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三浦展・著『昭和の空き家に住みたい!』試し読み

大都市郊外のニュータウン。
親の家が「まったく売れない」と苦悩する人へ!
ちょっとした工夫で成功したリアル情報満載!

この記事では2024年1月24日発売の三浦展・著『昭和の空き家に住みたい!』の本文の一部分をを抜粋して公開いたします。


はじめに


郊外住宅地の高齢化と空き家増加が指摘され始めてから十数年経つ。私も2012年に上梓した『東京は郊外から消えていく!』でその状況を分析し、今後の郊外への提案を開始した。多くの郊外の自治体で講演をしたし、具体的な郊外でのまちづくりを応援してきた。

今回郊外の空き家問題に特化した本の執筆を依頼されたときは、すでに書いて来たことも多いが、私が改めて何かを書くべきテーマだと思い、執筆を受諾した。空き家関係の本を調べてみると、すでに数十冊の本が出ていたが、大半は空き家は早く売れ、あるいはリノベして高く売れ、なんなら他人の空き家を安く買ってリノベして売れという内容だった。

大金がからむことだから経済重視の本が多いのは仕方がないが、それにしても愛がないなと思った。
多くの空き家は中古市場に出ない。その理由は、高く売れないから、壊すのに金がかかるからというのもあるが、愛着があるからというものも多い。仏壇がある、家財の整理が大変、子ども部屋には自分が子ども時代の物がまだある、いつか使うかもなどなど、単に経済的な視点だけでは解消できないさまざまなおもいがある。

そういうさまざまな想いにも寄り添う形での空き家対策本を書けないかと思った。なぜなら私自身がそういう想いのために空き家を売らずにいる一人だからである。売りたい人は売ればいいが、実はそうでない人のほうが多いのだ。

一方、若い世代の価値観も変わってきている。マイホームの所有をしたいという意識は弱まり、買う場合も新築でなく中古でよいという人が増え、リノベーションも広がった。古民家好きな人も増えた。賃貸に住む場合も、シェアハウスが定着した。家に限らず、家電も食器もパソコンもスマホも服もフィギュアもトレーディングカードも中古で買うことが定着した。スターバックスではなく昭和レトロな喫茶店が行列になり、銭湯や昭和歌謡を平成世代が好んでいる。これから家を買う、借りる世代は、そういう世代なのだ。

また単に古い物を収集したり楽しむ人が増えただけでなく、古い物を引き継ぎたいという欲求がひたひたと広がっている。昭和のスナックを事業継承する若い女性が現れ、有名な建築家が設計した古い自邸を買って自分で住む有名女優もいる。時代は変わっている。本書がそういう時代の変化に対応した空き家対策本に少しでもなれていれば幸いである。

2023年11月   三浦展


空き家は売るのではなく、Z世代に借りてもらう


両親から相続した家、特に都心から30キロ圏外の家を売却するのは今後ますます難しくなる。また、仮に売却できたとしても価格はきわめて低い可能性がある。この問題を解決するには、新たな発想が必要だろう。その一つとして提案したいのが、空き家を売却するのではなく賃貸で活用することだ。今後の借り手のターゲットは、ずばりZ世代(今の10~20代くらい)である。

彼らが一人暮らし、結婚などで家を求める時、郊外住宅地の家を借りたり、買ったりする可能性を追求してみたいのだ。Z世代の親はほぼ今の40〜50代くらいであり、団塊ジュニア世代を中心とする。Z世代の祖父母は今の70〜80代であり、団塊世代が中心にいる。だから今後、団塊世代のマイホーム=団塊ジュニアの実家の空き家問題が激増する。団塊ジュニアは自分の家があれば実家は不要だ。しかしこれから独立しはじめるZ世代に、祖父母世代の家を借りたり、引き継いだりしてもらえれば問題はかなり解消されるはずだ。

家財付きで貸す手もある


たとえば先ほどの新狭山駅の隣にある狭山市駅から徒歩17分の戸建住宅を例に、少し具体的に考えてみたい。築年は1972年なので、団塊世代(1947〜49年生まれ)よりも少し上の世代が購入した可能性が高い。2階建ての物件の間取りは3DKで、販売価格は790万円である。それなりの価格であるようにも思えるが、この物件は2022年に浴室、トイレ、給湯器、キッチン床、廊下張り替えのリフォームがされている。
そのため、仮に790万円で売却できたとしても、実際に手元に入る金額は、リフォーム費用と、仲介手数料や譲渡所得税などを差し引く必要がある。

