「Why now?」にこたえる必要性
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「入門 起業の科学」田所雅之(日経BP社)の所感をレポートしていきます。
前回は、「スタートアップが捨てるべき会社員の常識」というテーマで話を進めていきました。
今回は「スタートアップにおけるタイミングの重要性」というテーマで話をしていきます。
スタートアップにおけるタイミングの重要性
早速ですが、本書の冒頭では次のような質問が投げかけられています。
「スタートアップにとって最も大きな成功要因とは?」
優れたアイデア、リーダーのカリスマ性、などなどいろいろ考えることができそうですね。
ここで前回に続き、サム・アルトマン氏の見解が紹介されています。
彼によると、以下の5つのことが重要だと考えられるようです。
「アイデア、プロダクト、チーム、エグゼキューション、タイミング」
このうち、特に重要なものがタイミングであると、本書は述べています。
※グラフは本文グラフを参考にして作成
Why now?
タイミングを見極める重要性は近年さらに高まっていると考えられます。
市場の変化スピードがどんどん加速しているためです。
市場の変化を知り、タイミングを見極めることはとても重要です。
開発のハードルが下がることで、スタートアップにはチャンスが訪れると考えられますが、同時に、競争がすぐに激化することが予想できます。
反対に、タイミングは早すぎてもいけません。
タイミングが早すぎると、アイデア実現のための技術不足であったり、コストがかかりすぎるなどの問題が生じてしまいます。
例えば、2000年代初頭にインターネット関連のスタートアップを立ち上げようとすれば、自前のサーバーを用意するだけで、かなりの金額が必要でした。
ところが、現在ではクレジットカードが1枚あれば安価にサーバーをレンタルすることが可能です。
このように、「ここぞ!」というタイミングでスタートアップを始めることの重要性を話してきましたが、そのタイミングとはどのように見極めればよいのでしょうか?
最適なタイミングを見極める1つの考え方として、製品の進化が止まっている市場を探す方法があります。
進化が止まっている理由は様々なものが考えられます。
法規制、市場の独占など、競争が起きづらい環境にある市場は進化が止まっていることが多くみられます。
このような市場では、ユーザーが既存の製品に不満を持ちつつも、他の選択肢がないがゆえに仕方なく利用しているケースが見つかるものです。
このような膠着した市場に風穴を開ける製品は、市場を再定義する製品とも考えられます。
市場を再定義するほどの製品を作るには、その市場についてよく知っておく必要があり、とても重要なことになりますが、その話については次回のお話にさせていただきます!
まとめ
今回は「スタートアップにおけるタイミングの重要性」というテーマで話をしてきました。
新型コロナウイルスの影響で生活様式が大きく変わった数年間を振り返ると、いかにタイミングが重要であるかよくわかりますね!
私もオンラインでの講義の受講やミーティングへの参加など大きく生活が変化した中で、利用するサービスも大きく変化したように感じます。
特に、パソコン、スマートフォン、タブレットの活用機会が急増したこともあり、クラウドサービスを利用し始めたりしました。
市場の再定義には、環境の変化に対応するサービスという考え方もあるように感じます。
次回は「市場の流れから考える“市場の未来”」というテーマで話していきます。
次回作をお待ちください!
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