![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/57678999/rectangle_large_type_2_7276317e9058d640103cda0aaab944c4.png?width=1200)
【キットカット】ちょっとした「息抜き」が大ブレイクを生んだマーケティングの秘訣とは?
----PR----
「でもやるんだよ」というマーケティングとプログラミングの支援サービスを提供しています。「デジタルマーケティングを始めたい!」方や「Webサービスを作りたい!」とお考えの担当者様、ぜひホームページからお問い合わせください。
----PR----
キットカットというチョコレートがありますが、サクサクしていて美味しくて、一回食べれば好きになる人が多そうな味ですし、ファンが生まれることも納得できます。
しかし、だからと言ってキットカットが世界中に溢れる幾千ものチョコレートと比べて、群を抜いてずば抜けて美味しいかと言われれば別にそうではありません。
チョコレートはどれを買って食べてもチョコレートですし、ぶっちゃけ美味しいチョコレートは世界中にいくらだってあるわけで、白いダースも美味しいし、コアラのマーチも美味しいし、色々美味しいチョコはあるじゃないですか。
でも、美味しさという観点だけで言えばコモディティ化する市場でも、確実に売り上げを伸ばす商品と、廃れていく商品はあるわけで、その違いってなんだろうって考えるのがマーケティングだと思うんですよね。
マーケティングっていうのは、いかに人々の記憶の一部分にスタンプみたいにペタペタ足跡をつけられるか、そして、いかに特定の条件下でいつも思い出されるかというゲームであり、ブランドとは記憶の想起の質だと思ってるんで。
なので、小さな違いだが、明らかな違いっていうのが、どこなんだろうって考えることは、マーケターの仕事の大切な一部です。
では、キットカットはどうでしょうか?考えてみましょう。
キットカットのマーケティング戦略とは?
キットカットは、サクサクのチョコ🍫を真ん中でパキッと2つに割る気持ち良さや、チョコを割って「ブレイク」して「心がふっと軽くなる」というアイディアでブランディングしたのは有名で、独自性が顧客の記憶に焼き付き、継続的なリピートに繋がる #マーケター にとって手本のような商品の一つです😋 pic.twitter.com/c98yCzkJdc
— でもやるんだよ!マーケティング・ラボ (@but_i_do_dev) July 27, 2021
まずキットカットのことを考えたときに言えるのは、サクサクのチョコを真ん中でパキッと2つに割る気持ち良さですよね。
また、キットカットは、このチョコを割る動作を「ブレイク(休憩)」と表現して「心がふっと軽くなる」というアイディアでブランディングしたという事実も有名な話です。
具体的な事例としては 「受験生を応援する」プロモーションの開発に関するインサイトがあり、かなり有名なので知ってる人も多いと思うんですが、
かつてのキットカットは、「Have a break, Have a KitKat」というコピーを使い、ブレイク=ちょっとした「息抜き」に合う商品、というコンセプトでコミュニケーションを行ってたんですよね。
当時、ターゲットとしていた高校生にとっては、キットカットは知ってはいるものの、「自分たちのブランド」という意識は無いに等しいものでした。
そこで新たに編成されたキットカットのチームは、高校生を対象とした調査を行い、次のようなインサイトを読み取りました。
「受験・恋愛・友人関係の悩みで、毎日ストレスだらけだ。でも、キットカットをパキッと折ると、心がふっとくなり、そのストレスから解放される」
中でも、受験のストレスは最も大きなものだというインサイトがあるのが炙り出されたので、
冒頭に紹介したように、「真ん中でチョコレートをパキッと気持ち良く2つに割る」という「ブレイク」により、
「心がふっと軽くなりストレスから解放される」という気持ちにつなげるインサイトをコミュニケーションのアイディアとしたんです。
「休憩の時まで、受験のストレスを引きずってしまう」この課題を解消するバリュープロポジションが「パキッと折ると、受験のストレスから心を解放する」となったわけです。
そして、満を持してスタートしたのPR戦略こそ「受験生応援キャンペーン」で、 実際に入学試験を受ける時、すなわち受験のストレスが最大となる場面で、一瞬心を解放してくれる存在として、キットカットを訴求したのです。
それも、にぎやかなマス広告などではなく、「ホテルで受験生プランを利用している人に、『KITサクラサク』というポストカードを添えたプレゼント」という小さな一歩からスタートして、
それが受験生に支持され、反響が広がりました。つまり、広告にこだわらない多彩なアプローチが支持され、毎年の恒例として定着したということですね。
余談ですが、「キットカット」というブランド名と、九州地方の方言で「きっと勝つと」という時の音が似ているというのがあって、
受験生がキットカットをお守りに使っていたという情報が、このキャンペーンのヒントになった、ということもよく知られています。
このように、マーケティングで大切なインサイト(つまり隠れた心理)というのは、人々が何故そのような行動を取っているのか、現実問題として、今どういう状況にいるのかを具に観察することで見えてきます。
ぜひ、この記事を読んでいるあなたも、インサイト発見のために世界を観察をしてみてください。
*参考にした本
----PR----
「でもやるんだよ」というマーケティングとプログラミングの支援サービスを提供しています。「デジタルマーケティングを始めたい!」方や「Webサービスを作りたい!」とお考えの担当者様、ぜひホームページからお問い合わせください。
----PR----
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?