2章でも説明するが、中古住宅の売却を不動産会社に依頼する場合、一定レベル以上のリフォームがされていることが前提である。一定レベルとは、「売却するにはこの程度のリフォームが必要」という不動産会社の経験則に基づくものだ。そのために必要な費用は、水回りのリフォームだけでも300万円程度かかると言われている。つまり手元には400万円弱しか残らない。

だがこれを月4万円で貸せば10年で480万円家賃が入る。もちろん貸す場合は、ハウスクリーニングを行う。特に台所、洗面所、風呂、トイレなどの水回りは清潔な状態にする。だがリフォームについては最低限で済ませる。どこまで手を入れるかは、借り手と相談しながら決めていく形でよい。この点については3章で説明したい。

さらに空き家の処分において課題になる家財も、明らかに不要と思われるもの以外は、処分するのではなくそのままの状態で貸す。大学新入生など新たに一人暮らしを始める借り手にとっては、初期費用がかからないというメリットがある。さらに、借り手が入居前に自分の手で部屋を整理して不要品を捨ててくれるなら、貸し手は廃棄にかかるコストを減らせる。その分、敷金などを割り引いてもよい。コスパ指向の強い現在の若者には、そのほうがメリットがある。

狭山市駅から徒歩20分ほどの賃貸物件の家賃相場を調べると、2K程度のアパートで家賃が約4万円である。これと同じ金額、またはさらに安い金額で戸建てが借りられるのであれば、きれいにリフォームされていない状態でも借り手は見つかるのではないか。
実際に貸すことができれば、固定資産税などの経費を差し引いてもプラスになる。

もちろん、賃貸に出した場合のリスクもある。たとえば水回りの設備が壊れれば修理が必要になる。また、賃貸物件として活用した後で売却を決意した場合、現在よりも価格が低くなる可能性もある。

ただ、両親が建てた、または購入した家を売却してしまうことへのためらいから、なかなか売却を決意できない状態にあるのであれば、当面、定期借家の賃貸物件として活用することは、しかも家財付きでもよいとすれば、それは新たな選択肢になる。定期借家とは、家を貸す期間をあらかじめ決めておく方法である。定期借家にすることで、たとえば家の最終的な活用方法を決めるまでの期間だけ家を貸すことが可能になるのだ。

古着など中古品市場が拡大している時代の新しい価値観


両親が建てた、または購入した家を家財つきで貸す。このような昭和の戸建てを貸す相手としてZ世代にフォーカスした理由の一つは、この20年間で日本の消費傾向が大きく変化したことである。
たとえば安い物を買うことが当たり前になったし、中古品を買うことにも抵抗がなくなった。また、物を直して使う機会も増えた。それも洋服や鞄などを修理するだけでなく、住宅のリフォーム、リノベーションをする人も増えたのだ。このような傾向は若い世代ではすっかり定着した。

私が代表を務めるカルチャースタディーズ研究所が2023年に行った「シン家計調査」では、中古品の購入状況を知るために20〜60代を対象に、1人当たりの中古品の消費額を調査した。1人当たり消費額を集計すると、多くの費目で20代が最も多いことがわかった(図表1-10)。

各年代でどの費目の消費額が多いかを見ると、20〜40 代では古着の消費額が最も多い。だいたい1人年間3200円くらい使っている。これは古着を買わない人も分母になっているので、実際古着を買った人を分母にすると、20代は1万2000円、30代は1万1000円、40代は9600円を消費している。
同様に中古家具・古道具・骨董品を買った人だけを集計すると、20代は年間1万1711円、30代は1万2619円使っている。若い世代にとって衣と住の分野で中古品を買うことはかなり日常化していると言える。

費目ごとの中古市場規模を推計すると、最も規模が大きいのは古着市場で年間2132億円という結果が出た(図表1-11)。これまで「中古品」という言葉からイメージされるのは古本・古雑誌や、中古家具・古道具・骨董品などだった。ところが今や、古着が中古品市場の柱になっているのだ。

