見出し画像

『新しい野良犬/ニューストリートドッグ』出演者インタビュー|槌谷颯晃

2024年7月11日(木)から15日(月・祝)にかけて、中野にある元クリーニング屋のオルタナティブスペース「水性」にて上演する『新しい野良犬/ニューストリートドッグ』。
『新しい野良犬/ニューストリートドッグ』は、2024年2月にバストリオが開催したWSオーディション『十回転』で出会った人たちとつくる新作公演です。
今回は、出演者の槌谷颯晃さんにインタビューを行いました。

槌谷:槌谷颯晃と言います。音楽が好きでギターとか弾いてます。

今野:肩書きとかあるんですか?人と会うとき名乗ることとか。

槌谷:いや、全然ないですね。でもギターを弾いてますとは言います。何してるの?って言われたら大学生ですって言います。

今野:そうか、学生だもんね。
バストリオを初めて見たのは?

槌谷:初めて見たのは去年の『ちちち』っていう作品です。サックスの本藤美咲さんのめっちゃファンで、本藤さんのライブ初めて見たのが4月で、そこに『ちちち』のフライヤーが置いてあって、短冊型のやつ。面白い形だなと思って。で、暇だったんで行ったんですけど、そしたらとんでもなくすごくて。なんか、途中でお腹痛くなって、最後、僕トイレに行っちゃって。

今野:そうだ、そうでした。

槌谷:開演前に今野さんが「トイレとか行きたくなったり外出たくなったら行っていいよ」って言ってくれてて。それ見て、なんかすごい、めちゃくちゃ優しいことじゃん、すげえと思って。こんなこと、何かを見に行くとかであんまりなかったんで。すごい、びっくりしたんですけど。めっちゃ、あったかい感じになって、一瞬で好きになりました。

今野:バストリオの現場はどうですか。

槌谷:もう、楽しくてしょうがないですね。めちゃくちゃ楽しくて、こんな楽しいこと今まであったかなってぐらい楽しいです。作ってる時間も楽しいし、発表見てる時間も楽しいし、感想を言う時間も楽しくて。
他の人が居る中で何かを作るみたいなのが新鮮というか。ギターとかで曲作ってても、もう1人で本読むみたいな、こもっちゃう感じなんです。こういう、開いていける場っていうか、それが新鮮っていうか、楽しいです。

撮影:小池舞

今野:そっか、集団創作みたいなことはあんまりしてない?基本一人で作ることが多かった?

槌谷:そうですね、一人が多かったです。バンドでやるとかはあったけどせいぜい3人とかで、こう、即興演奏、セッションみたいな。それも感想を言い合うとかはなくて。こう、なんなんだろう、なんか将棋やってるみたいな。伺いながら伺いながら、みたいなことが多かったんで。

今野:みんなが感想言い合って、表現されて伝えられるとズレも含めて面白いよね。

槌谷:そうですね。バストリオも人によって感想違うし、見てるとこ違うから、そこのズレでグルーブが生まれてる感じがして、めっちゃいいなって、すごい好きです。

今野:『新しい野良犬』というタイトルについてはどうですか?

槌谷:まず、英語、英語っていうか「ニューストリートドック」って、めっちゃかっこいいなと。ブロンクス的な、ヒップホップみたいな感じするなと思って。日本語の方は「新しい」も「野良犬」も両方知ってたけど、初めて合わさった組み合わせだなと思って。野良犬って僕は見たことなくて。犬、僕ちょっと怖いんで苦手なんですけど。そういうのもあって。そうっすね、かっこいいなっていうか、野良犬ってなんだろうって思いました。

今野:難しいよね、野犬も見たことない?

槌谷:野犬もないです。

今野:まあ最悪だよね、野犬に会ったら、飼い犬でやばいからね。

槌谷:野犬にあったらそれはもう、やばいです、電柱とかに登るしかない。

今野:他の動物も苦手なの?

槌谷:うーん、虫以外は割と苦手ですね。

今野:そっか、虫ね。虫は好きなんだね。
バストリオメンバーについてはどう思ってますか?

槌谷:バストリオは、もう僕は超人集団だと思ってて。なんかとんでもないな、みたいな。スーパーバンドじゃん。コルトレーンカルテットか、みたいな。最強だと思ってて。全員超人だし、だけど全然遠い存在じゃなくて、めっちゃ近いのが、それもすごくて。なんだろう、1人1人あげてったら、もうキリないくらいなんですよ。

今野:いや、そうだよね。

槌谷:一緒に歩いてるだけでめちゃくちゃ楽しいので、散歩の時とか誰も何も喋らずに歩いてるタイミングが何回かあって。その時間とかもすごかったです。この時間、1人1人何考えてるんだろうって考えたら、もうめっちゃ、うわあってなりました。

今野:見に来てくれる方へメッセージがあればお願いします。

槌谷:僕はバストリオを見て、死なずに生まれ変わったと思ってるんで。この『新しい野良犬』を見に来る人も、死なずに生まれ変わってほしいなって思います。

今野:はい、ありがとうございます。

槌谷:死なずに生まれ変わってください。

撮影:小池舞

槌谷颯晃
2002年札幌生まれ。音楽家。ギターにさまざまなものを挟んで即興演奏を行う。絵も描く。詩も書く。大島輝之&大谷能生”密2”セッションにカメラマンとお手伝いとして参加。

インタビュー:今野裕一郎
編集:坂藤加菜


『新しい野良犬/ニューストリートドッグ』公演情報

↓特設サイトはこちら↓

「街をウロウロして集まってきたら目が合った瞬間噛みついて止まることなく走って辿り着いたそこは最も人間がいないと期待されている場所」

「子孫たちが街で繁栄、すれ違うそれぞれのイメージが宇宙から落下してくる」

「どこまでも走る犬たち、人間たちは歩いてそこへ向かう」

「風景みたいにね」
演出:今野裕一郎
出演:坂藤加菜 髙橋慧丞 中條玲 槌谷颯晃 つちやりさ 中林舞 橋本和加子 吉田萌
会期:2024年7月11日(木)〜15日(月・祝)
7月11日(木)20:00〜
7月12日(金)14:00〜
7月12日(金)19:00〜
7月13日(土)13:00〜
7月13日(土)18:00〜
7月14日(日)13:00〜
7月14日(日)18:00〜
7月15日(月・祝)13:00〜
↓ご予約はこちら↓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?