1.スーパー銭湯に行く(事前にあかすりの予約をしておく)
2.30分くらい風呂に浸かってふやかす(この際ボディソープで身体を洗わない)
3.あかすりのおばちゃんにすりすりしてもらう
と、いうわけで、事前に鬼電をしてあかすりの予約を取り、予約時間の1時間半ほど前に到着して、岩盤浴行ったり湯船に浸かったりを繰り返しながらあかすりの時間まで全身をふやかし続けました。
あかすりルームは浴室の中にあります。今まで存在すら意識したことなかったけど、サウナへの入り口のように浴室からナチュラルに繋がっていました。
揉まれる系のリラクゼーションには行ったことがあり、似たような雰囲気かな~と思っていたのですが、あかすりは水に濡れても大丈夫なように(?)想像以上に無機質な施術ルームでビビりました。大体下の絵のような感じ。(絵が汚くてすまん)
あかすりマスターのおばちゃん「ハイ、この台に寝てね〜〜〜」
浴室からそのまま行くので、もちろん全裸です。昔脱毛なんかに行ってたから全裸を晒すことにはそんな抵抗はないけど、紙パンツも無かったので多少ソワソワします。
おばちゃん「タオル粗いのと細かめのがあるけどどっちがいい?」、わたし「うーん、初めてなので細かめですかね・・・」のような会話をしたあとは、顔の上にもタオルを乗せられていよいよあかすりスタートです。
まずは温かいシャワーで全身を流されるのですが、その時点で気持ち良すぎて以下の様相でした。
だって、目隠しで、自分は何もしていないのに温かい何かに包まれて、流されて、もう自我と世界が溶け合わずにはいられないのです。人類補完計画ってこんな感じなんだなと擬似体験できました。
その後、シャリシャリした布で全身くまなくすりすりされるのですが、これがまた絶妙な力加減で気持ちいい。時折陰部を隠したタオルをよけられながら際どい所まですりすりされます。このとき既にわたしの自我は世界と溶け合っていたので、ぶっちゃけよく覚えていません。
あかすりが初めてだからか、わたしの代謝が死んでいるのか、とにかく「あか、全然出ないわね!!!」とおばちゃんがキレていたことが印象的でした。
腕をすりすりしているときに「少し出てきたから見てみる?」とおもむろに顔の上のタオルを取るおばちゃん。
いやいやけっこう出てるやんけ。「すげー」と驚いていると、「こーんなんで驚いちゃだめよ、ホントはもっと出るんだから!」と強気のおばちゃん。あかすりマスターへの道のりは遠い・・・
その後も「ぜんっぜん出ない!アナタ若いのにこんなんじゃダメよ!」とキレられながら全身をすりすりし、最後にボディーソープのあわあわで全身を洗ってもらいあかすりプログラム終了です。仕上げに乳液を塗ってもらったり多少肩もみもみされたりもしました。あわあわで洗われるときも気持ちよすぎて自我が崩壊しましたね・・・
そうしてあかすりを終えて、また風呂に浸かったり岩盤浴に籠ったりしていたらあっという間に日が暮れました。スーパー銭湯、1日潰せる。たのしい。
もちろんあかすり直後も、お風呂でのすべすべつるつる具合や岩盤浴での汗の噴き出し具合に驚いていたのですが、一番実感したのは帰り道。普通に服を着て歩き始めたら、明らかに足の運びが軽い。スッと足が前に出るんです。
そう、普段歩くときに感じていた内ももの摩擦が無い。
もちろんあかすりで痩せるわけではないので、内ももは擦れ続けるんですよ。その摩擦係数が限りなくゼロに近いんです。大学入試の物理の問題にありがちな「※ただし摩擦係数は0とする」ってやつが内ももに起きているのです。
大学受験物理のご都合主義ワールドに巻き込まれたのが衝撃的すぎて、1歩1歩この顔になりながら帰りました。あかすりって、すごい。
その後数日経ちますが、あかすりの効力はまだ持続しており、腕や脚をふと触るとそのなめらかさに驚かされます。あかすり、まじですごい。
あかすりマスターおばちゃん曰く、月イチくらいの頻度でやるといいよ〜とのことです。たしかにこの異様になめらかな肌は維持したいし、スーパー銭湯楽しいし、岩盤浴ルームで読んだハイキューの続きが気になるし、また行かねばと決意を固めました。あかすり、依存性がすごい。
あかすりに行ったことない方は、是非一度行ってみて摩擦係数ゼロの内ももを体験してみてくださいね!
おわり
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