2021年12月に発行された「REPORTOCEAN」によると、世界の古着市場は2021年から2027年に年平均11.1%以上成長するとされている。また、中古衣料のECサイトを運営する米国のスレッドアップが米国で実施した調査によると、米国の古着市場は従来型のファッション小売市場の約11倍のスピードで成長していて、2030年には840億ドル(約11兆円)規模の市場に拡大するという。同じ年に予想されるファストファッション市場規模は、およそ400億ドル(5.2兆円)なので、なんと2倍以上である。

古着市場がこれだけ成長すると見込まれているのは、SDGs問題があるからだ。売れなかった衣料品をメーカーが捨てるのはダメ、買った商品を消費者が捨てるのもダメな社会に向かっているからである。今後、この流れが止まることはないだろう。日本の古着市場は、今後も発展していくことが予測されるのだ。

日本での古着人気自体は1980年代から広がり始めた。最初はファッションに関心が強く、かつロックバンドや演劇をしている人が中心だったと思う。それが90年代になると、もともと古着屋のあった原宿でさらに古着屋が増え、下北沢や高円寺などでも古着屋が増えていった。当時中高生だった80年代生まれは、古着だけでなく、古いスニーカーを求めて原宿などに買い物に来ていたのだ。こうして2000年代には、若者は相当な割合で古着を着るようになっていた。

1980年代生まれも今は40代に入った。夫婦揃って古着が好きとか、子どもに古着を着せる人が増えている。実際、子ども服を売る古着屋も増えた。つまり現在の40代以下は、古着を当たり前に着る世代が分厚いマーケットとして存在するのだ。

「自分らしさ」「掘り出し物」が古着の魅力


実は私自身も、2022年の年末から古着にはまってしまった。知り合いの20代の男性に古着好きがいて、最近の古着の傾向を聞いて興味を持ったのだ。もともと私、古着屋が無数にある中央線・高円寺駅周辺の町が好きで、古着を買ったことはほとんどなかったが、月に何度かは、個性的な店を見ながら街を歩いている。だから、古着の動向を聞いた私は、久しぶりに高円寺の古着屋にいくつか入ってみることにした。

多くはラルフ・ローレンやエディー・バウアーなど、1990年代に私が仕事やプライベートで普通に着ていたブランドを売る店だったが、1980年代のDCブランド(コムデギャルソン、イッセイミヤケなど)を多数売る古着屋も発見した。新品なら5万〜10万円したから買えなかったものが1~3万円台で買える。今現在の流行が好きなら今の新品を買うだろうが、今の私はあくまで自分が好きな、自分に似合う服を買いたい。

そういう意味で古着がこんなに多様化し、充実しているのはとてもメリットがある。また、異なる時代の、異なる流行デザインの、異なるブランドを「自分らしく」コーディネートして着ることが古着だとできるのも魅力だ。また、何と言っても古着をずっと見ていると、予期せぬ出会い、掘り出し物感(いわゆるセレンディピティ)があるのが楽しい。値段が高いので店に入ることすらなかったブランドの服も買えるし、知らなかったブランドにも「こんなに良い物があるのか」とわかれば買う。今までにはまったく感じたことがない発見の喜びがあった。

古着屋探訪や店主への取材を重ねて、『孤独とつながりの消費論』(平凡社新書)という本を書いた。そしてこのたび、空き家問題について本書を書くにあたり、思いついたのが、「Z世代などの若い世代は、昭和の戸建てに古着感覚で住むのではないか」という仮説だった。
現代の若者は、多様な職業や働き方が当たり前になった一方で、安定した収入が期待できる正社員として働く比率が下がっている。安定した収入が見込めなければ家を買うことは難しいし、賃貸を選ぶにしても、できるだけ負担を減らそうとするだろう。

であれば、かっこよさげにリノベされていない昭和の戸建てでも、家賃が安ければ借りるのではないかと考えたのだ。そして古着好き世代は、単にそういう経済的理由で仕方なく古い家を選ぶのではなく、むしろ積極的に古い家を選び、愛着をもって住むようになるのではと考えたのである。

ストーリー性と一点物という魅力があれば中古住宅もZ世代に刺さる


この考えの元になった事例を一つ紹介しよう。前橋市の中心部にある寂れたアーケード街に、2022年11月にオープンしたばかりの古着屋「服屋シャオ・そなちね」を取材したときのことだ。店主の高橋かざむさん(まだ大学生)は、店のコンセプトについて「自分の父親世代(50〜60代くらい)からおじいちゃん世代(80〜90代くらい)の服を仕入れて若い世代につないでいくこと」と教えてくれた。

