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メタバースは国家戦略⁉

こんにちは。事業計画研究所です。

本日も「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方」佐藤航陽(幻冬舎)の所感をレポートしていきます。

前回は、「メタバースと子供の遊び」をテーマに話してきました。

今回は「国家戦略としてのメタバース」をテーマに話していきたいと思います。

今回の記事で序章は最後になり、次回から第1章の内容に入って行こうと思います。

国家にとってのメタバース

これまでは、個人から見たメタバースについての話をしてきました。

今回の記事では、視点を個人から国に変えてメタバースについて考えていきます。

筆者によると、

国家がもしメタバースなどの新しいテクノロジーの将来性を読み間違えた場合、その影響は甚大です

と言い切っています。

その影響は、産業は他国にまるごと奪われてしまい、人材の流出も止まらず、先進国としての世界での影響力はどんどん低下していく、などとあげらています。

これは、過去に日本が同様の失敗をしていると考えられるためです。

日本のメタバースの話をするときによく聞く話が、日本のインターネットに対する姿勢の話です

2000年代では「モノづくり大国ニッポン」として形あるものを作ることこそが「実業」であり、無形のソフトウェアやコンテンツを作るインターネットは「虚業」と言われていました。

そしてその虚業は伸ばしていく産業ではなく、規制していく対象となっていました。

現在のメタバース産業はまさにこの分岐点の前に立たされているといっても過言ではない状況にあるのではないでしょうか。

コンテンツ大国日本

それでは、日本はまたインターネットのときと同じ過ちを犯してしまうのでしょうか?

実は日本はメタバース産業において圧倒的に有利なポジションにいることをご存知でしょうか?

それは、日本が漫画・アニメ・ゲームなどの「コンテンツ大国」であることです。

日本ほど日常的に漫画を読み、アニメに触れ、ゲームに課金するような国は世界的にみて、とても珍しいのです。

マンガアニメは今となっては、わざわざここで言及する必要もないほどに、海外にも人気を博する、世界に誇れる日本の産業の一つです。

また、実はメタバースはゲームが入口になるとも言われています。

したがって、日本は「人材・知財・文化」の3つすべてにおいて、他国に比べて圧倒的なポジションにいるのです。

人材・知財・文化

人材

「人材」とはあらゆるコンテンツを作り出す、クリエイターを指します。

挙げればキリがないほどの、漫画家やゲームクリエイターを日本は輩出してきており、業界にノウハウも大量に蓄積されています。

知財

知財」とは知的財産権のことで、コンテンツの版権のようなものを指します。

「マリオ」「ポケモン」「ドラゴンボール」などといった世界的に人気のある作品の知財が大量に日本には存在しています。

メタバースにおいて、これらのような世界に通用するコンテンツを活用してバーチャル空間を作ることができれば、一気にユーザーを獲得してビジネスを成功させる確率を高めることができます。

大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL より

文化

最後に忘れてはならないのが、「文化」の強みです。

話題になりにくいことですが、実は日本はコンテンツに対して最もお金を払う国民性を有しています。

スマホゲームでもユーザー一人当たりの課金額は日本が世界でぶっちぎりでトップであり、漫画などのコンテンツにもしっかりとお金を払う習慣を持っています。

メタバースにおいてもアバターやデジタルアイテムを購入するということに最も抵抗が少ないのが日本人であると言えるのです。

これは作り手にとって、とても大きなアドバンテージになり得ます。

まとめ

いかがでしたか?

日本にはメタバースをビジネスとして成功させるための土台がすでにあることが分かりました。

個人にとっても国にとっても、メタバースを軽視することはとてもできそうにありません。

次回から本書第1章にあたる「メタバースの衝撃」について扱っていこうと思います!

メタバースに限らず興味深い話がなされているので、ぜひ読んでいただけると幸いです。

次回作をお待ちください!

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