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NFTは無形資産のイノベーション?

こんにちは。事業計画研究所です。

本日も「NFTの教科書」天羽健介/増田雅史(朝日新聞出版)の所感をレポートしていきます。

前回は、「NFTの税務的取扱い」について話しました。

今回からは、NFTの将来について話していきます。

その第一回目は「NFTと無形資産」というテーマで話していきます。

NFTはただのブーム?

NFTに関するニュースが急増しだしたのは、2020年の後半あたりです。

センセーショナルな高額の取引が行われ、大きな注目が集まりました。

その注目はIT業界だけにとどまらず、大手メディアにも大きく取り上げられ、NFTというワードは一躍バズワードとなりました。

一方で、実体のないパソコン上の「ただのデータ」に資産価値が付き始めているという事実に対して、一部のマニアが盛り上がっている程度の認識では、その裏に潜む本質を見逃してしまっているかもしれません。

無形資産

近年の世界経済のトレンドは「無形資産」です。

無形資産とは、物的な実体を持たない資産のことです。

たとえば、特許やブランド商標権、著作権、データ、ソフトウェアなどといった知的財産

また、技術やノウハウをもつ従業員の人的価値、企業文化や製品管理プロセスなどといったインフラ資産なども含まれます。

米国では、GAFAの強大化に象徴されるように、不動産や自動車などの物質的なものを売る企業よりも、無形資産に多くの投資を行い、デジタルを活用したサービスを提供する企業が多くの価値を生み出し、経済の中心となっています。

新型コロナウイルスによる強制的なデジタルシフトと世界的な金融政策による行き場のないマネーは、このような無形資産をもつ企業やアセットへの資金流入を後押ししました。

NFTは無形資産のイノベーション

NFTマーケットプレイスでは、たとえば、一定の商業利用が許可されたキャラクターのライセンスや、有名シェフのレシピ動画、通信社が保有する歴史的瞬間の映像の一部が、NFTとして売り出されています。

これらの現象と、この世界的な無形資産へのお金の動きは同じ線をたどっているように考えられます。

なぜなら、NFTは知的財産などのさまざまな無形資産をデジタル上で特定し、希少性を与え、誰にでもアクセス可能にし、金融価値をつけて流動化させることができるためです。

そういう意味で、NFTは単なるバブルではなく、時代の要請のひとつとして、今後の経済インフラとしての発展が見込まれると思われます。

まとめ

いかがでしたか?

私たちの生活はここ数年で大きくデジタルシフトしました。

今では、デジタルと触れ合わずに生活することはほぼ不可能に近くなっています。

そんな中で、NFTは資産価値が顕在化されてきた無形資産を、より扱いやすいようにするイノベーションというように捉えられるというわけです。

次回作をお待ちください!

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