さらに、若い世代につないでいくために服を仕入れる方法もユニークだった。
「最近おじいちゃん世代の断捨離が多くて、知り合いの古道具屋さんが、古い家にある物を『タダでいいから全部持っていって』と言われることが多いんです。僕もそれについていって、洋服をレスキューするんです」
高橋さんが言う「レスキュー」とは、まだ使えるのに捨てられそうになっている物を「救い出す」ことである。

ソナチネの店内を見せてもらうと、レスキューされた50〜60年前に仕立てられたと思われる背広がずらりと並んでいる。その当時は既製服を買うのではなく、テーラーに頼んで背広をあつらえるのが普通だったのだ。
「とても良い生地を使って、その人の体型に合わせて作られています。だから一着一着が素材も形もサイズも全部違う」たしかにハンガーで吊るされた背広は、ユニクロや百貨店に並んでいるものとは違って、サイズがまったく不揃いだ。

おじいちゃん世代があつらえた、既製服ではない背広の中から、気に入ったものを試着して、もし自分の体にぴったりだったら、それは究極の一点物である。一点物であることは古着の魅力の一つだが、その魅力がおじいちゃん世代の背広には凝縮しているのである。

さらに高橋さんによると、最近の若者は背広の裏に刺繡された所有者の苗字にかれるという。当時背広には苗字が刺繡されるのが普通だった。私の考えだと、さすがに苗字が刺繡してあったら誰も買わない、古着屋も仕入れないと思っていた。ところが現代の若者にとってはそれが積極的な魅力になるというのだ。「その人のためだけに作られた背広を着ることで、その人の人生を感じるというか、自分とのつながりを感じるみたいなところがあるんです」と高橋さんは言う。大学の入学式に着るために背広を上下で買いたいという高校生もいたそうだ。

店内にはサイズの違う背広がずらり。「昭和の背広に刺繍されている苗字からもス トーリー性を感じる」と語る高橋さん

私の世代は、父親や祖父の世代が着た服を着るなんて、想像したこともない。ところが、父親や祖父の世代の服に、それも赤の他人が着ていた服に魅力を感じる世代が誕生したのだ。それどころか、大学の入学式という記念すべき日に着るために古着の背広を買う高校生さえいるのだ。
セーターやトレーナーとは違い、背広は体型が同じでないと気持ちよく着られない。自分と同じ体型の人が60年前にいたと感じたとき、強いつながりが感じられるらしいのである。これは私も実にびっくりした新しい感性である。

オールドタウンは古き良き町


従来であれば新しい服を購入したであろう場面で、あえて古着を選ぶ。それは究極の一点物であることに価値を感じているからであろう。考えてみれば、昭和の戸建ても究極の一点物である。たとえ同じ間取りの建て売り住宅を購入したとしても、その後リフォームをしたかもしれない。仮に手を加えていないとしても、その家に置かれている家財を含めれば、その家は究極の一点物なのだ。

究極の一点物である昭和の戸建てにただ住むだけでなく、そこにかつて住んでいた人の人生を感じ、自分とのつながりを感じることに価値を見出みいだす。古着好きなZ世代の中には、そのような価値観を持つ人が存在するのだ。

ニュータウンがオールドタウンになりゴーストタウンになる危険があるのは周知の事実だ。しかし現代の若者の感性からすれば、オールドタウンは古ぼけた町ではなく、古き良き町かもしれない。中古住宅も、古着同様、傷やかすれも味の一つであると感じられ、一点物の魅力を持ち、それまで住んできた人のストーリー性を感じさせるものになる可能性がある。

また高橋さんは、家財つきの中古住宅についても、家財の状態にもよるが、古い物が好きなので、そのまま借りることはありうると言う。
後で詳しく紹介する江東区森下の古着屋の武田さんも「古着の魅力の一つに、以前の持ち主のストーリーに想いをはせるということがあります。古着に魅力を感じる人であれば、家具や家電など、そこに置かれている家財のストーリーにも興味をもつような気がします」と言う。

80年以上前に建てられた古民家と呼ばれるものは、古着でいえばヴィンテージである。色があせて、傷が付き、破れたジーンズであっても、それがヴィンテージジーンズとして数百万円の値段がつくことすらある。50年以上前に建てられたマンションでも、管理が良く、デザインも良いものはヴィンテージマンションと言われて今や1ジャンルを形成している。

