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ウェビナーで視聴満足度をあげるには

日本ではオンラインセミナー(以下ウェビナー)がなかなか普及せず、イベントやセミナーとなるとどこか会場を借りて、フィジカルでの実施が圧倒的多数でした。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、フィジカルのイベントが開催できず、期せずしてオンラインでの実施にシフトしました。実際にウェビナーを実施したことや視聴したことがある方なら分かると思いますが、やるほうも見るほうも、PCとネットワーク環境さえ整っていれば自宅から参加することができ、運営面含め非常に手軽に実施することができます。手軽さに多くの方が気づき、去年の夏頃からウェビナーが急増しました。ウェビナーの傾向として、自宅に居ながら参加することができると同時に、内容が期待していたものと乖離があった場合、離脱されてしまうのも早いです。フィジカルのセミナーの場合、講演が始まると途中退出はしにくいので、ほとんどの参加者は講演を聞いてくれます(半ば強制的に)。手軽に参加できる反面、簡単に離脱されてしまうオンラインセミナーでどのように離脱者を防ぎ、満足度を上げていくかという課題に多くの会社が直面しているのではないでしょうか。

視聴者とのコミュニケーション

ウェビナーは配信ツールをしっかり選択すれば、オンラインならではの機能が多数あり、フィジカルの時とは違ったセミナーの建てつけにすることができます。例えばチャット機能を使えば、1対1でのQ&A対応ができます。フィジカルセミナーでは大勢の前で質問しなければならず、Q&Aの時間を作ってもなかなか質問が出ないということがあったと思います。チャット機能でも参加者全員の前でQ&Aできますので、実質同様の形式で実施することもできます。他の参加者にはクローズドな状態での形で1対1でQ&A対応できますので、多くの視聴者から質問がくることが期待できます。ただ、その際に講演者とは別にQ&A対応できる参加者をスタンバイさせておく必要がありますのでご留意ください。
また、ポール機能というのがあります。ポールとは言うなれば参加者にリアルタイムアンケートを実施することです。講演内容について、視聴者にアンケートを取って、その結果を即時に反映させて講演内容に盛り込むことができます。例えばですが、セキュリティに興味・関心がある/ないかのポールを序盤に取り、関心が少ないのほうが多数だったとします。その後、講演内容でセキュリティ対策を怠った被害事例や、思っているよりずっと手軽に対策は可能といった内容の講演をしたとします。講演の最後にもう一度セキュリティ対策を実施しようと思ったか、思わなかったのポールを取れば、講演内容が上手であれば対策を実施しようと思ったの回答が多数になっているはずです。そうなると視聴者も講演に参加することができ、そのポールの結果がより説得材料になるはずです。多くの配信ツールで、ポールの投票結果は、個人の情報と紐づきます。なので、序盤と最後で態度変容を測ることができ、態度変容があったクライアントには、優先度高くアプローチすべきでしょう。
2例を紹介させていただきましたが、オンラインの特性を活かせば、視聴者を巻き込みながら講演を進めていったり、大勢の方に参加いただくイベントでも1対1のコミュニケーションが可能になります。こういった機能を使い、講演を組み立ててみてはいかがでしょうか。

データをベースにフォローアップ

前章で述べた、チャット機能を使ったQ&Aやポール機能もそうでしたが、配信ツールにもよりますが、ウェビナーでは詳細な視聴データを取ることができます。具体的には、分単位で個人毎の視聴時間を可視化することもできます。他には講演との画面に、講演資料や講演で紹介したソリューションやサービス概要の資料、導入事例などの資料のリンク先を貼ることができ、個人毎にどの資料を閲覧したかが分かります。なのでどのソリューションに興味を持っているか、視聴時間などのデータを加味することで導入の検討状況を推定することができます。そういったデータを有効に活用し、セミナー終了後のフォロー施策にいかすことができれば、有効なナーチャリング施策を実行することができるようになります。

アンケートで内容の改善

チャット機能を使ったQ&Aやポール投票でも視聴者からの質問を回答してもらうことが可能ですが、講演終了後にはしっかり主催者アンケートという形でセミナーの満足度や、視聴した目的、導入の検討の進捗具合、立場などの項目はしっかり取るようにしましょう。フィジカルのセミナーでは、なかなか個人名を記載してのアンケート回収は難しいですが、オンラインであればアンケートの回答結果も個人に紐づいた形で回収することが容易にできます。ウェビナー全体の満足度も当然大事ですが、業種や職種毎によって、満足度や来場目的の違いなどを可視化することができるようになります。次回に開催するウェビナーのテーマやターゲット来場層の改善ができ、より魅力的なウェビナーにしていくことができます。

まとめ

ウェビナーは、デジタルの特性をいかした講演の組み立てをすることが有効になります。チャット機能を使ってのQ&Aやポール投票機能を使用すれば、視聴者とのコミュニケーションや巻き込んだ形で講演を展開することができます。また、データやアンケート結果を個人毎に紐づいた形で可視化することができるので、ナーチャリング施策や次回のウェビナーの改善案に、有効に活用することができます。こういったデジタルの特性を活かしたウェビナーを実施し、来場者満足度を上げていきましょう。

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