そこまでは無理でも、築40年から50年くらいの戸建て住宅が、ラルフ・ローレンの古着のように、普通だけど質の良い状態であるなら、中古でも、リノベなんかしなくても評価される時代が来ているのだ。あるいは、かなりオンボロだけど、自分の好きなようにDIYして直して住みたい人もいる(106ページ)。家財付きで借りることに意味を感じる人もいる(92ページ)。
若い世代の新しい感性を理解することで、まったく別のビジネスモデルを生み出していけば、空き家問題は、もっと楽しく豊かに解決できるだろう。

お読みいただきありがとうございました!
本書は全国の書店・ネット書店にて発売中です。ぜひお手に取っていただけたら嬉しいです。

三浦展・著
『昭和の空き家に住みたい!』

目次


第1章
団塊ジュニアの実家の空き家はZ世代に貸せ

01 世田谷区も空き家だらけ
02 郊外住宅地に空き家が増えている
03 住環境満足度と空き家の関係
04 空き家は売るのではなく、Z世代に借りてもらう
05 家財付きで貸す手もある
06 古着など中古品市場が拡大している時代の新しい価値観
07 「自分らしさ」「掘り出し物」が古着の魅力
08 ストーリー性と一点物という魅力があれば中古住宅もZ世代に刺さる
09 オールドタウンは古き良き町

第2章
マッチングが良ければボロ家も売れる

01 なぜ空き家の処分を先送りしてしまうのか
02 マッチングという新たな不動産取引
03 「売れない家」をストーリーで売却できた
04 釣り道具込みでも売却できる
05 マッチングで買い手の人柄も確認
06 それぞれの個性にあった借り手・買い手がいるはずだ
07 実家にぴったりの買い手と出会えた!
08 買い手・売り手が家に共感することが重要
09 空き家を応援する心理 ──
10 応援消費で「ボロ家」が売れた!
11 応援したくなる鍵は、家を引き継ぎたくなるストーリー

第3章
安易に手を入れると後悔する

01 中途半端なリフォームでは物件の価値はむしろ下がる
02 1970年代の、変に洋風化した部屋にそのまま住む方がかえって潔
いさぎよい
03 古い物を愛着をもって使い続ける時代に
04 マンションを借りると倉庫がついてくる
05 借り手の要望を知ることができるWEBマガジン
06 賃貸物件には想定外のニーズがある
07 リフォームなし・残置物ありのシェアハウスとは?
08 賃貸の中古戸建てに魅力を感じる若者は増える
09 Z世代はシェア的価値と共に育った
10 管理は面倒だがルームシェアにはニーズがある
11 Z世代の好みは超多様化、昭和レトロも好む
12 自分らしさは欲しいが、それが何だかわからない
13 Z世代の最大公約数は、フツーにきれいな家

第4章
空き家は占いで貸せ

01 フツーの中古住宅だからこそ個性が表せる
02 検索ではマッチングできない
03 自由に「住み古す」ことのカッコよさ
04 借り手の意向を丁寧に確認する
05 「残置物」ではなく「古家具」
06 多様な魅力があることを理解して、自ら間口を狭めない
07 マッチングを支えたのは「見立て」と「占い」だった!
08 対話の場をもち、会話が成立するかを確認する
09 よい決断には「占い的なもの」が不可欠
10 経済成長とバブル崩壊で生まれたリハウス、リノベ
11 リハウス、リノベからマッチングへ
12 使い勝手が悪い「空き家バンク」制度
13 行政主導のマッチングには限界がある
14 大手不動産会社は金のかかる提案ばかりする
15 メジャーがダメでも、マイナーに出会うことができれば
16 価値があるのは物件ではなく景色
17 階段を昇れば体を鍛えられる
18 事例を知り、希望がわいてきた
19 やるべきことがイメージできた
20 マッチングすべきは住んでいた人の仕事や趣味と、住みたい人のやりたいこと
21 大切なのは「引き継ぐ」という発想

【コラム①】
不動産業者が解説! 
実家を空き家にしないためにすべきこと

株式会社ハウスメントマネジメント 伊部尚子

【コラム②】
地方の古家財付き空き家で暮らしが拓かれた

編集者・ライター 井上瑶子


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